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運命の恋

「椿くん。彼女いるの?っているよねそりゃ。会社の皆がさ、椿くん、かっこいいっていつも言ってるよ!モテるから告白とかたくさんされる?ウリウリどうなん?」


俺はいま上司の山西さんと飲んでる。たまたまだが残業していたところ飲みにさそわれ今に至るわけだ。


山西さんは美人で有名だ。仕事も有能。そこらの男じゃ尻込みしちゃうほどのレベルの女。


但し、有能な女って奴は敵を作りやすい。会社での山西さんの立場は微妙だ。有能であるがゆえに、上から疎まれ下から嫉妬される。


こういう人は簡単だよ。変化球はいらない。ストレート一本でクリアできる。但し俺のストレートは160キロ出るがw


「山西さん、俺、山西さんのこと好きになっていいですか?」


「・・ああ。好きになっていいよん!私も椿くん好きやでー!みんな大好き!」


「わかりました。じゃあ好きになります。」


すっと腰を浮かせキョどる山西さんにキスをする。


「・・最低。何考えてんの?普通冗談だってわかるでしょ?」


「おれ、入社した時、山西さんと歓迎会隣の席になったこと覚えてますか?おれ緊張してて山西さんにお酒こぼしちゃって」


「・・そんなことあった?覚えてないよ。」


「すごい高そうなスーツで、やっちゃったって思った瞬間に山西さんがすげえ笑顔で気にすんなーって言ったんです」


「・・だから覚えてー」


「すごいかっこよくて、それから山西さんを目で追うようになりました。でも、俺みたいなガキにそんなこと言われても迷惑ですよね?すいません、忘れてください。」

俺はそう早口でまくしたてると席を立とうとする。


「・・ま、まって!本気なの?おばさんだーんぅ」


うるせーBBA。キスで黙らす。


「今日帰らなくていいですか?」


ゆっくり頷くBBA。当然だがさっきの話は架空の話だ。このBBAは酔っ払うと細かい会話など覚えていない。このBBAならそう言うだろうという妄想だ。妄想、もうよそう。




ーー・・


目を覚ますと一流ホテルの一室のような豪華な部屋の床に転がされていた。

どうやら拘束はされていない。俺は体の自由を確かめると周りを改めて見渡す。


どでかいベットに金ピカの家具がチラホラ。成金趣味わりいな。夜寝辛くない?落ち着かなくない?くだらない事を考えてると、ふと視線を感じ後ろを振り向く。

「起きたか?ボウズ」


「美人の割には手が早いね。俺になんか用?お姉さん」


ふっと美人が口元を歪める。嫌な笑い方だぜ。


「余裕じゃないか?嫌いじゃないよ。あんたみたいなやつ」


「そりゃどーも。ところで、俺はあんたの奴隷になったのかい?つーか、俺は顔が美しすぎるだけの普通の男だよ。特に何の役にも立たないと思うけど。ここはひとつーごめんなさい。ちょっと喋りすぎちゃったかな?」


美人の手元が動いたと思った瞬間、顔の横をナイフが通り過ぎた。


・・・短気いくないよね?


「あたしはメリー。お察しの通りあんたの新しいご主人様さ。あんたの素性も目的もどうでもいい。あんたはあたしの物になった。生涯をあたしに捧げろ。あたしのために生きてあたしのために死ぬんだ。わかったか?わかったならまずは靴を舐めな。靴を舐めたら裸になって命乞いしながらオナ○ーしろ、くされチン○」


・・引くわー、ご主人様引くわー。ここ大事なポイントだな。とりあえず俺の命運は目の前のサドメンヘラに握られてるらしい。


こいつの変態趣味に付き合えばすぐゲームオーバーだ。エスカレートしてロクな結末にならないのは明白だ。かといって逆らえば音速で殺される。


引くも地獄。行くも地獄なら・・イクしかない。いったろうじゃねえかよ。クソビッチ!意を決する。幸いにこいつは女だ。俺に落とせない女はいない。いかれたクソ女だが女であることは事実だ。


「メリー、あんたさ何をそんなにびびってんだ?」


「くされチン○。あたしがびびる?そんな感情、母親の股から出てきた瞬間から持ち合わせてないんだよ。いいから早く靴を舐めろよ?殺すぞ?」


「怖いんだろ?男が。だから威圧する。暴力で従える。俺は他の男と違う。殴られても蹴られても、例え殺されてもおまえには屈しない。」


「はっ!よくも回る口だ!決めたぞ。今からおまえの両手両足を切り落とす。同じセリフはけたら許してやるよ!くされチン○!」


「そうしろよ。だけどなやる前にひとつだけ教えろ。おまえ、過去に男と何があった?なんで辛そうなんだ?何を思い出している?」


「うるせんだよ!男なんざチン○でしか物を考えられない屑だらけだ!だからいたぶるのさ!壊すのさ!これは復讐なんだ!」


「復讐?ずいぶんじゃないか?昔レイプでもされたか?その辛い記憶と同じ事を今からおまえは俺にするんだ。大したもんだ。だれが屑だって?」


「うるさい!うるさいうるさい!あたしの親は屑だった!まだ10もいかないあたしを殴りながら犯した!何度も何度もだ!それに飽きるとアッサリ奴隷館に売り払った!あたしはどうしたと思う?捨てられたくなくて泣いたんだ!屑にすがって泣いたんだ!あたしは強い!強くなった!もう誰にも従わない!こわされる前に壊すんだ!」


「バカかおまえ?男はそんな屑ばかりじゃない。そんなクソは俺が今から殺しにいってやる。強くなったんだろ?なんで殺しにいかない?何度か犯された時に優しくしてもらったのか?憐れなやつだぜ!結局おまえは男に征服されたいんだ。征服してくれる男を待ってんだよ」


「やめろ!!うるさい!それ以上しゃべるな!ほんとに殺す!ほんとに殺すぞ!」


「違うのか?否定できないんだろ?おまえは親に犯されて喜んでる変態なんだ。誰もおまえを愛さない。愛せるわけないよなおまえみたいな変態女」


「も、もうやめろ!やめてー!!!」


涙でぐしゃぐしゃな顔は、さっきまでのクールなメリーからは想像出来ない。忘れてたトラウマを引きずり出され錯乱状態に陥っている。

震える手で頭を掴み「いや、もういや、ゆるしてパパ」とつぶやき続けている


そんなメリーにそっと近づき、触れるだけのキスをした。


「・・・え・・?」


「俺が忘れさせてやるよ。忘れられないなら、一緒に地獄に落ちてやる」


半ば呆然としたメリーを抱きしめ、俺は彼女をベットに押し倒した。








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