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(5)7年前の回想、私の起こした波紋 ミフユ PART4

(承前)


 両親へのメッセで書かなかった事、書けなかった事はある。例えば秋田さんは竹田グループに送り込んだ味方だった。彼女を通じて独自の調査を隠れて続けている事をわざと知らせた。そのやって校外研究からミフユや丹波山たばやまさんのグループを外すように仕向けたのだ。そしてそういう先生の対応は教育としてどうなのかという方向へ質疑の時間を誘導させた。


 廊下へミフユを呼び出した秋田さんは言った。


「私は以前の郷土研究会に憧れていた。兄が会長だったのよね。とっても頑張ってた。それを台無しにした先生を正したい」


 だからミフユも話に乗って彼女がスパイまがいの事をやるというのを止められなかった。いや、止めなかったし進んで共犯者にもなった。

 あの時、秋田さんの思いは正しかったと思う。でもミフユの選択がミアキに跳ね返っているという現実。自分の見通しの甘さに対して怒りはあった。


 あの時、放った銃弾が今頃爆発したように思えた。


 スマフォが振動した。メッセの着信だった。


お父さん:分かった。この話を踏まえて学校では話をしてくるから。私も春海さんもミフユの味方だ。大人の駆け引きだとは思うけど、その是非自体をミフユがどう考えるかはお父さんには何も言えない。それはミフユ自身で考える事だ。それでなおスッキリしないならまた話は聞くから。

お母さん:あとはお父さんと私に任せて。いい?

ミフユ:分かった。よろしくお願いします。

お父さん:うん、任されたよ。

お母さん:ミフユ、早く帰るようにするから。

ミフユ:うん。ミアキと待ってるから。


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