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りあダン! 現実世界にダンジョンが?!  作者: 大道寺 禅
地方都市奪還作戦 高速道路解放戦線編
163/385

第百六十話 マクベス一家、日本へ来る

累計PV数250万突破しました! 

これも皆さまからのご愛顧の賜物です。

これからもりあダンをよろしくお願いいたします!

「ふあぁ……なんか人増えてきたな……」

「ねー、こうしてみると意外と従魔を持っている人たちって結構いるのね」


 秋彦とジュディは、公園に来ていたキッチンカーから買ったクレープを食べながら寄り添ってベンチに座っている。そろそろ正午と言う時間帯なので昼食代わりである。

 龍之介とエリザベスは相変わらず楽しそうに公園を駆け回っている。ちなみに優太も今日公園に来てコロナを遊ばせていた。

 ちなみに、コロナも進化を終えており、すっかりかっこよくなっている。ステータスは以下の通りだ。


名前:石動 コロナ

種族名;ベビーファイヤータイガー→ファイヤータイガー

レベル:10

肉体力:1400

魔法力:1400

戦闘力:3500

有利属性:炎

不利属性:水

スキル

体長調整:(【従魔スキル】【アクティブ】自身の大きさを自在に変える。最大で元の大きさ程度。最小で蝿1匹程度)

炎纏い:(【モンスタースキル】【アクティブ】炎を纏い、攻撃力と防御力を上げる。状態異常、火傷にならず、状態異常、火傷の付与確率が上昇する。任意で発動するか火に飛び込むと自動で発動し、任意で解除するか水をかぶると自動で解除される)

引き裂き:(【モンスタースキル】【アクティブ】炎の力が宿る爪で敵を引き裂く。一定確率で相手を火傷状態にする)

噛み千切る:(【モンスタースキル】【アクティブ】高温の牙で敵を噛み千切る。一定確率で相手を火傷状態にする) 

炎を纏う虎。

成長し、さらに強力な炎を躰に纏うようになった。意外に人懐っこいが力は強く、本人はじゃれついているだけのつもりでも大怪我大火傷を負う可能性が高いので注意。

抜け毛は防寒具としても非常に優秀。防寒、耐熱性能はとても高い。

進化ロードマップ

ベビーファイヤータイガー→ファイヤータイガー(魔物の肉20㎏)→???(魔物の肉100㎏)→???(溶岩のしずく)→???


 ここには二十万DPという驚きのDPをゲットして手に入れた従魔と言う存在を遊ばせたり、自慢、アピールしたりする人がいる。遊び相手には困らないし、主という同類の人々もいるので話し相手には困らない。


「にしても意外なのは子持ちの探索者も結構いるんだな……」

「子供たちと従魔が触れ合っているし、なんかああいうの見ていると、本当に動物園のふれあい広場みたいに見えるわね」


 時々子連れの親子を連れた人を見る。力量感知から把握できるが、父親だけが探索者、母親だけが探索者、あるいは両方探索者の場合もあるが、小さい子供を連れた人たちが結構いる。そして従魔を連れた人たちと話していたり、子供は従魔と一緒に遊ばせてもらったりもしている。なんとも微笑ましい光景である。


「かわいいもんだぜ、ていうか楽しそうだし」

「そうね。い……いつか私達も……ああいう風に子どもと従魔を遊ばせたり……」


 うつむいて顔を赤くしながら言葉を発するジュディだった。が、その続きはジュディのスマホの着信音にかき消されてしまった。

 あからさまに不機嫌な顔つきになりながらも、ジュディは電話に出る。


『ごきげんようお父様、そちらから電話をかけて来るなんて、どうなされましたか?』


 どうやら電話の相手はジュディの父親の様だ。そして話を聞いていると、不機嫌そうな顔から一転驚いた表情へと変わる。


『わ、分かりましたわ。すぐに向かいます……はい、わかりましたわ。では失礼致します』


 電話を切るとジュディは驚いたような焦ったような表情で秋彦に話す。


「秋彦大変!」

「おおう?! ど、どうしたよ?」

「お父様が、私のお父様が今関西国際空港にいらっしゃっているんですって! 大阪駅に行くから会いたいって!」

「……はぁ?!」


 青天の霹靂に思わず大声が出る。


………………………………


 大阪駅に秋彦とジュディは急遽向かう。


「ジュディのお父さん今どこだって!?」

「このまままっすぐ! 駅中のカフェにいるって!」


 大慌てで待っていると言われたカフェで走り、そして到着早々ジュディがカフェを見回す。すると秋彦には見覚えのない中年の外国人男性がこちらに向かって手を振っていた。


『お父様!』

『やあジュディ、こっちだ。おいで』


 どうやらその人がジュディの父親だったらしい。丸い眼鏡とカイゼル髭が特徴的だ。髪と髭の色はジュディの髪と同じく茶がかかった金であり、自然な色合いだ。着ているスーツも、髭と相まって英国紳士と言うにふさわしい風貌と言えるだろう。

 そして隣にいる女性。こげ茶色の髪をした美しい女性だ。顔立ちや雰囲気はジュディに似ているが、身長はジュディよりも小さい。

 その二人の近くに控えている女性もいる。黒髪に外国人らしい顔つき。そばにいつつも席に座らずにいることから従者だろうか?


『お母様! それにセリーヌ! ああ懐かしい……お久しぶりですわ!』

『ジュディ、久しぶりね。元気にしていましたか?』

『はい、日々楽しく、元気にしておりましたわ』


 すっかり秋彦置いてけぼりであいさつのハグを始める。まあそれも仕方ないだろう。ジュディにとってはダンジョンが世界に現れて以来初の邂逅である。水を差すのは野暮という物だろう。


『そしてジュディ、そちらにいる人を私たちはもちろん知っている。が、是非彼に私たちの事を紹介してもらえないかな?』


 再会の喜びもひとしおだが、連れている人を置いてけぼりにしすぎるのもよくないと思ったのか、お父さんの方が秋彦に紹介するように促す。


『勿論ですわ。秋彦、こちら私のお父様、クリストファー=ジェームズ=マクベスと、お母様のアンジェリーナ=ルイーズ=マクベス、この子は侍女のセリーヌ=オルコットよ』

『あ、どうも初めましてクリストファーさんにアンジェリーナさんにセリーヌさん。私、南雲秋彦っていいます。お宅のお嬢さんと一緒にチーム組ませてもらっています。どうぞ宜しくお願い致します』


 するとジュディのご両親も侍女のセリーヌも目を丸くしていた。日本人は英語が苦手な人が多いが、まさか秋彦が日本人で英語に長けている人とは思わなかったのだ。


『……驚いたな。君は英語がかなり出来るのだね』

『私も最初は驚きましたわ、でも彼、お父様たちが海外で働いている関係で、叩きこまれたのですって』

『他の何が駄目でもこれだけはって言われてやらされてますからね。数少ない取り柄の一つです』


 それを聞くと感心したように頷くクリストファー。


『ほほう……ちなみに君、TOEIC(国際コミュニケーション英語能力テスト)は受けたことはおありかな?』

『あります。直近で910点出しました』


 ご両親が紅茶を噴出した。ジュディもそれを聞いてぎょっとしている。

 ちなみに国際コミュニケーション英語能力テスト、最高得点は990点であり、900点台は全受験者の中でも3~4%と言う非常に少ない数であり、英語を母国語にしている人でもなかなか取れない点数だ。


『……君、学校卒業したら私の会社に来る気はないかね?』

『あー、就職はとりあえず大学までは出たいんで、まだ先ですね……』

『……そ、そうか、そうだな』


 口元をぬぐいながらいったん落ち着く。


『ところで、お二人はどうして大阪へ?』

『おお、そうだった。今回は雨宮君に招待されたのだよ。探索者との交流会にね。うちもイギリスでは大きい会社でね。当然これからの探索者関連の事業と言うのも考えているのだが、ジュディの縁で御呼ばれしたのだよ』


 それを聞いてようやく納得した。成程、海外の企業とのコネクション強化の為に呼ばれたのか。

 曲がりなりにもこの人はジュディが日本で探索者をやっていることから無関係でもないことだし、しっかりとしたつながりを作ることは悪くない。


『そういう訳で、しばらく大阪で滞在するので、挨拶をしておこうと思ってね、話したいこともいろいろあるしね』

『了解です。通訳は任せてくださいよ』

『頼もしいな、宜しく頼むよ』


 秋彦とクリストファーはがっちりと握手を交わした。


皆様からのご愛顧、誠に痛み入ります。

これからも評価、ブックマーク、感想など、皆様の応援を糧に頑張って書いていきます。

次の投稿は4月18日午前0時予定です。

よろしくお願いします!

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