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りあダン! 現実世界にダンジョンが?!  作者: 大道寺 禅
地方都市奪還作戦 本戦開始!
226/385

第二百二十三話 終わりの始まり レインボーウィザーズ全員集合!

累計PV数376万突破しました!

神望喜利彦山人様(@kirihiko_)より、ファンアートを頂戴いたしました!

こちらになります。

挿絵(By みてみん)

秋彦とジュディの私服でのツーショットですね、デフォルメされていてとてもかわいらしい仕上がりとなっております!

これも皆さまからのご愛顧の賜物です。特に今回は神望喜利彦山人様、本当にありがとうございました!

これからもりあダンをよろしくお願いいたします!

 アンデッドドラゴンの咆哮が開戦の合図となった。

 先制攻撃をしたのはダイダラボッチだ。動いた勢いのままに繰り出されるパンチ!

 圧倒的な質量から繰り出された拳はアンデッドドラゴンの身体を思いきりへこませる。


「うおおおおお!!?」

「ぎゃああああ!!!」

「な、なんつーでたらめなパワーだよ! こんなに離れているのに衝撃波がこっちにまで飛んできたぞ!?」


 その威力は遠くで見ているだけの探索者達にも肌で伝わる。攻撃の余波が空気を揺らし、衝撃波となって探索者達にまで影響が出たのだ。

 コンサートなどで爆音が肌に伝わってビリビリと衝撃を受ける事はあるが、まさかそれが相手を攻撃しただけで発生、しかも吹き飛ばされそうなほどの衝撃となるとは思わなかった。

だがアンデッドドラゴンも、相手から一撃を受けておいて黙っている訳もなく、負けじと爪を振るう!

 躱そうにもこの巨体ではなかなか躱し切れるものではない。まともに攻撃を喰らってしまう。

こちらからもまた攻撃の余波が衝撃波となって、周り一帯に伝わってくる。


「わあああああ!!!」

「こ、こっちもとんでもねー!!」


 あの巨体の胸についた斜めの三本線がその威力を物語っている。あんな山数個分が立ち上がったような巨体にあれだけ大きな傷をつけられるのだ。探索者どころかそんじょそこらの兵器だって一撃でバラバラになるだろう。

 ただ一撃を互いに浴びせただけだと言うのにこの超規模である。その光景に流石の探索者も唖然としてしまった。


「え、ええええ……」

「なんだこれ、なんだこれ……」

「なんかもう俺ら出番なしでいいんじゃね? お疲れさまー」

「おいバカ逃げるな」


 参加者の半ば漫才に近い逃げ腰のやり取りを聞いて、秋彦でさえ無理もないと思ってしまった。

 普通に考えてこの戦い、双方の攻撃手段が届く範囲にまで来たらもう後は探索者では手出しができない。

 余波だけで既に衝撃波が自分達に牙を剥いてくるのだ。巻き込まれたらひとたまりもないだろう。

 それは何度も蘇生するあの雑魚魔物とて同じこと。と言うより立ち上がったらまず最初に必ず全滅した雑魚魔物のためにゾンビブレスを放っていたのに今回はそれをしていないことから、もう要らぬと切り捨てられたか。あるいは超規模同士の戦闘に雑魚を呼ぶのは無粋と思ったのか。

 それはアンデッドドラゴンにしかわからないことだが、ともかくもはやこの戦いは、正面衝突においてはアンデッドドラゴンとダイダラボッチの一騎打ちとなったわけだ。

 だが、だからといって何もしないでいいわけもないだろう。

 確かに正面同士で戦う超巨大同士の決戦も割りいる事は出来ない。だが背後から攻撃を行う事は可能なはずだ。

 それに今だって体のどこかに紫水晶はあるはずだ。それを壊せばダウンを取れる。つまりダイダラボッチが一方的にアンデッドドラゴンをタコ殴りに出来ると言う事でもある。それはアンデッドドラゴンにとっても大ダメージになるに違いない。

 あわよくばコアを粉砕できれば即終了、人類側の勝ちとなる。正面衝突は雨宮達に任せて自分達のやることは変わらず、自分達に出来る攻略法を使い続ければいい。


「俺らのやれることはまだあるんだから、ここで尻尾撒いて逃げてちゃ締まらんでしょうよ。それに、折角こんな勝ち目のある勇者になれる可能性のある勝負で逃げてちゃ何のためにここに来たんですかって話じゃないですか。紫水晶を壊してダウンを取ればダイダラボッチの支援になります。気後れせずに向かいましょうよ」


 逃げようとしていた探索者に秋彦は声を掛けた。

 逃げるなとも聞こえるかもしれないが、覚悟を決めてほしくていった一言だった。


「ううう……それを言われるとなぁ……」

「まずは後ろに回って、枝野さんの解析結果を待ちましょう。正面に紫水晶あったらたぶん雨宮さんがあの分厚い腐肉ごとふっ飛ばして砕くでしょうしね。ダイダラボッチの手が届かないところに出た水晶をぶち壊すのがお仕事ですよ」


 秋彦が笑顔で朗らかに言うと、気後れしかかっていた探索者達も、それとなく覚悟を決め始めてきた。


「……まあ折角あのアンデッドドラゴンがゾンビブレスを使わなくなったことだし、これなら、紫水晶の破壊に集中できそうだし……」

「ああ……それにここまで来て後はお任せってのもなんか違う気がするしな……」

「最後まで……戦い抜くっきゃねーな!」


 うんうんと頷いていた秋彦。そこに声がかかる。


「秋彦!」

「おお?! 親友!? ってか皆!」


 そこにいたのはレインボーウィザーズの面々だった。

 今まで後方で魔法使い達のサポートやいざと言う時のための防壁を担当していた面々が勢ぞろいしていた。


「どうしたんだよこんなところに来て」

「どうしたって、ダイダラボッチの作成の役目が終わったから前衛組の役目を手伝いに来たんだよ! 僕は土魔法使えるけど、専門じゃないからエンチャントのサポートに徹してたんだ! 秋彦もダイダラボッチの作成最後に呼びたかったんだけど、前線も雑魚魔物だしてきたりで割とそれどころじゃなかったみたいだし!」


 後方にいたはずの秋彦以外のレインボーウィザーズが来た理由を優太が話す。どうやら単純なお役御免らしい。


「万が一のための守りのためとはいえ、前線で一人にしちゃってごめんね!」

「こっからはあたしらも紫水晶砕きに参加するよ!」

「……残りは全力で、ダイダラボッチのダイレクトサポート。生きて帰ろう」


 ジュディ達もそれぞれ自分達の役目を果たしていたようだ。この戦いが始まってから姿が見えなかったから少し心配していたが杞憂だったようだ。

 秋彦もつい嬉しくなってしまい、声が大きくなってしまう。


「オッケー、じゃあまあ、枝野さんからの解析と結果が出たらすぐ動けるようにしておいてくれな。レインボーウィザーズ全員! 本格参戦だぜ!」


皆様からのご愛顧、誠に痛み入ります。

これからも評価、ブックマーク、感想など、皆様の応援を糧に頑張って書いていきます。

次の投稿は10月1日午前0時予定です。

よろしくお願いします!

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