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テト  作者: 安田丘矩
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会議中です、お静かに

先週万博が開催されましたね。みなさん行きました?

前評判がひどすぎて眼中にはなかったんですが

海外のパビリオンの様子がテレビで流れたときちょっと行ってみたいなって思いました。

よくできてるなぁー。ちなみにドイツとオーストリアが良き

そしたら、うちの父さんが会社からチケットもらえると案内を持ってきたんです。

タダで行けるじゃんと思ってても、大阪かぁ・・小学校以来行ってない・・・海遊館

行き方もどう行けば一番ベストなのかよくわからないところで開催されているから迷う

どうしようかな・・・タダより高いものはないのかな・・・どうせならUSJなのか・・・

葛藤は続く


第一回 対策会議

場所:研究室 

参加者:アルヴァン・シド・セイル・ドミニク・リカルド

議題:エネヴァーの手先に見つかったかもしれない。どうしよう。


研究室の食堂に皆集まり、アルヴァンが上座に座って話し始めた。

「えぇでは、対策会議を始めます。では、まずリカルド君。調査報告から。」


「はい。今回、リンドン郊外の湖の調査へ行き、スターフィッシュと接触、そして、エネヴァーの手先にニアミスしました。」


「では、その2点について詳細をお願いします。」


「はい。まずはスターフィッシュと遭遇し、見た目は魚でひらひらとした鰭が特徴でした。」


「本当に魚だったんだな。」

セイルは割って話した。


「セイル君、会議中ですよ。静粛に。」

アルヴァンは気取りながらセイルに注意した。セイルは恥ずかしそうに頭を掻きながら会釈した。


リカルドは改めて話し始めた。

「スターフィッシュと接触することができましたが、こちらの質問にまともに応えてはくれませんでした。ただ、こう言っていました。『約束の日を待っている』と。そせして、現魔王はその約束の日が来ることを知っているそうです。そして、スターフィッシュは『ようやくこの生活が終わる』とも言っていました。」


「約束の日っていつなんですか?」

ドミニクはリカルドに問いかけた。


「分かりません。おそらく、約束の日は願いと関係があると思われます。そして、『願わないものがその願いを使うとそれは願いじゃなくなる』と言っていたことから奪った願いは自我を失っていくんではないでしょうか。」


「魔物でもか?魔物についてはおかしくなる報告はなかったが。」

ドミニクは重ねてリカルドに聞いた。


「推測ですが、約束の日と関係しているのであればその日を迎えたら何かが起きてしまうのではないでしょうか。」


「結局、具体的なことは分からないか。ただ、スターフィッシュが実在したことと、そして、魔王はスターフィッシュではなかったことははっきりしましたね。」

ドミニクはメモしながら整理した。


「では次にエネヴァーの手先にあった話を。」

アルヴァンはリカルドに促した。


「はい。最初に気づいたのはスターフィッシュでした。湖の上空で捜索していたそうで、隠密しながら逃げるべきか、自爆するかの2択を迫られました。もちろん先に自爆を考えましたが、自爆したところで足がつくと思い、なら一層・・出力装置を試してから自爆しようと思い発動しました。」


「リカルド君。君はかなり無茶をしたと思う。がセンスがいい。」

アルヴァンは頷いた。


「ありがとうございます。ただ、あまりにも早かったので上空にいる敵についてはよく見えませんでした。けれど、誰かがこのスピードについて来ていると思ったのでちょうどいいので自爆しました。」


「さすがだ、リガルド。大胆だぜ。」

セイルは大喜びした。


「思念が途切れてセイルさんに報告したところその追いかけてきた正体はおそらくアネッサだと思われます。」


「問題なのは、アネッサがどうして探知できたのかということで考えられるのは品格者の能力にあったマーキングという能力の可能性があります。」


リカルドの話を割ってドミニクが話し続けた。

「このマーキングの能力を持っていた品格者はパーティの仲間とダンジョンではぐれないために使っていたそうです。なので、確実に戻ってこれる点と格上の魔物がマーキングに反応した場合魔力で感知することができるので危険回避もできます。なので、今回ロリコ自体にマーキングをされていた可能性があります。」


「そうなるとここで改造手術したけど大丈夫?」

アルヴァンはドミニクに聞いた。


「湖に直接来ている点を考えるとここで作業していたことはバレていないと思います。ただ、ロリコがリンドン郊外の湖にいること自体おかしいのでおそらくアネッサはイレイアに向かうと考えられます。」


「はい、ありがとうドミニク君。さて、議題でも上げているようにどうしましょう。」

アルヴァンは首を傾げて言った。


「アネッサがマーキングを使うのであればそれを利用するのはいかがでしょうか。アネッサは何かに変化してイレイアに侵入してくると思われます。そこであえて弱い魔物のふりをしておびき寄せて捕縛。それが無理な場合は殺す。」

ドミニクは淡々と案を述べた。


「弱い魔物っている?リカルド?」

アルヴァンはリカルドを見て言った。


「えー僕嫌ですよ。」


「けど、戦いようによってはリカルドは強い魔物だと思うから無理だな。」


「いえ、そんなぁ・・・。」

リカルドはなぜか照れていた。


「ここは、丈夫なセイルさんが適任かと。」

ドミニクはセイルを指名した。


「俺かぁ。いや、恥ずかしいぞ。」

セイルは指名されて嬉しそうだった。


「羞恥心の問題なのか?」

アルヴァンは疑問に思った。


「セイルさんはアネッサと面識はないし、明らかに不自然なのでおびき寄せやすいかと。」

ドミニクはさらっと失礼なことを言っているがセイルは気にせずにやる気満々だった。


「俺が適任かぁ。じゃあさっそく行ってくるよ。」

セイルは立ち上がりすぐに向かおうとした。


「落ち着け。おびき寄せたとしても、もし交戦になった時の対策がまだだ。」

アルヴァンはセイルを止めなだめた。


「あっそっかあー。いっけなーい。」

セイルは再び座った。


「おっしゃる通りです。それにアネッサだけが王都に侵攻してくるとは限りません。あくまでアネッサは諜報員なのでほかの魔物を連れてくることは容易に考えられます。」

ドミニクは冷静に言った。


「あの一件依頼カイノスは警戒体制に入っているし問題なさそうだが内部に侵入して攻撃されるとなると一瞬で潰れそうだな。」

アルヴァンは頭を抱えた。


「なら、いっそうレノヴァ様に敵の情報を渡しておくのはいかがでしょうか。アルヴァン様。」

シドが提案した。


「詳しく。」

アルヴァンはシドの話に耳を傾けた。


「正直、人間に加担するのは本意ではありませんが、カイノスでの軍がエネヴァーの軍と交戦して時間を稼いでくれるのであればこちらも対策がたてられますし、それに相手にとっても下手に動けなくなると思います。」


「圧力にもなるし、プレッシャーにもなると。それで、具体的にどう加担しようと考えているんだ。」


「これです。」

シドの手には健康診断書があった。


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