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りあダン! 現実世界にダンジョンが?!  作者: 大道寺 禅
地方都市奪還作戦 高速道路解放戦線編
138/385

第百三十五話 大阪会議、サービスエリアの現状

累計PV数206万突破、感想数170件を突破しました! 

これも皆さまからのご愛顧の賜物です。

これからもりあダンをよろしくお願いいたします!


追記

掲載日時を間違えてしまいました。約6時間の遅刻です。

大変申し訳ございませんでした!

 地方都市奪還作戦、その前哨戦として布かれた高速道路解放戦線。

 日本の流通を脅かす魔物達を一掃し、地方都市奪還作戦の本格実行の前に交通の便を確保することは、間違いなく地方都市奪還作戦の本格実行の為になると言えるだろう。

 雨宮が口を開く。


「そして、これから高速道路解放戦線の具体的な内容について話をしていこうと思う。ここからは中国ギルド、瀬戸の戦士ギルドマスターである千田さんから説明をしてもらうから、よく聞いてほしい」


 そういうと一旦雨宮は後ろへ下がり、東北ギルドマスターと中部ギルドマスターの間にあった空席に向かい、腰を下ろす。そしてその後、中国ギルドのギルドマスターである千田氏が演壇へ向かい、演壇のマイクに向かって話し始める。


「中国ギルドのギルドマスター、千田だ。今から高速道路におけるサービスエリア及びパーキングエリアの実態、そしてそのうえで我々がどう動くべきかの話をさせて頂くので、しばらくの清聴を願う」


 屈強な見た目に違わず声が低く、威圧感のある声をしている。まるで悪役のプロレスラーの様だ。


「まずは全員これを見てほしい」


 千田の言葉と共にスクリーンが写真を映し出す。そしてそれを何枚か連続で見せて来る。

 映し出された写真にはずいぶん大きなサービスエリアが映し出されていた。駐車スペースも大きく、店舗もかなりの規模がうかがえる。

 しかしその写真に写る魔物がその場の現状を物語っていた。

 相当数の魔物が駐車スペース、店舗の内部などに居座っており、血痕や壊れた車などもあちこちにあり、被害の大きさを物語っている。

 しかし、写真に写っている中でも気になるのは魔物の風体だ。どれもこれもぱっと見こそ自分達の知る魔物だが、例えばゴブリンだったら肌の色だったり筋肉の付きがよく、見た目も大きくなっていたり、動物系の魔物なら毛並み等が明らかに変わっている。


「今見てもらったものはごく最近にオープンした、当時西日本最大の店舗棟面積&西日本最大級の駐車台数という触れ込みがされていたサービスエリアだ。写真は望遠レンズを使用してのカメラ撮影したもの。で、だ。やはりこれを見て気になるのは魔物共の事だろう」


 再びスクリーンの写真が変わった。次に映し出されたのは、先ほどのサービスエリアを占拠していた魔物一帯だけが写った写真だ。今度はアナライズカメラで撮影されたもののようで魔物のステータスが映し出されていた。


名前:パワード・ゴブリンナイト

レベル32

肉体力:3000

魔法力:1000

戦闘力:5000

有利属性:炎、光

不利属性:水、闇

使用魔法属性:光Lv3

スキル

剣術Lv3、盾術Lv4

魔力撃Lv1:(【アクティブ】魔力のこもった一撃を放つ、攻撃の威力に魔法力の一部が上乗せされる)

庇い守るLv3:(【アクティブ】近くの味方が攻撃を受けそうな時に攻撃に割り込んで防御する)

魔防壁Lv3:(【アクティブ】魔力による防御結界を張る。範囲を狭めるほど強固になり、防御力を下げるほどに防護範囲が広がる)

防御指令、魔法効率化Lv2、魔力制御Lv2、高速詠唱Lv2

ハイゴブリンが同種を食らい合う事により強化され、変化した姿。

この姿の物は一様に防御力に秀でており、得意属性及び苦手属性も反転している。ゴブリンの味方を庇い、僅かながらに回復する手段も持つゴブリンの騎士。

味方を庇い守る者にその魂を捧げる時がある。

特記事項

パワード個体:同種の魔物を喰らう事で強化され、変化した個体。


 このデータを見て一気に会場がざわめく。

 それはそうだろう。初級ダンジョンを制覇した人たちでも今まで戦った魔物の最大戦闘力は、せいぜい三千あたりだった。

 しかしここに来て五千の魔物の登場。しかも雑魚敵がである。と言う事はボスがさらに強い魔物であることは容易に想像がつく。

 正直驚かない方が無理というものだろう。


「五月蠅い!!! 静かにしろ!!!」


 動揺から浮足立っている会場に千田が一喝した。 


「全く……数値が高いくらいで浮足立つな。ベテランたちを見てみろ」


 千田に言われて浮足立っていた人たちはベテラン達、つまり前回の作戦の時に参加していた第一陣の人々を見る。

 第一陣は割と図太く、特に慌てた様子もなくデータを見ていた。むしろ敵のデータを見て感心したような様子さえある。


「彼らはダンジョンが世に出て間もないころから、誰に何と言われもしなかったのに称賛されるかも中傷されるかもわからない頃から人々の為に戦う事を選択した人たちだ。彼らはやれるかやれないかじゃなく、やることを選択したんだ。この程度じゃ揺らがない。覚悟も面構えも違うと言う物だ」


 そういうと先ほどまで騒いでいた、氾濫がおこった後に探索者になった第二陣の探索者達は不安そうにしながらも大人しくなった。

 確かに騒いでいたのは大体第二陣の探索者であり、第一陣の探索者はおとなしかった。

 だが、第一陣の探索者達も不安がなかったわけではない。前情報があろうがなかろうが自分達が、真っ先に氾濫が起きることを知ってしまったことに対する責任、けじめの様なものをつけた前回とは違って、今回はそういう物もなく、それぞれの目的の為に今回の地方都市奪還作戦に参加したのだ。

 今更騒いでも仕方ないという達観と、たとえ何が来ようとも何とかなるという自信。第一陣が最初の氾濫を乗り越えて得た物と言えるだろう。


「まあいい。さて、もう我々ギルドマスターがなぜこのタイミングでの地方都市奪還作戦を強行したか理由はわかっただろう。魔物も時間をかけすぎるとどんどん強くなっていくと言う事が判明した以上、あまりもたもたし過ぎると手に負えなくなってしまう可能性が大きかったのだ。時期尚早に見えるかもしれないが、今こそ敵の強さと、こちらの戦力のバランスが取れている時期であると確信している」


 勿論、現在氾濫は起きてはいない。なので魔物が新たに外に出て来る事はないのだが、斥候部隊によると、外で強くなった魔物達はまるで食事をとるかのようにダンジョンの中に潜り、しばらくすると口の周りを血で汚して戻ってくるらしい。結局強くなることには変わりがないのだ。


「そういう訳で、まずは一つのサービスエリアにどれ程の戦力を送ればサービスエリア一つを制圧できるのかを検証する必要がある。高速道路解放戦線、第一歩は威力偵察。可能であれば一つのサービスエリアの制圧から開始とする!」


皆様からのご愛顧、誠に痛み入ります。

これからも評価、ブックマーク、感想など、皆様の応援を糧に頑張って書いていきます。

次の投稿は2月6日午前0時予定です。

よろしくお願いします!

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