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出会いとナツカシ

僕は恋愛なんか出来る訳がなかった。特徴もないのに惚れられるわけがないだろう?でも、日常に時として有り得ない事が起こるっていうのはびっくりした

「サカちゃんは、好きな人とかいるの?」

その子からの問いかけにはこう言った。

「え?えっと、居ないけど?」

そう言うと彼女はさも満足そうにこう言った。

「そーなんだぁ!ふふふふ・・・・。」

「なんだよ。何か用か。」

「何でもないよ?ふふ。」

というのがいつも見る夢だった。



1,state on onedays

眠い、とにかく眠い。と言っても誰もいないが。僕はいつものように1人家で目覚めた。目覚まし時計はまだ五分前。早起きだ。珍しい。

「さーって、朝飯でも作るか。」

僕の両親は、仕事でよく家に戻らない。なんでも、忙しいそうだ。そんな事だから、中学生位からずっと一人暮らしも同然の生活なのだ。

準備をして、朝飯食って、学校に出かける。いつものことだ。

通学路には、何もない。当たり前だ。何もない。そんな中で

「ちょッ!アンタ邪魔だよ!」

後ろから怒鳴り声、そして間に合わない回避。朝から人間の重みを身体で受けるハメになるのであった。

「ぐああああっ!ぐふっ!」

肺から空気が漏れる。やばい死んでも同然だな。サヨウナラ。

「あの、大丈夫かしら?」

「・・・・大丈夫もあるか!なんで朝からこんな目に!」

そう、この少女は幼馴染み。颯風由奈だ。

「ごめんねー?急いでててへぺろ。」

「そんな真顔で言われてもなぁ・・・・。仕方ねぇな。許してやるよ。」

「さっすがー!ありがとねー。」

「何がありがとねー。だよ!ふざけんな!」

「ま、いいや。そんでね?実は今日転校生が来るらしいからその準備で急いでたんだ。」

「転校生?珍しいな。」

そう、我が高校は転校生なんて滅多に来ないのだった。その為か転校生というイベントに縁がないのだ。

「そんな事より急がなくていいのか?」

もう7時半だ。多分危ないだろう。

「ええええええ!もうこんな時間!?そんじゃーね!」

「お、おう。」

とりあえず、急ぐか。そんな事を考えつつ急ぐのだった。


2,出会いと久しぶり

「おーっす。」

軽い挨拶と共に教室に入る。もちろん普通だ。

「おーう。りーんくーん!転校生の件知ってるか?」

何?もう出回ってたのかその情報。

「知ってるけどそこまでは知らねーよ。」

「フッフッフ。もうリサーチ済だ。どうやら女子だというぞそれも中々の美少女!」

美少女ねぇ。どうせ高嶺の花。昔みたいに恋に落ちても無理なんだろう。

「興味ねーよ。」

「でも、その子実はな・・・・。」

「実は?」

「お前が昔好きだった高嶺の花らしーぜ?」

「・・・・は!?んな訳ねーか。」

そうだ、そんな偶然ありえねーよ。

「ま、そんときになりゃ分かるかってもう、ホームルームかよつまんねーな。ま、頑張れよ!」

「うるせー。」

そんな口を言って席に座らせる。過去か。覚えてる訳ないか。

そうして、ホームルームが始まるのだった。

「皆おはよう。実は今日転校生が来ている。皆仲良くな!」

そう言うと、教室のドアが開く。

「あ、あの・・・・。皆さん宜しくお願いしますね?」

その子は、ロングヘアーの華奢な子だった。

「・・・・えっと、花崎美桜です。」

花崎美桜?・・・・花崎・・・・美桜?

「あぁぁぁぁぁあ!」

「え!?どうした!栄谷ぃ!」

「え?なんでもないです!すみません!」

「よ、よし!お前の隣に座らせるか!花崎、色々教えて貰えよ?」

ええええええ!?いきなりかよ!

「あ、あの・・・・。よろしくね?サカちゃん。」

懐かしい呼ばれ方と共に、席についた。どうすりゃいいんだコレ。そんな不安が頭をよぎり、ホームルームは終わったのだった。


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