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りあダン! 現実世界にダンジョンが?!  作者: 大道寺 禅
ダンジョンに適応する日本
326/385

第三百十八話 第二階層目ボス 前編

累計PV数652万突破、いいね数30件突破いたしました!

これも皆さまからのご愛顧の賜物です。

これからもりあダンをよろしくお願いいたします!

「ふー、取り敢えずこんな物かしらね?」

「うん、ごめんね皆手伝って貰って」

「……新しい魔物に魔物素材。高く売れそうだし大丈夫」

「俺もいくつか骨欲しいし、気にすんなって」


 コウザンイシツツキとコカトリスの群れを倒した秋彦達。現在、後処理として死体をマジックバッグに詰めていた所である。

 取り敢えずここで捌くのは無しである。確かにコカトリスの見た目は大部分が鶏であっても翼の部分がドラゴンの様な形をしており、尻尾は蛇なのだ。毒の有無はしっかり確認しなければならない。正直今の赤龍で食中毒起こすとか探索者業界にまで影響が出てきかねないほどの風評被害に繋がりかねない。


「今回風魔法をかなり全面に出して戦ったけど、やっぱりあんまり使ってないといざって時に当てにくいしコントロールが鈍っちゃってたよ、良い経験になった!」

「……銃を打つ時の動き方や構え方とかはスキルで身体に馴染んでいるけど、実際にやるのとではやはり差異がある。反動や発砲音の大きさも想像以上だった。もうちょっとちゃんとしたノイズキャンセラーに買い替える」

「課題や見直す点が出てきたのは良いことだと思うぜ。その為に今こうやって加減しつつやってるんだからさ」

「本気出したらあっという間に終わっちゃうのは仕方ないわ。まだ浅い階層だし、今の装備で全力を出せる魔物が2階層目で出てくる方が問題よ」


 ジュディは大袈裟に肩をすくめて見せる。

 先程の戦いでもそうだったが、秋彦達は全力で戦いを行なっている訳ではない。例えば秋彦が本気を出せば雷光突きでコウザンイシツツキを逃げる間も無く仕留めることは容易だし、コカトリスも攻撃を受ける前に一掃出来た。

 そもそもレインボーウィザーズは中級ダンジョン制覇に向けて装備を一新し、平均で10万の戦闘力を持っている。別に一掃する事自体は簡単だ。

 だがそれでは圧倒的な力で蹂躙しているだけだ。何も意味がない。今後現れるであろう強敵と対峙し、圧倒的な力が互角の勝負になった時にこういった生の実戦を経験していないと必ず足元を掬われる。

 RPGなどのゲームでたまに見る手法だが、お城の周りに出てくる雑魚敵を延々と倒し続けてレベルを99にして、後の戦闘を全てサクサクと進めていく様なことを現実でやっても、雑魚を倒す効率が上がるだけで、雑魚狩りは上手くなるだろうが強敵には勝てないままになってしまう。

 だからこそ一戦一戦を経験として吸収するために、闇雲に全力を出さない様にしている。


「さて、もうちょっとやるか。でもある程度慣れたらさっさと次に行くで良いんだろ?」

「ええ。私達がこんな所でもたついていたら他の探索者達に示しがつかないし、何より情報を待ち望んでる人たちもいるからね」

「ギルドもお待ちかねだからねその辺は。攻略情報がないダンジョンや階層に入ろうとしない人達を臆病者と呼ぶ同業者もいるけど」

「……命が掛かっている。間違った判断とは言えない」

「だな。じゃあそんな人たちのためにも、ちゃっちゃと攻略していかないとな」


………………………………


 再び探索を開始する秋彦達。

 その後も探索を進めていき、ダンジョン第二階層最奥のボス部屋と思われる扉を見つけた。最初に決めていた事とは言え、やはりペースは早めだ。


「おー、もうここまで来たのか。だいぶ早いな」

「と言ってもまだ探索していない所結構あるし、取り逃がしは多いと思うわ。別の道を行ってみる?」

「……既に4つ宝箱を持って帰ってきているから正直もういい感はある」

「うん、あんまり取りすぎると周りから文句言われるって話聞くもんね。この辺にしとこうよ」


 早いペースで探索してはいるが、お宝探しも手は抜かない。ダンジョンの中でやりだすと時間がかかるのでまだ中身は確認していないが、今回はなんと宝箱ごと持って帰ってきている。

 マジックバッグの中に入れてしまえば重さは感じない物の、そもそも宝箱は相当重く、持ち上げるなら持ち上げられるが肉体力に優れた探索者でない限りは不可能だろう。


「でもまだ探せばあると思うわ、ちょっと勿体無い気がするわね……」

「でも親友も言ってたけど最近文句の声がデカいって話も聞くからなぁ。マナーがどうとかって言うテレビ特集やってた気がする」

「最近そう言うテレビ増えたわよね、一部の探索者向けのチャンネルだけじゃなくて地上波でもよくみる様になったし。正直最初に見つけた人の物っていうある意味探索者の大原則みたいなところに文句言う方がどうかしてると思うけど……まあしょうがないか。レインボーウィザーズである以上はその名前に恥じぬ行動をしなきゃね」

「わかった。じゃ、ボス戦行ってみようか」


皆様からのご愛顧、誠に痛み入ります

これからも評価、ブックマーク、感想など、皆様の応援を糧に頑張って書いていきます。

次回の更新は2/21(月)とさせていただきます。宜しくお願い致します。

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