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(3)ミアキの回想 PART1

 遠足に行った公園でお弁当食べてユウスケが大事にしている野球のボールを見せてくれた。甲子園。高校野球だったかな。硬球こうきゅうって言うのを持ってるっていうから見せてってお願いしたら遠足の時に持って来てくれて。

 それを見たカズマくんがユウスケからボールを取り上げようとしたから止めて。この時は「冗談だよ」って言われて終わったんだけど。


 その後、クラスの男の子達とテニスの柔らかいボールで野球ごっこ始めて。ユウスケはカズマくんの事が不愉快だったみたいでやらなかった。私はその時はそんな大した問題じゃないからユウスケは私の活躍を見てればいいしって言って野球ごっこやってたんだけど。私がピッチャーで投げたボールが打ち上げられて。そこの周り、松林だったから引っかかちゃって。


 でね。野球をしていたカズマくんがユウスケにそのボールがあれば引っかかったソフトボールを落とせるかもしれないから貸せ、貸してくれたら野球の仲間に入れてやるっておかしな事を言い出して。

 ユウスケはすぐ嫌だって言った。だって大事なボールも引っかかったら意味ないし。なんで参加せず見てる事を選んだのか全然分かってなかった。


 そうしたらカズマくんが力づくで奪おうとしてもめちゃって。


 そうしたら担任の先生がやって来てカズマくんに貸してあげなさい、それで丸く収まるからって言い出して。


 私はユウスケに「ボールを借して」って頼んだ。ユウスケは私を信じてくれてすぐ預けてくれた。そして私が彼のボールを手にすると「私が借りました。だから誰にも貸しません」って言って抱え込んだら。


 そうしたら先生が半狂乱になって私からボールを奪おうとしてもみ合いになっちゃって。


 最初に止めてくれたのは普段あまり仲が良くなかった広乃ちゃんだった。クラス女子のなんやかんやとリーダーの子。そんな彼女が大声で「先生こそおかしいです」って言ってくれて。


 そうしたら他の先生方が気づいて駆けつけて止めてくれた。担任の先生の様子がおかしいからって私とユウスケと広乃ちゃんだけ他の先生に連れられて先にタクシーで学校に帰って来て保健室でお姉ちゃんが来るからって待ってた。他の二人のお父さんやお母さん達が迎えに来てもう少し早く来て先に一旦帰るって言われて。そして養護の先生と少しお話ししてから寝ちゃってた。


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