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りあダン! 現実世界にダンジョンが?!  作者: 大道寺 禅
ダンジョンに適応する日本
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第二百四十八話 従魔達の会話

累計PV数424万突破しました!

これも皆さまからのご愛顧の賜物です。

これからもりあダンをよろしくお願いいたします!

「うははー! おいしー!」

「料理されたお肉も美味しいけど生のお肉は無性に食べたくなるのです!」


 龍之介とコロナの食いしん坊コンビ、ダンジョン二階にて早くも絶好調である。倒したオークの死体をすでに数匹つまみ食いしていた。

 そしてその後ろでは豊芦原とエリザベス、そしてルビィの三匹がせっせと倒したオークをマジックバッグに放り込んでいる。


「二人はいい気なもんだよ全くもう……」

「調理されている物ならともかく生の物をバリバリ食べるのはちょっとわからないわね……食べ過ぎてたらお父様達に言いつけてやるんだから!」

「私もいろいろな物を食べるけど、生のお肉はちょっと食べないのよ……」


 呆れながらも手は止めない。と言うよりもすでに五人だけで既に100を超える量を倒している。マジックバッグに入れる量も大量なのである。無駄口を叩いている暇はあまりない。

 そういう意味では龍之介とコロナもある意味、食べて消費するという形で処理はしているのだが。いかんせん本人達はおいしくいただいているだけである。釈然としないものがあるのも仕方ない事と言える。

 ちなみにコロナは肉もはらわたも美味しく食べているが、骨だけ残している、一方龍之介は骨ごとバリバリ食べている。しかもすでに10匹は食べているのにである。


「龍ちゃん、太っても知らないわよ!」

「太らないよ! お家のご飯少ないし!」


 エリザベスが諌めても聞く耳を持たないでバリバリ食べ続けている。エリザベスも盛大にため息をつく。

 確かに、龍之介の本来の図体を思えばこのくらい食べても何も不自然なことはないのかもしれないが、それを差し引いても食べ過ぎている気がする。


「それに、龍ちゃんもコロナちゃんもガンガンレベルアップしてかないといけないからね、ガッツリ食べてレベルアップするんだもん!」

「あ~、それは純粋に羨ましいよ~」

「私達のレベルアップの上限は主たるお母様達の戦闘力に依存するものね、両方とも事実上レベルアップの上限がなくなったような物だし」

「羨ましすぎるのよ!」

「ふっふーん、私と龍ちゃんのお父さんは偉大なのです!」


 嬉しそうに話す龍之介とコロナ。豊芦原とエリザベス、ルビィからしたら嫉妬物である。

 従魔は主人たちのようにレベルを上げ続ければひたすら強くなるという訳ではない。彼ら従魔は主人よりも強くなったりは決してしない。従魔はレベルアップによって主人よりも戦闘力が上がるタイミングになると、どんなに敵を倒して経験値を稼いでもそれ以上レベルが上がることはなくなる。

 従魔の方だけが一方的に強くなってしまうと、探索者達は後のレベルアップを従魔に任せきりになってしまうとライゾン達が考え、その上での対策である。

 現にレインボーウィザーズの従魔達は暇があればダンジョンに潜ってはレベルを上げようとしている。

 だがその向上心が主たちの向上心を奪っては本末転倒だ。

 故にこうして魔物が従魔になった際に成長制限を設けるようになっているのだ。元から強い魔物に関しても、自分より強く自分を倒せる相手で無ければ従魔にはならないので、そちらも万全である。

 モンスターテイマーは探索者がすでにレベル的に楽なダンジョンで欲しい魔物素材があるときに派遣して、欲しい物を取って来させるのが最近の運用方法である。

 特に何も申しつけられていないときも適当に自分のレベルに見合ったダンジョンへ潜ってアイテムや魔物素材を手に入れてきたりもするので、最近はスキルの習得者がかなり増えているスキルでもある。

 とは言え従魔は総じて向上心が高く、主の為に強くなりたいと思う物であり、秋彦と優太のように成長の上限がほとんど完全に取っ払われているような物である龍之介とコロナは相当に羨ましがられる。

 何せ自分が戦いを続ければ殆ど無制限に強くなれるも同然なのだから。従魔達にとっては羨望の的なのだ。


「龍ちゃんもコロナちゃんもよくお腹減るんだよね~もうお家の料理だけじゃお腹減っちゃうんだ」

「それもレベルが相当先まで上がるようになったのと関係あるのよ?」

「おそらくそうだと思うのです。グレイトアンデッドドラゴンとの戦いの後から最近のお腹の減り具合は我ながらおかしいと思うのです」


 ルビィからの質問にコロナは答える。コロナも自分でも最近の食欲はちょっとおかしいと思っているのだ。

 最後の戦いが終わる前のコロナは確かによく食べてはいた物の自分の父であり主である優太の料理したもの以外は決して食べようとしなかった。

 だが今は自分で倒したオークのはらわたを美味しく貪っている。

 少し前までは考えもしなかった事であるにもかかわらず、あの戦い以降オークの死体を見ただけで非常においしそうに見え、無性に食べたくなってしまう。

 はしたないと思いつつも体が欲してしまうのである。

 コロナも龍之介ほどではないが結構な量のオークをまるかじりで食べているのだ。コロナ自身でさえ異常なことであると思う。


「不思議なのですが、食べるのを止められないのです」

「う~ん、いつか僕らもそうなっちゃうのかな~、食べるとレベルアップにつながる海藻とかないのかな~」 

「私は肉よりも野菜がいいから、そのうち何かもっと食べやすい素材が出てくればいいんだけど……」

「皆! そんな心配よりも手を動かすのよ! そろそろ三階層に行くのよ!」

「そうだね、パパは呪骨を持って帰ると喜んでくれるから、いっぱい拾うんだ!」


 ルビィからの言葉に全員再びマジックバッグに戦利品を詰め込む作業に戻る。


 その後も夕暮れまでたっぷりと戦いを積み重ね、戦利品でいっぱいになったマジックバッグをもってそれぞれ帰路につくレインボーウィザーズatMであった。


皆様からのご愛顧、誠に痛み入ります。

これからも評価、ブックマーク、感想など、皆様の応援を糧に頑張って書いていきます。

次回の投稿は2021年1月20日午前0時予定です。

応援宜しくお願い致します!

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