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りあダン! 現実世界にダンジョンが?!  作者: 大道寺 禅
地方都市奪還作戦 本戦開始!
177/385

第百七十四話 地方都市奪還作戦 強化完了!

累計PV数283万突破しました!

これも皆さまからのご愛顧の賜物です。

今日は少し投稿の時間がずれてしまいました。申し訳ございませんでした。

これからもりあダンをよろしくお願いいたします!

「皆さん、大変お待たせいたしました。それではこれより地方都市奪還作戦開始となります」


 各地にあるテレビや音響機器から、番組の司会者の声が響く。

 これは、作戦本部から探索者に対して放送されている番組である。テレビだけでなく、ラジオからも放送されている。

 これはテレビ会社も協力しての、探索者を強化するための放送である。番組名は【立てよ日本! 地方都市奪還作戦生中継。倒せ魔物、取り戻せ地方都市!】だ。

このテレビ番組の開始は、地方都市奪還作戦の開始でもある。

 尚、探索者達の戦いの様子も、別のテレビ局から放送され、探索者として逃げ足が速く、重量挙げを獲得したことで重い機材を軽々持てるようになった、探索者としても動けるカメラマンによる戦闘風景の生放送も行われる。

 この二つの放送を見ているだけで、参加していない人は地方都市奪還作戦の状況をリアルタイムで知ることが出来、参加者にとっては常にこの番組を流しっぱなしにすることで、バフの為の音楽と、いつでも指令者(ウォーリーダー)スキルの指令を受け取ることが出来ると言う両得の番組となっている。


「つきましては皆さんに対する支援部隊でもあります、ギルドマスターよりお言葉、並びに支援部隊であるギルドマスターを中心とした指令隊、バード隊、エンチャント部隊、そして無属性魔法の四つの強化を頂いたのちに作戦実行となります」


 会場は野外だ。今回の奪還作戦が行われている場所の近くにて、野外特別ステージを設置しての生放送だ。万が一支援に回っている探索者も、戦いに行かなければいけなくなった時のための保険である。


「ではまずは代表のギルドマスターよりお言葉を頂戴したいと思います。ギルドの旗振り人であり、魔物の氾濫の際に真っ先に人々を守るべく手を尽くした、雨宮猛氏から一言頂戴したいと思います。雨宮さん、お願いいたします」

「はい、皆さんおはようございます、雨宮猛です」


 司会者から話を振られ、すっと話し始める雨宮


「雨宮です。皆様。大変長らくお待たせいたしました。探索者にとっても、それ以外の魔物に人生を狂わされたすべての方にとっても。大変長らくお待たせいたしました。今日が日本初の、いや、世界初の魔物と人の大規模な戦いになります!」


 放送を聞いていた探索者、そして放送を見ていた一般市民も雄叫びを上げる。

 今までさんざん煮え湯を飲まされた氾濫を起こし、都市を奪い、我が物顔で占拠する魔物から都市を奪い返す。それを自らの手で行うと言う事。それはすなわち自らが英雄として名を上げる第一歩と言える。地方都市奪還作戦に参加している探索者がこれにテンションが上がらない訳がない。

 そしてテンションが上がると言うのは一般市民にとっても同じである。

 何故なら、一般市民の中には戦えないと言う理由で疎開同然で地方都市から逃げてきた人々もいるし、まだ弱いながらも、必死の抵抗で地方最後ともいえる人間の生存圏を維持している都市もある。

 そういった人であふれかえってしまっている場所の人々はやっと家に帰れるかもしれない安堵から、あるいは流通を散々止められていた恨みつらみから、魔物を排除せよと思う過激思想な人々からも支持されている。

 こんなこれから明らかに過激な描写がなされるであろう内容のテレビ放送の企画がまかり通ってしまっているのがその支持層の多さを物語っている。

 当然R-15指定であるが、この戦闘戦争は歴史的な映像としても後世に残るかもしれない貴重な映像になるし、この国にいる人々であれば見る義務があるとさえいえるだろう。


「この日の為に用意し、お渡しする物もお渡ししております。ポーションや移動のための道具、その他小道具等、サポートもギルドは手を尽くしてきたと胸を張って言えます」


 そう、出発前にギルドからはずいぶんとアイテムを渡された。

 まず回復系のポーション。これはけがの治療から魔法力回復、状態異常の回復等様々な回復系ポーションのセットだ。この一セットだけでも相当にお金がかかるはずなのだが、よく集めたと言う物である。

 次に移動のための道具だ。これは靴にセットをするとたちまちローラースケートに早変わりと言う取り付けタイプの物である。スタミナを消費せずに遠くまで走り抜けるために、当初は車やバイクなども考えられたようだが、最終的に探索者にとって結局小回りの良さと速さを両立する自分を動力にして動くタイプの物、要するにスケートボードや自転車などの代物だという結論に至ったのだ。

 その上でさらに靴も特別製の代物が多いという探索者の事情を考えた時に、簡単なのは普段の靴にセットすればローラースケートになる取り付けタイプのローラースケートだったのだ。

 とはいえ、普通の物では探索者の力に対してローラースケートがすぐにダメになってしまうので、やはり探索者専用の相当に頑丈な物をわざわざ作ったようだが。

 その他、各自必要な小道具類のアイテムの調達まで行っているのだ。正直ギルドは本当によくやっていると思う。

その努力に、探索者からは拍手が送られた。


「もはや言うべきことはすべていい、渡せるものはすべて渡しました。でもそれでも、最後に一言だけ」


 雨宮はそれまでの神妙な面持ちから一転晴れやかな笑顔になる。


「ありがとう、ここまでついてきてくれて。ここに集まってくれた探索者、今でも地元で奮闘している探索者。我々を支えてくれる一般の方。そのすべてが、私の誇りです」


 もう一度拍手が送られる。配置についた探索者からは、少ししんみりした空気が流れている。


「さあ、これで私が出来ることは、指令と言う名のバフをかけて皆さんを送り出すだけです。皆さん、必ず生きて帰って来てください! 以上となります」

「はい、雨宮さんどうもありがとうございます。さて、そして……バード部隊の方々も、準備が出来たようです!」


 司会者に再びマイクが渡り、司会者の言葉を受けて特設会場の舞台にカメラが回ると、支援部隊のバード部隊として選出された人々が、準備を終えて舞台に立っていた。

 今回はメドレー形式で自分の持ち歌を披露する形を取る。最初に合唱の如く全員で一回歌った後、順番に歌を歌っていく構成になっているらしく、全員がいた。


「さあ、ここまで準備が出来たなら、エンチャント部隊の皆さん。そして無属性魔法付与の方、エンチャントの方をお願いします!」


 ここまで準備が出来てようやく秋彦達の出番だ。ここは足並みをそろえなければいけないので当然と言えば当然なのだが。

 という訳で指示があったのでさっさと魔法の補助強化を掛けていく。ここら辺はもう慣れたもので、あっという間の付与だ。

 秋彦だけは早くもポーションをがぶ飲みしていたが。


「はい、魔法強化部隊の皆さん、ありがとうございます。最後に、雨宮氏はじめとした指令者チームが指令による強化を付与したら作戦開始です。では、お願いします!」

「はい、では今回僕が新しく覚えた指令者スキル【作戦指令】を以って、皆さんを送り出します」


 雨宮が一つ咳払いをする。そして、怒鳴り声のような大声を張り上げた!


「作戦内容は小難しい事はない、地方都市に巣食う魔物達をゲリラ戦にて倒して倒して倒し抜け! 生きて帰ることが前提である、死ぬことは許さない! 戦って、勝て!」


 その指令を受けた時、探索者達の全身から力が漲ってくる。さらに雨宮は続ける!


「バード部隊、歌手スキルによる強化を開始せよ! 前線部隊! 突撃開始!」


皆様からのご愛顧、誠に痛み入ります。

これからも評価、ブックマーク、感想など、皆様の応援を糧に頑張って書いていきます。

次の投稿は5月21日午前0時予定です。

よろしくお願いします!

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