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突然霊能力者になった俺に幸せを下さい  作者: まんぼう
第2章 霊能者になった俺は世界を救えるか?
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陽子の能力

 俺の能力が新たに覚醒したと言っても、別段変わった事件はしばらくは無かった。

俺の所に来た依頼や仕事は簡単な霊傷ばかりだったから簡単にかたずけられた。

陽子は暇なもので会社の勤務中にも関わらず、我々の組織の仕事をしている始末だ。

それは、あの江戸の世界にこちらの我々の組織と同じ様な組織を作り提携させようと言う構想だ。

そのため志摩さんと緊密に連絡を取っているみたいだ。

休み時間とか居なくなるので、後で訊いてみると

「ああ、志摩さんの所に行ってました」という事が多くなった。


彼女の当面の問題は、自分と同じ能力を持つ人間を捜し出す事なのだそうだ。

まあ、正直そうは居ないとは思うが……

その日も俺は会社の医療室で霊傷に悩むOLに対処していた。

この娘は守護霊がいい加減な奴で彼女の霊的進化に非協力的なのだ。

そのため、年中他のたちの悪い霊にからかわれているのだ。

そこで俺はこの怠け者の守護霊を捕まえてキツク言うだが聞かない奴には実力行使をする。

いわゆるお仕置きをするのだ。

霊と言う存在事態に触れられる、と言う事だけでもう守護霊はビビって俺の言う事を聞いてくれるようになるのだ。

なんか、霊的と言うよりもかなり事務的な仕事だ。


ひと仕事終わってやれやれと思っていたら、部屋に志摩さんと陽子が入って来た。

なんだ、陽子は志摩さんをこっちに連れてきたのか、と思って「やあ、志摩さんいらっしゃい、今日は東京見物ですか?」

そう軽口を利くと、志摩さんは目に涙を一杯浮かべて

「達也殿、志摩一世一代のお頼みでござんす」とそう言うではないか。

「どうしたのですか、事情を話してください」

俺がそう言うと陽子が「詳しくは私が話します。江戸言葉だと微妙にニュアンスが違う場合もありますから」

そう言って陽子は詳しく話してくれたのだ。


それによると、陽子は向こうの世界で能力者を色々と調査していたらしいのだ。

俺たちの組織の他の能力者を何人か連れて行っていたという事だ。

その者はテレパシーだったりサイコキネシスだったり様々な能力者を使って調査していたそうで、調べて行くうちに、どうも能力のある者はかなり居る事がが判ったが、向こうの世界で起きてる犯罪にこの能力が使われている事が判って来たのだそうだ。

これは、一大事で、犯罪にだけは使っては、ならないとどの世界でも決まっているそうだ。(そういう組織のある世界では)

だから、我々組織としては、これを止めさせなければならないが、それには俺の能力が必要なのだそうだ。

それは判ったが、なぜ志摩さんが泣くのだろう?

不思議に思っていると、その犯罪組織に志摩さんの弟さんが居る事が判ったのだそうだ。

これは志摩さんとすれば大問題だ。

天下の三井の御曹司が犯罪に絡んでるとなれば、姉としても心穏やかじゃ無いだろう。

俺は「判ったが、こっちの仕事はどうする?」

それが問題だ。この事会社には全く関係無いのだから……

課長にそれとなく訊いてみると

「普通なら当然却下だろうな。だが部長と社長にとりあえず訊いてみるから」

そう言われて俺と陽子は待つ事にした。


暫く、志摩さんと一緒に応接室で待っていると、なんと社長が直々にやって来た。

「初めまして、この会社の代表取締役をしている高橋です」そう言って名刺を渡すと志摩さんも「三井の接待を仰せつかってる志摩と申します」

そう言ってやはり名刺を渡している。

違う世界の住人が名刺の交換をしているのは、なんか滑稽な感じがする。


社長は志摩さんから事態をもう一度聞くと、俺に向かって

「上郷君、人助けだ。頑張って来なさい」

そう言われてしまった。

この時点で陽子の能力は会社にも極秘だが判ってしまっている。

「なんで判ってしまったのでしょう?」

そう俺に陽子は訊く。俺はあきれながら

「作者が計画性が無い事とプロットがいい加減なんだろうよ」

「作者はいい加減なんですか?」

「ああ、少なくとも俺らを生み出したが、先の事まで考えて無かったのだろうな」

「君たち何を言ってるのかね」

社長の声で我に返る。

「いいえ何でもありません。じゃあ向こうへ行っても良いのですね?」

「ああ、私が許可する」

まさに鶴の一声で決まってしまった。


後で判った事は、社長には将来この異世界と交流をして、ゆくゆくは商売に繋げたい気もあったそうだ。

だが、そんな思惑は兎も角、俺と陽子は再び江戸の世界へ行く事になったのだ。

それはそうとして、このとき俺に疑問が沸いてきた。

「なあ、違う世界に行けるという事は、たとえば小説や漫画の世界にも行けるという事か?」

何ともくだらない疑問だが、一度は訊いてみたかったのだ。それに陽子は

「そうですね。今度達也さんの能力が上がって、一緒に居る時間の多い私も能力が上がりました。ですので、その答えはイエスです」

「本当か?」

「ええ、でも正式には、その小説や漫画の世界が実際の世界となっているパラレルワールドですけどね」

「そうなんだ……」

「ええ、これも作者がいい加減なせいですけどね……」

陽子はそう言って笑ってる。

今度の長期休暇には、あのアニメの世界に連れて行って貰おう……

俺は不謹慎にもそんな事を考えていたのだ。

だが、この先江戸の世界では、かなりの展開が待ちかまえていた。


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