表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
りあダン! 現実世界にダンジョンが?!  作者: 大道寺 禅
ダンジョンに適応する日本
315/385

第三百七話 膨らむ期待とクリスマスの予定

累計PV数613万突破、ユニーク数101万突破、評価ポイント7,600pt突破いたしました!

これも皆さまからのご愛顧の賜物です。

これからもりあダンをよろしくお願いいたします!

「へぇ〜、それで一旦実家に戻ったんだね」

「ざっと一年って所らしいぜ。三学年に上がる頃には完成しているはずさ」


 今日はライゾンから返してもらった盗難されていた素材が戻ったことで全状態異常を完全防御するアクセサリーが五人分揃えられる様になった為、今日は探索者としてではなく骨加工職人として工房で作業をしている。

 ……様子を見にきた仲間たちの話し相手をしながら。

 家の建て直しが決まり、工房も取り壊して、新しい工房や新しく物置蔵も建てる事になっているので、今の物置小屋を改造して作ったこの工房で作業をするのは今日が最後になる。

 感慨深さを感じていた矢先にせっかくだから見学させてくれとメンバーが揃ってしまったのだ。一人で黙々と作業をする時間が台無しである。

 話題に上がるのは、やはり昨日聞いたばかりの家のリフォームについての話だ。聞いたばかりのホットなネタなのでまあ仕方ないだろう、


「あー、まあやっぱりそれくらい時間掛かるよねー、しょうがないか。手抜き工事みたいになっても嫌だもんね」

「探索者の膂力と繊細さ、それにレシピ本で得られる技術力舐めんなっての。本当はやろうと思えばもっと早く終わらせることもできるらしいんだけどさ」


 実際作業員の事故死や事故による怪我などは格段に減ってきている。

 何せ作業員が探索者としてレベルを上げたらどうなるか。住居三階立て位からハーネスなしで頭から落下しようと傷一つつかないし、上から一つ一つがトン単位の重さを持つ建材が落ちてきても問題なく避けられるどころか余裕でキャッチして投げ返す様な芸当までできる有様である。

建設業などの重労働に従事する人々にとって身体能力の向上は非常に喜ばしく、作業効率に大きく貢献するものではあった。

 だがそれでも、自分達は安全と分かっていても正直周りがハラハラする光景であるうえ、安全意識の欠如にもつながると考えられたのだ。日本の安全第一で高いクオリティーを保持する姿勢は海外からも高評価だったこともあり、いくら平気だからと言って危険行為に近い作業工程の短縮は望ましくないとされたのだ。

なので、作業自体は今まで通りの安全性の考慮された安全器具の装着や確認は今でも義務である。

 つまり作業自体は楽にはなったものの、納期短縮にはあまり貢献しなかったらしい。


「そっかー、残念だね」

「まあでもそんな悪く言ったもんでもねーぞ親友。こういう待ってる間はもどかしくもあるけど完成予定を見てると妄想が湧き出てきてな。それに浸るのも悪かないぜ」

「……そんなもの?」

「おうさ。俺の工房も本格的にパワーアップさせて、もしかしたら近い将来実店舗販売も始められるかもしれないしな」

「あーいいねー、夢が広がる!」

「そうそう、今はこういうのを楽しむ期間だって話さ」


 和気藹々と話をしながらも秋彦は手は止めず、目は材料をしっかりと見ている。話自体はとても楽しいものではあるが、今作っているのはこれから先、あらゆる状態異常を無効化させる道具だ。仲間と話はしても手は抜けないものだ。

 今日は工房に籠るとしても次から新しいダンジョン層へチャレンジする事になっている事もあって、尚更である。


「次のお家はかなり広くなるから私の家からメイドとか、家のメンテナンスの人も呼ぼうかっていう話も上がっているのよね」

「お、おお、アレ本気だったのか……確かに二人で掃除するにはなかなかキツい大きさではあるけど」


 建設予定の家は緊急避難先としての使用を考慮した結果、人が宿泊に利用できる部屋数をかなり増やした。もうここまできたら雰囲気と相待って日本旅館に近いものがある様な形だ。そこまで部屋が多いと、掃除や換気、備え付けの備品チェックなど、管理も大変になってくる。

 なので逃げ込んでくる人の護衛も兼ねて誰か家専用の警備を始めとした様々な雑務を担当するをつけるべきなのではないかという話をジュディから受けたのだ。

 正直秋彦としてはただでさえ家の時点で既に大袈裟なのにさらに護衛まで雇うのは大袈裟ではないかという形であまり良く思えていない。


「どうせ今でも十分大袈裟なんだから、行くところまで行けば良いいのにって思うよあたしは」

「う、うーん……そうだなー……」

「……正直お手伝いさんいると楽なのは確か。今の秋彦達なら十分雇えるだけのお金はあるんだし良いと思う」


 男子二人は難色を示しているが女子からは好評なようだ。


「あ、そ、そういえば今年はクリスマスどうする? 全員で集まるか? 俺は勿論大丈夫だぜ」


 話題を変えるべく雑に話題を振る。そう言えばもうすぐクリスマスであることも一緒にアピールしておく。


「……党内のクリスマスパーティは25日というわけではない。日程次第」

「こっちもクリスマス特番は収録自体はもう終わってるけど、クリスマスライブイベントがあるから当日はちょっとだめだね。皆んなだけでやるクリスマスを別の日にって感じ?」

「僕のうちはそういうのあんまり関係ないから大丈夫だよ。むしろクリスマスってあんまり忙しくないし。クリスマスの夜に中華食べにくる人ってあんまりいないから」

「クリスマスは家族や友達と静かに過ごすものよ。日本式のお祭りの様な雰囲気も悪くないとは思うけど、今年は身内だけのパーティにしちゃいましょ!」

「よし、なら決定だな、この家でやる最初で最後のパーティだな。ちょっと楽しみになってきたぞ」


 こうして話を逸らすことができた代わりに急遽開催が決定した、秋彦宅で行われるクリスマスパーティ。

 このパーティ果たしてどうなってしまうのか。

皆様からのご愛顧、誠に痛み入ります

これからも評価、ブックマーク、感想など、皆様の応援を糧に頑張って書いていきます。

次回の更新は1/13(木)とさせていただきます。宜しくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ