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しるし2(詩集)

夜のクロコダイル

作者: さゆみ

たったひとつしかいない僕は

たったひとつしかいないクロコダイルの背中に乗って

沈んでいく


たったひとつしかない僕の未来へ

たったひとつしかないクロコダイルの未来につかまって

嵌っていく


目を閉じるクロコダイル

眼を光らすクロコダイル

ジャンプする

尻尾を叩きつける

口を開ける

パクっ


たったひとつしかいない僕が

食われていく

たったひとつしかいないクロコダイルに

両足から少しずつ

引きずりこまれていく


じーちゃんは言ったよ

僕は僕だから自由に決めていいんだって

たったひとつの僕だから

僕が生きることも死ぬことも

僕だけが決められるって


たったひとつしかいない今日の僕は

たったひとつしかいない今日のクロコダイルの背中に乗れなかった

沈んでいきたいなー



パクっ





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― 新着の感想 ―
[良い点] 面白かったです。ありがとう
2019/10/05 03:49 退会済み
管理
[一言] 「僕が生きることも死ぬことも僕だけが決められる」。この言葉が、私の心に響きました。どう生きるかは自分次第。病気で死のうかとつい考えてしまう今の私にとって、これは考えさせられる言葉です。ありが…
[良い点] パクっ が、なんかいいですね。 [一言] 沈んでいくこと。浮かばないこと。落ち着いた世界。わたしもまた、詩の世界に沈んでいたい……けれど、世のしがらみにそうもいきませんね。。
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