朝のルーティーンは一日を私らしくする
書き続ければ文字の山。塵と積もればなんとやら。
連載を始めてまもなく4か月が経過しますが50エピソード目になりました。
いやぁ・・・まだ第2章ってどういうことだよ。
長いんだよ、遠回りしすぎなんだよ。みなさんきっと思われているのかと。
ごめんね、許してね。もっと要領のいい構成や話の持って行き方があればいいのですが
学はなく、そして、語彙力もなく。それでよく小説を書こうと思ったなと。
だんだん、書いていると登場人物の仕草や言動でもう少し書きたいなとか思うときあるんです。
それが長ったらしい原因なんだとか。
少なからず、ご覧いただいている皆様には感謝しております。
そして最近、オフレコで小説の概要を変更しておきました。
まぁ前回の概要ってほんと淡白だなと反省しました。
けど、直してみてものの、結局これ何の話なんだ?と思うんじゃないかと。
うーん、へたっぴ。こんな調子で大丈夫なのかと思われますが
まもなく第2章も終わるのでこれからも頑張って書きます。よろしくお願いします。
マアサの朝は早い。工場で働く従業員と親戚、そしてクレアとパーチの分の朝ごはんの準備をする。基本的には昨日パン屋さんから仕入れ、煮込み料理の仕込みもしてあるので難しいことはないがそれでもまぁまぁな人数になるので大忙しである。いつも、工場の休憩室の部屋でみんな一緒に食べている。そこへ作った料理を運び配膳する。
すると、
「おはようございます。お義母さん。」
朝早く訪れたのはクレアだった。さすがお嫁に来た身ではあるが、マアサを慕い手伝えることがあれば率先してやる良いお嫁さんだ。
「あら、クロちゃん帰ってきてたの!突然いなくなるからびっくりしたわ。えっと、こちらの素敵な人は?」
『ほら、ユリアあいさつは。』
ユリアは少しアルヴァンとクレアの様子を見て驚いたが我に返り話した。
「あっ、はじめまして。リリアと申します。移住先を探しにギンガルへ来ました。テトさんとは道中でお会いして一緒にここまで。」
「そうだったの。クレアです。マアサさんの息子のパーチさんのお嫁さんです。だから。マアサさんとはお義母さんになります。どうぞよろしくね。」
「えぇこちらこそ。ごめんなさいね、急にお邪魔してしまい。」
「いいのよ。だってクロちゃんのお客さんだものね。」
『お客さんというかお嬢様なんだが。』
「ちょっと、アルヴァンさん。いくら言葉が分からないからと言って遊ばないで。」
『おまえこそ、隠す気ないだろ。』
クレアは二人の様子を見て訪ねてきた。
「二人とも仲がいいようね。」
「えぇ、まぁ。テトさんが親しみやすいので。」
『俺は護衛みたいだぞ。』
「いじわる。」
クレアはニコッとしてマアサを手伝いに行った。アルヴァンは食卓のテーブルに座りかごに入っていたロールパンを一つ取り食べ始めた。
「ほんと食いしん坊ね。」
『これが普通なんだよ。』
「普通ね・・・。」
マアサさんが机に温めたミルクを置いてくれた。
「リリアさんも座ってて。」
「すみません。けど、落ち着かなくて。何かお手伝いしましょうか?」
「いいのよ。ゆっくりしててね。」
マアサは火にかけていた鍋をもって台所から出て行った。
「ほんと働き者で素敵な方ね。」
『お節介焼きにもほどがある。』
「あら、なんだかんだ言ってアルヴァンさんはマアサさんのご飯がお気に召すんじゃない?」
『素直においしいものはおいしいと思えるだけだ。』
「はいはい。」
先に食べてしまいましょうということでマアサとクレアを交えて朝食を取ることになった。コーンスープにウサギ肉の厚切りベーコンにゆで卵と菜野菜が添えられた一皿、なぜかアルヴァンの前にはウサギ肉の甘煮が置かれていた。
それを見てユリアは言った。
「お節介ねぇ・・・。」
『何か言いたげだな。』
「別に何もないです。」
クレアが揚げた子芋をテーブルの中央に置いてみんな座った。両手を合わせて目を閉じた。お祈りが済んだらそそくさと前に置かれた甘煮を食べ始めた。
「あまり気に留めていませんでしたが、お祈りをちゃんとするんですね。」
アルヴァンは夢中で応えなかった。
「アルヴァンさんも信仰するんですね。」
やっと気づいてユリアに話しかけるもモゴモゴして何を言っているのか分からなかった。ユリアは口に手を当てて笑いを堪えた。
「あらあら、クロちゃん。口いっぱいにタレガ付いてるわよ」
クレアはナプキンを手に取りアルヴァンの口を拭いた。
「本当、テトさんかわいい。」
ユリアは細い目をしてアルヴァンに言った。
『なんだよその目は。』
ユリアは無視してロールパンにベーコンを挟み食べた。
朝食を食べてアルヴァンとユリアはマアサのお店を後にしてレオの家に向かっていた。
「あのカゴにあったパン全部食べちゃうなんて、アルヴァンさんの中には自重という言葉はないんですか。」
『難しい言葉言いやがって。あれが普通なんだよ。いつもマアサは俺が食べる分を見越してパン屋に注文しに行っているんだ。』
「いや、そういうことではなくて・・・。」
シドが影から出てきて言った。
「お口にタレガついてまちゅねぇ。ほんとアルヴァン様はお可愛いこと。」
『てぇめぇ、バカにしやがって。』
「そう言われてもしょうがないわ。ほんと可愛らしかったわよ。」
『おまえら、そろいもそろって好きかって言いやがって・・・。』
「シドさん、アルヴァンさんってギンガルではいつもこうなの?」
「えぇ、完全に骨抜きにされた飼いいぃぐふぇぇお!」
シドはアルヴァンの拳をくらった。
「だぁ大丈夫?!」
ユリアは驚いてシドに駆け寄った。
『調子になるからだ。まったく。』
「アルヴァンさん!暴力はいけないわ。」
『躾だ。』
「何が躾よ。痛がっているじゃない。」
痛みを堪えながらシドは言った。
「いぃ、いいんです。ユリア様。アルヴァン様をおちょくることが私の楽しみなので。」
「そんな自傷のある楽しみってなに。」
『そもそも、僕なのに主をおちょくるってどういうことだよ。』
ユリアは少し困り何も言い返せなかった。