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テト  作者: 安田丘矩
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行き詰ったら原点に戻ってみればいい

最近の音楽番組は過去の歌とからめた番組が多いですね。

リバイバルって言うのかな?正直、そういう番組見ちゃうんだよね。

ただ、聞くっていうか、各局がそのアーティストが出演した番組の映像が気になってみてる。

この局でこの曲歌ってたんだぁ~とかこれ貴重じゃないとか思ったりする。

ただ、一つだけ気になるのが○○がカバーしていて原曲を聞いてみた的なの

まぁ若い子たちには馴染みがないから仕方ないけど、その発言いらなくない?

無理やり視聴者を寄せてる感はちょっとなぁって思う

先日の王都襲撃の報告が出そろいアルヴァンは研究室にやってきていた。ドミニクは全員に資料を配り説明を始めた。


「では、まずは王都襲撃でアネッサを無力状態にした後捕縛。シーマはアルヴァンさんの能力により追っていた兵士により討伐。マルスは能力仕様により離脱。以上の結果になりました。」


「いやぁあのばばあ、まじでイカれてやがった。」

セイルは笑いながら話した。


「そして、こちらにアネッサさんがいます。」

ドミニクは50センチくらいの円柱の瓶を出した。その中にやせてしおしおの植物の根のようなものが入っていた。


「これが、あのアネッサなのか?」

アルヴァンはドミニクに問いかけた。


「はい。元の年齢を考えれば妥当だと。」


「妥当?」


「そして、このアネッサをリカルドが操作して情報を引き出すことに成功しました。」


「いつの間にそんなことできるようになったんだ。すごいじゃないかリカルド先生。」


リカルドは届かない頭を掻こうとした。

「いやぁ、ヤドリギを使うんですがこちらの意思を伝播させて動かしていたんですけど、相手の脳に刺激させて勝手に話させることに成功しました。」


「それすごくないか?」


「もっと褒めてほしいです。」


アルヴァンはリカルドの頭を撫でて、リカルドは嬉しそうだった。その横でシドは睨んでいた。


「聞き出した内容ですが・・・正直、芳しくないものになります。」

ドミニクは濁そうとした。


「どうせ、ギンガルを襲いに来るんだろ?返り討ちにしてくれる。」

アルヴァンは腕を組んだ。


「エネヴァーがスターフィッシュに接触しています。」


「今なんて?」


「スターフィッシュはエネヴァーを王にする代わりに遊戯をする協力を取り付けたそうです。」

「なぜスターフィッシュのことを知っているんだ?あいつ。それに遊戯ってなんだ?」


「遊戯はディオグレイシスとスターフィッシュと行っている駆け引きだそうです。その期限が約束の日だそうです。」


「じゃあ、スターフィッシュはエネヴァーと協力関係で約束の日が来たら最悪エネヴァーが王になるって言いたいのか。」


「そうですね。ただ、スターフィッシュがなぜエネヴァーと接触したのかは不明です。そして、エネヴァーに協力する幹部にグラッツ、エリーゼ、ベリーゴッドンの三名が加担しています。」


「まぁおおよそ分かっていたんだけど・・・ビンタスは?」


「ビンタス様は殺されました。」


「あいつが殺されるのか・・・。」


ビンタスは魔王の幹部の一人でうねうねして発光する長い生き物?を操る者で狭い所が大好きだった。リンゴ箱を加工して頭と手と脚を出しいつも歩いていた。頭に毛が生えていないがなぜか3本突起物が出ている。

アルヴァンは少し頭が寂しいと思い、特注でその3本も覆いかぶされるように麦わら帽子を作ってもらいプレゼントした。その帽子をビンタスは気に入ってずっとつけていてくれた。


「そうですね。ビンタス様は結構エネヴァーを追い込んだみたいですけど、ヤツの起死回生の能力『ライアーズゲーム(詐欺師の切り札)』で形勢が逆転され殺られたそうです。」


「あの能力はクズ過ぎるからな。いくらこちらが勝っていても、条件がそろった場合、今までの受けたダメージが全部相手に返っていくから。あいつはわざとその条件を達成させるために誘導するんだよな。」


「話を戻しますがエネヴァーは願いついて、すでに知っていると断言します。そして、王が約束の日には必ず姿を現すと。けれども、おそらくその約束の日は最悪ディオクレイシスは死にます。」


「ディオが死ぬのか?」


「エネヴァーが王の座を狙っていて、スターフィッシュと交渉しているのであれば自然とディオクレイシスは死ぬことになると思います。」


「じゃあ、その日まで待ってないといけないのか。」


「アルヴァンさん。アネッサはもう一つ大事なことを言っていたんです。それは王の依り代。」


「王の依り代?」


「そうです。エネヴァーたちはそれを探しているそうです。」


「そもそもなんだそれ?」


「ディオクレイシスの魂の一部のようなものです。それが具体的に何なのかはわかりませんが・・・。アルヴァンさん、その王の依り代ってレオさんのことなんじゃないでしょうか。」


「何を言い出すんだよ。あのバカが?なんで?」


「はじめは品格者で不死身の存在だと聞いてここで様々な実験をしましたよね。けど、先日のギンガルを襲ったマルスとメージの件で、マルスに打撃を与えました。そんな強力な願いをスターフィッシュが与えるとは考えにくいと思うんです。」


アルヴァンは何も返答せず黙った。


「だとしたら、レオさんは願いとは別のものと考えるのが普通なんじゃないかと。」

アルヴァンはなんとなくレオが王のような能力を持っていると感じていた。けど、レオが王と関係がある存在だなんて思ってもみなかった。じゃあ、レオはいったい何者なんだとアルヴァンは戸惑った。


「アルヴァン様。ベルリッツへ行きませんか?」

急にシドがアルヴァンに言った。


「おまえ、何言ってんだ?奴の支配領域だぞ。」


「こちらがギンガルにいることはもうバレていますし、それに行くのはあやつの生まれた村のチェスター家です。たとえ、エネヴァーの領域下でもそんな田舎の村まで干渉はしてこないでしょう。それにすでに先手は打たれているんです。後手だとしても私たちは知る必要があると思うんです。あの人間の原点について。」


ドミニクが間に入って言った。

「同感です。王の依り代が何なのかはわかりませんが、その生まれを知ることは何かヒントになりそうな気がします。」


「わかったよ。内心複雑だが手掛かりになりそうなら行ってみるか。」


「やっと仕事してくれるんですね。シドうれしい。」


「俺をプー太郎か何かと勘違いしているのか。」

アルヴァンは移動魔法でレオと出会った村へ飛びだった。



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