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りあダン! 現実世界にダンジョンが?!  作者: 大道寺 禅
地方都市奪還作戦 本戦開始!
210/385

第二百七話 終わりの始まり 始まるボスチェンジ!

累計PV数341万突破しました!

これも皆さまからのご愛顧の賜物です。

とにかく、これからもりあダンをよろしくお願いいたします!

 今日も今日とて地方都市奪還作戦は続いていく。しかし今日の一戦からはもう心臓がはちきれんばかりの緊張感があった。

 何せ今はボスチェンジ現象が起こると予測される四割までもうギリギリのところに来ている。と言うかもう予測では今回の戦闘で残り四割に達すると言う予想も立っているのだ。

 今や一都市の一戦闘ごとに緊張感が増していく戦闘だが、今は全力を尽くして敵を倒していくほかない。

 ボスを倒したところでボスチェンジ現象が始まるのか、あるいは街中で戦っている中でも容赦なく始まるのか。今までのケースを踏まえて予測は出来るが、規模は間違いなく世界最大になるだろう。

 今日は各地の偵察班も瞬きする暇もなく、目を皿のようにして各地を見張っているらしい。戦う探索者達も必死だが、各地に動きがないかを確認する偵察班も大変だ。


「ほ、本当に今日起こるのか……?」

「くうぅ……おっかねぇ……」

「ぶつくさ言ってねぇで目の前の敵に集中しろ! 余計なこと考えてると足元掬われるぞ!」


 不安に思う者も恐怖に慄く者も当然いるが、今は目の前のことに集中しなければいけない。油断は死を招くのだ。例えいい加減倒し慣れた魔物達であったとしてもだ。

 時間は昼を過ぎ、日の光が一段と厳しくなる時間帯だ。連戦に次ぐ連戦にもだいぶ慣れた頃合い。


 ……ついにその時が来た。


 敵を倒しに倒していると、急に魔物達の動きが止まり、方向転換してそのまま走り去っていったのだ。


「え、な、なんだ!? 敵が退く?」

「……いや違うだろ! これ!」

「本部! 偵察部隊から報告は?!」


 もう誰であってもこの状況は理解できた。何せ今日はこの為にびくびくしながら戦っていたのだから。

 そして本部から帰ってきた答えも当然予想していたものだった。


『ああ、各地でまだ攻め入っていない都市からも魔物が集結しているらしい! ついに始まったぞ! ラストバトルに向けた敵の準備が始まった!』


 通信機越しの宣言に全員のテンションが上がる。若干恐怖からくるバッドハイのような感じになっている者もいるがそれも仕方ない事だろう。

 とうとう最終戦闘だ。日本の命運をかけた一戦だ。この戦いにかける緊張も恐怖も、この戦闘に勝ち、自らが伝説を作り、英雄になるという高揚感と興奮で打ち消すしかない。

 もはや始まってしまったのだ。止める手立てはないのであれば、勝利のために最大限努力をしなければならない。

 そのための用意を今まで探索者達も自衛隊も今までしてきたのだ。


『では各自事前指示に従って動いてくれ! 東日本チームは妨害班と迎撃班に分かれて南雲君に送り届けてもらうんだ!』


………………………………


「パパ! 始まったみたい!」

「おうさ! じゃあ手筈通り俺らはチームに合流だ!」

「はーい!」


 秋彦が最後に範囲内にいる全員に最後の補助を行うと、龍之介も補助をばらまきながらゆっくり空から降りてくる。

 地面に降りると優太達がすでに待っていた。空を飛ぶ秋彦と龍之介は、龍之介の大きさと相まって一番戦場で目立つし見つけやすい。

 なのでこのボスチェンジが始まったら秋彦と龍之介を目印に集まることが決まっていた。そしてそれは他の探索者も同じである。


「他の奴らは!?」

「今集まってる!」


 正直今こそ焦り時なのでイライラしてしまうが、いきなり始まった事なのだから頭が理解し、その為に行動するにはいましばらく時間がかかると言う物か。

 するとさっそく数チームが秋彦達の所へやってきた。


「お待たせしました!」

「どっちだ?!」

「迎撃班です!」

「よし、分かった! 後で会おう!」


 秋彦は理解したと同時に迎撃班と名乗った探索者をテレポーテーションで飛ばす。


「私たちは妨害班です!」

「番号は!?」

「Dの3です!」

「よし! 頼んだぞ!」


 そして次に来たチームも妨害班である事と番号を告げると、秋彦は用意しておいた紙を見ながらどこかへテレポーテーションを使って飛ばしていく。

 次々に地方都市奪還作戦参加の探索者達がやってくる。秋彦はそれらの探索者すべてに班を聞き、妨害班ならさらに番号を聞き、対応していく。

 要するに秋彦は今、各地でタワーディフェンスゲームの如く仕掛けられた罠を起動させたり、遠距離攻撃をするなどして関ケ原到着までに魔物を出来る限り減らす妨害班と、関ケ原にやってきた魔物達を倒す迎撃班の二班をテレポテーションにて所定の場所に送り届けているのだ。

 迎撃班は関ケ原に設営された防衛本部に送ればいいが、妨害班は場所が指定されているので、番号によって具体的にどこに送ればいいかを教えているのである。

 指定の番号に対応した場所はすべて秋彦は一度行った場所な上に、対応する場所も雨宮から用意された紙を見ればわかると言う寸法だ。


「はーい、妨害班の方が優先ですよー! 迎撃班は時間に余裕があるので手が空いたらですからねー!」

「……その間に回復してください。最悪迎撃班は私達と一緒に行けますが、妨害班は魔物が通った後では間に合わないので。罠魔法は発動させる人がいないといけないので」

「えい! 傷は癒えましたね? 後はポーションで魔法力を回復してください!」


 秋彦がテレポテーションで人を送る間、優太達はやってきた人々の整列や傷の回復などを行っている。一応レインボーウィザーズも迎撃班なのだが全く休む暇はない。

 迎撃班はまだ岐阜まで到着する魔物がいないので余裕があるが、妨害班は魔物がすでに道を通っている可能性もあり、迅速に行動しなければいけない。


「んぐっ……んぐっ……! 妨害班いるかー!?」


 秋彦は特に消耗と回復が激しいが、ここ最近延々と補助魔法を使いまくった事でいい加減慣れた物ではあるようで、当然疲れてはいる物の初日の様にへこたれてはいない。

 これが最後の戦いなのだ。みっともない姿は見せられないと言う物である。


皆様からのご愛顧、誠に痛み入ります。

これからも評価、ブックマーク、感想など、皆様の応援を糧に頑張って書いていきます。

次の投稿は8月21日午前0時予定です

よろしくお願いします!

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