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クソッタレ異世界転生

「圭介ー、今年は夏フェスどこにいく?唯ね、京都いきたい!京都大作戦!」


俺はいま自宅のベットの中でにゃんにゃんタイム中だ。部屋の中は先程の行為の激しさを物語るように特有の匂いが充満してる。女にとって事が終わった後の時間は至福の時であるとともに、男にとって一番苦痛な時間でもある。


俺は内心の溜息を隠しつつ憂いの表情を作る。


「今年は無理かな・・・忙しいかも」


「えー!約束したじゃん!やだやだ絶対いく」


「・・実はさ、母さんの体調が悪いんだ。医者によると、いつ最悪の事態を迎えてもおかしくないって、だから、久しぶりに実家に帰ろうかなって」


「ご、ごめん圭介。そうだったんだ・・うん、それがいいよ!ワガママごめんね」


「バカ、おまえのせいじゃない。泣くなよ」


「うん、ありがと」


もちろん母は健在だ。趣味は海外旅行である。


ー・・・ぉい!オイ!起きろおまえ!おら!


ドゴ!突然の衝撃に息が詰まる。覚醒していく意識の中、鋭い痛みに腹を蹴り上げられたのだと理解する。


このパターンはあれか?浮気バレか?相手の女に男がいたんか?


「いてえんだよ、くそが」


呟き目を開けるとそこには・・・


豚の顔したおっさんがいた。


正確には、顔が豚、体は人間の変な生き物が目の前にいた。同時に周辺を見渡す。森の中?あれ?おれ、唯に刺されたんじゃなかったっけ?

「はあ?なにこれ?バッドトリップ?って薬やったことないし?あれー?二足歩行してるよね?喋ったよね?意味わかんーぐはっ!?」

今度は顔面を殴られた。てめえ、顔はやめろ!俺には顔しか価値はないんだぞ!

「なにをわけのわからんことほざいてやがる。ヒューマンの奴隷か?おい飼い主はどこだ?」

「飼い主?俺は誰にも飼われないぜ?そう自由のー・・・わ、わかった!もうふざけない!殴るのはやめてくれ」

「ーで?てめえは何者だ?」

「俺は椿 圭介。25歳。普通の会社員だよ、なんでここにいるのかはわからない。気付いたらここにいたとしか言えないよ。ほ、ほんとにわからないんだ」

「会社員?商人みたいなもんか?まあいい。行くあてないってことだろ?ついてこいよ、助けてやるぜ」

「た、たすける?とりあえず、ここどこか聞いていいか?後、渋谷までの行き方は?」

「シブヤ?なんだそりゃ?ここはアービガルドの東にある魔の森だよ。おまえついてるぜ。俺は流れの冒険者さ。依頼の帰り道だったんだが、ついでにアービガルドまで連れて行ってやるよ」

意味不明、だめだなにいってんのかサッパリだ。おそらく変なクスリ打たれてやがる。とりあえず、助けてくれるっていうんだから、流れに乗ったほうがいいよな、な?


「わかったか?とりあえずついてこい」


「あ、ああ。アービガルドね。と、ところであんたの名前は?」


「俺か?俺はピッグだ。獣人のピッグて言えば泣く子も黙るー、てめえなに笑ってんだ?」


「ーぶぼっ!す、すまない、似合ってるよ!かっこいい名前だ」


「ちっ。いいから来いよ。めんどくせえ」


とりあえず、ここがどこかわからないし、こいつが何者かもわからないがなんとかなるか?いやなるだろ。俺のコミュ力は並じゃない。どんな事態でも潜り抜けてやるさ。


数時間後、俺はこの時の決断を後悔する。






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