嘘をついた奴に針千本飲まそうとするのはやめてくれ
ほんとのこと言えば角が立つことも!
嘘をついた奴に
針千本飲まそうとするのはやめてやってくれ
嘘をつくにだって
それなりの事情があったことだろう
つきたくてついた
嘘じゃなかったのかもしれないし
つかざるをえなかった嘘なのかもしれない
嘘をつかないことで自分が得をするでもなく
嘘をつくことで他者に起きるであろう
責めや いさかいを
幾つか避けることができたのかもしれない
真実と向き合うことではなく
真実を嘘で丸め込むことで
混乱と欺瞞ではなく むしろ
調和と合理性を保とうとしていたのかもしれない
そういった奴の中には 一度きりならず
日常的にとは言わないまでも
必要とあらば幾度となく
嘘をついてきた奴もいることだろう
そういった奴には わざわざ
あんたらが針千本飲ませてやるまでもなく
飲み込んできた真実が針のように
そいつの胸のなかをちくちくやってるはずさ
ときにはまるく ときにはするどい
その針の先端に
嘘つきのレッテルとともに
さされつづけたうしろ指とのはさみうちで
胸のなかをちくちくされながら
生きることを選んだのだとしても
そこにさらなる 厳粛たる罰を科さねければ
それは正義に反するだなんて
強い確信を以て針千本飲まそうとするなら
べつに止めはしないけれど
それでもやっぱり ひとことだけ
ことばにはさせてもらおうと思う
「やめてやってくれ」
嘘ひとつで、みんながまるくかたづくなら、めんどうでなくてよくない?




