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【夢】

内容は変わってませんが、ありとあらゆる所を修正して投稿し直しました。ゴメンナサイ。 読んでいた人も、まだ読んでない人も、気軽にどうぞ。

──────目を、開けた。


…あれ?


ここ…どこだ?



上も、下も、左も、右も、何もない世界。


いや、あるものと言ったら……濁った色の" 何か "


(…夢か?)


そう、夢。


恐らくは、夢。


だが…夢にしては、リアルな感触。


…感触?果たしてこれは感触と呼べるのだろうか。



禍禍しい" 何か "が身体にくっついている。


(何だよ…これ…)


一言で済ますなら


(…気持ち悪い…)



───シュパッ!




いきなり目の前に光……違う、一つの映像が映し出された。



(病室…?)


純白のベッドを除いては、何も無い殺風景な部屋。


そこにいるのは、ベッドの上に座っている一人の女性と、その女性に抱えられてる一人の子供。



(いきなりこんなのを見せつけられても……何をしろって言うんだ?)


そう思った瞬間、脳裏に稲妻が横切った。



(…こ、この子供は)


………なんでだ?意味が解らない。


(……俺か?)



そして、また、脳裏に稲妻が横切った。


………。


今度のは、もっと意味が解らない。



(…なんで、なんで俺はこんな事を…)



俺は、映像の女性を凝視して、言った。


「…………母…………………さん……?」







6時30分



ジリリリリリ、と目覚ましの音が鳴る。


その目覚ましを私はベシッ!と叩いた。


当たり前だけど、止まった。



「ん…うぅ───……ふあぁ…」



私は布団から出た。


目が半開きのままのせいか、視界がボヤけてる。


「………」


とりあえず、洗面所へ向かう。




手始めに、顔を洗おう。


バシャバシャバシャ……


うん、覚めた。


次に歯を磨く。


シャコシャコシャコ……


よし、好調。


最後に鏡を見ながら髪を整える。


サッ、サッ、サッ………


あ、寝癖。


前髪がピョコンと飛び出て、まるでアンテナの様な、そんな寝癖。


「…いいかも」


この寝癖は直さないでおこう。…可愛いから。



また、自分の部屋へと戻る。



「さぁ…ってと…着替えなくっちゃ」


ハンガーに掛けてあった制服を取った。


上から、そして下も。


「最近………キツくなってきたような…むむ…」




「…ふうっ。あとは…朝ご飯〜♪」


部屋を出て、リビングへ向かう。


テーブルの上にあるのは…ご飯、味噌汁、トースト…いわゆる朝ご飯セットと一つの紙。


その紙を取り、内容を読んだ。



【今日は遅くなるかもしれません。朝ご飯はいつもの様に作っておきました。 晩ご飯は冷蔵庫の中に保管してあります。ちゃんと食べるのよ?  母】



いつもと、変わらないんだ。


これが" いつも "だもん。



……なんでだろう……涙が、出てきちゃった。


………。


少女は、ゴシゴシと服の袖で涙を拭いた。


「…子供じゃないからね」




ぱくぱく。


もぐもぐ。


これも変わらない。


もう慣れたけど…。


……うーん……。


やっぱり一人じゃ寂しい、かな。



ご飯も、味噌汁も、一応温かいんだけど、どこか冷めてる。


美味しいけど、美味しくない。


………よくわからないね。



台所に食べ終わった食器を置いておく。


「帰ってきたら洗ってあげるね」



時計を見る、7時43分。


そろそろ出なきゃ。


私は鞄を持って、玄関へと向かう。



誰もいないのはわかってる、充分にわかってる。けど


「行ってきまーす!」と宮原一葉は叫んだ。




あとは、キリトのところに行くだけ。



私は毎日キリトの家に行き、キリトと一緒に学校に行く。


それで初めて、私の" 日常 "が始まるのだ。



お向かいさんだから、すぐに着く。


…でも、今日に限って走ってみたくなった。というか走った。



やっぱり一分も経たずに、疲れることも無く、着いた。



そして、ピンポンフック…ベルを鳴らす。


ぴん、ぽーん


………。


もう一回。


ぴん、ぽーん


……………。


「…?」


どうしたものか、反応がまったく無い。



しょうがないよね…と思い、ドアノブを回した。


ガチャ


「開いてる…」


人の気配は無い。様な気がした。



「えっと…お邪魔しまーす……」


靴を脱ぎ、キリトの部屋へ向かう。


途中、リビングにある、テーブルの上の食パンの袋が見えた。3枚くらい入ってる。


いつもキリトが食べてるパン。


あれだけでよく授業受けてられるよね。…ずっと寝てるけど。


そういえば前にキリトが、食パンにいちごジャムとマヨネーズをかけてトーストにすると美味い。って言ってたけど…本当かな?


……今考えてみると、からかわれてただけなのかもしれない。




コンコンとノックをする。


「キリト、私だよ。一葉だよー」


返事が無い。


「キリト?寝てるのー?」


………。


「…入っちゃうよ」


運良く鍵は掛かってなかったので、簡単に入れた。



そしてキリトは、いた。


正確には…寝ていた。


「…もうっ」


今起こさないと、キリトはずっと寝たきり状態…のはず。


「朝だよ!キリ………」



「……母……さん……」



「………寝言……?」







───おかしい。


実を言うと俺は…母さんの顔を覚えてないはずだ。


なのに…なぜ?


この女性が母さんだって?


なんでそんな事が解るんだ?



「いや…さすがに有り得ない」



そう言い放った刹那、その女性が喋り出した。




「ゴメンね……本当に…ゴメンね………あなたは…あなたには幸せになってもらいたいから……だから………ゴメンね………」




「っ!!」


知っている。


俺は知っているんだ。


これが誰なのかを。


もしかしたら……思い違いかもしれない。


思い違いかもしれないから…確かめる!



俺は濁った" 何か "をかき分けて、映像のある方向へと進んだ。



進んでいた…その時、『女性』は言った。




「………キリト………」




瞬間、首筋に衝撃が走った。


痛みは感じなかったが、体が動かない。


その間に、どんどん映像が放れていく。



そして────






「ありがとう────」






「………母さんっ!!」


ガツンッ!




………………。


(やっぱり……夢、だったのか?)


なぜ母さんが………なぜ俺が………。


でも、[夢]に過ぎない…よな。




(くそっ…考えれば考えるほど頭が痛い………頭が痛い?)


そういえばおでこが痛い。


…まあいいか。



「……………!」


「…………ん?」


横を見れば、頭を抱えて蹲っている一葉がいた。


「…お前…何やってんだ?…っつーか、なんでここにいるんだ?」


「〜〜〜〜〜〜!!」


声にならない悲鳴をあげながら、涙目でこちらを睨んでいる。


…何科の小動物だ?コイツ。



それは置いといて、俺は時計を見た、8時12分。


……あれ?なんで朝?



「たしか昨日…勉強して…風呂入って…勉強して…少し休んで…休んで…休んで………?」



カレンダーを見た。12月16日。



時計を見た。8時13分。




…………………どうする?

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