4
二匹の生活は楽ではなかった。近くにある川で魚をとったりしていたのだけど、魚がとれなくて、ごはんを食べられない日もあったし、二人はいつもぐーぐーとお腹をすかせていた。(でも、それでもずっと、一日中一緒にいられて幸せだった)
取れた魚はなるべくりんにあげたけど、りんはあまりにもつながごはんを食べないと、自分も(一生懸命我慢して)ごはんを食べようとしなかった。だからつなはりんにごはんをたべさせるのに本当に苦労した。(もちろん、りんも頑張って手伝ってくれて、気持ちは嬉しかったけど、あんまり魚をとることのやくには立たなかった。りんはまだまだ泳ぎが下手だったし、いつもつなに迷惑ばかりかけていて、しょんぼりした顔をしていた)
わたしはずっと、ひとりぼっちなのかな?
わたしが生まれてくる前は、どこにいたんだろう?
……、わたしは、この世界からいなくなったあとは、どこにいくんだろう?
万物は流伝する。
命も同じ。
ずっと、回ってる。
くるくると。
……、ずっと、おんなじところを。
つなはりんの温かさを感じながら、真っ暗な夜の中でそんなことを考えている。