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りあダン! 現実世界にダンジョンが?!  作者: 大道寺 禅
ダンジョンに適応する日本
289/385

第二百八十一話 中級ダンジョン 職人スキル

累計PV数491万突破しました!

これも皆さまからのご愛顧の賜物です。

これからもりあダンをよろしくお願いいたします!

「おー! ついに完成か!」

「応とも。よしよし、おっと最後にちょちょいの……ちょいと。オッケーこれで良し」


 秋彦は最後の最後に装飾品の表面に、小さくイニシャルと簡単な絵を彫った。髪がツンツンした人間がギザギザの歯を剝き出しにしてにやにや笑っている絵だ。


「あ、一応それにも入れるんだ?」

「これは俺が制作した物にはイニシャルと一緒に必ず入れてるからな。売るつもりが無い物ではあっても手は抜かねーさ」


 そう、今のイニシャルと絵は秋彦がいつも作品に彫っているいわゆる南雲印である。要は秋彦の作品にはイニシャルと秋彦マークを彫っているのだ。どうでもいいような物に見えるだろうがこれが秋彦の制作物である証左であることを考えると意外と侮れない。


「ま、それはそうと……どれどれ、どんなもんよ?」

「あ、私も気になります。見るからに邪悪そう……もとい凄そうな装備ですし」


 興味深そうに作られた装備を覗き込むのは真崎と平塚まりんのかつて地方都市奪還作戦で環境結界攻略の為に組んだことのある二人である。


「おお、そうだな。じゃあちょっと見て見るか」


 二人に急かされ、早速スペックを見ることになった。


【南雲秋彦の怨呪骨製お守り】

≪呪骨の上位素材である怨呪骨にて南雲秋彦が作成した骨製の装飾品。4種類の怨呪骨が宿す呪われた力を活かさず殺さずの絶妙なラインで引き出すことで使用し続けても心が蝕まれる心配はない。装着した物をすべての状態異常から守る効果がある。 肉体力+10,000魔法力+20,000 特殊効果:全属性状態異常無効Lv2(Max)、闇属性魔法使用可能Lv5、無属性魔法効果上昇Lv3≫


「お、おおお……」

「全属性状態異常無効は想定通りのスキルだったけど、他二つ見慣れないスキルがありますね……」

「秋彦、説明お願い」

「あーはいはい。親友たちってこの辺り教えてなかったもんな。ジュディには教えた事あったはずだけど」

「ええ、私は聞いたことあるわね。まあ正直驚いたけど」


 今回秋彦が作成した装飾品の中で特に目を引くスキルは【闇属性魔法使用可能Lv5】と【無属性魔法効果上昇Lv3】の二つに他ならないだろう。

 とはいえ効果自体は単純明快である。闇属性魔法使用可能Lv5は、装備した人は本来適性が無くても闇属性魔法をLv5まで使用可能になると言う効果である。

 現在のところ魔法と言うのは入門ダンジョンにおいてある袋の中からそれぞれの自分に適性のある魔法の魔導書を読む事でしか習得する事は出来ない。魔導書を介入させずに魔法を覚えることは不可能だった。

 だが、高レベルの装飾品などには時々作られた魔法属性に対応した属性魔法をある程度の範囲まで習得させる特殊スキルがあるらしい。

 秋彦自身もレシピ本を見るまでは知らなかったが、そういう事はあり得る様だ。

 ただ今の時点ではまだまだLv5程度にレベルは収まる。肉体力一万、魔法力二万を叩きだすようなスペックの装飾品でもLv5が限界だ。Lv5はポイズン、ブラインド、スリープという状態異常を相手に付与する魔法だ。まだまだ覚える魔法としては序盤レベル感がぬぐえない。装備で習得できる魔法がそれまでと考えると装飾品だけで魔法を覚えきろうと言う考えは甘いだろう。

 次に【無属性魔法効果上昇Lv3】だ。これは無属性魔法を受けた時に強化などのいい効果の威力を上昇させるスキルである。

 これもなかなかに得難い強化スキルである。強化スキルエンチャント系の魔法効果が大きくなるのだから。優秀なスキルである。


「レベルとかも効果の上がる幅が大きくなるんだよね……うわぁ、これいいなぁ」

「まあそうは言ってもレベルの大小はあっても俺の作った装飾品には大体この効果付くけどな」

「え、そうなの?!」

「ああ、俺が作った物には大抵つくぞ。無属性魔法効果上昇は俺の【職人付与スキル】みたいだ」


 どうやらこれも職人が各々に持っているものらしく、職人が作った道具や作品には一定の能力が付与されるらしい。秋彦の場合は無属性魔法効果上昇が自作した道具や装飾品には付与されるようになったらしい。


「えー、良いなぁ! 僕らにも何でもいいから作ってくれない?」

「うーん、良い素材が無いとスキルのレベルって上がりにくいんだよなー、ぶっちゃけ俺もLv3とか初めて見たくらいにはレアだぜ? 欲しいってんなら相応の素材持ってきてもらわんと俺もどうこうできねーぜ?」

「そうなんだ……」


 こういったところも腕前でカバーできればいいのだが、まだ秋彦がその域に至ってないだけなのか、はたまたそもそも不明なのか、未だに素材に頼らずにスキルのレベルを上げるには至っていない。

 ともあれこうして全属性の状態異常無効装飾品が出来上がったわけだ。次のダンジョンチャレンジがより一層楽しみになってきたと言う物である。


皆様からのご愛顧、誠に痛み入ります

これからも評価、ブックマーク、感想など、皆様の応援を糧に頑張って書いていきます。

次の投稿は4月5日午前0時予定です。

よろしくお願いします

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