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テト  作者: 安田丘矩
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託していくことは次につながる未来のために

最近、疲労がたまっていたのかリフレッシュがてら二日連チャンで温泉に行ってきました。

身体にガタがきているせいか肩は凝るは首は痛いはで湯が沁みる。

よく外に置いてある足伸ばせる椅子を今までけん制してきたんですが

ちょっと上せたのか湯冷ましに座ってみたんです。

そしたら、そのまま少し眠ってしまって・・・。

秋風が心地よくてついウトウトとしてしまいました。

今まで恥ずかしいと思って座らなかったけど、この時期だからちょうどいいんだろうね。

いいリフレッシュになりましたわ。

「おかしいな・・。鏡はこちらにあるのにどうして生きているんだ?」

テスカトリポカは少し考えた後思い付き話しかけた。

「そうかディオス君か。よかったね、元に戻れたようで。」


「あぁ、お陰様で。」


「それで、その脆い器で何しに来たんだい?それとさっきのは君かい?」


「応える義理もない。おまえの企みなどもううんざりだ。」


「いやだなぁ。一緒に遊んだ仲じゃないか。」


「遊び?出来レースの間違いだろ。筋書通りの未来なんてもうごめんだ。俺はお前のための役者でもない。」


「はは、面白いことを言うね。それで、何しに来たんだい?復讐かい?」


「実体のないお前と戦ったところで勝算などない。せめて、悪あがきと行こうか。」

ディオスは剣の柄を取り出し構えた。


「どうしたんだい?肝心の刃がないが。それでどうやって戦おうと?」

テスカトリポカはディオスに掌を向けると正面に魔法陣が現れた。

「潔く塵になってくれていれば良かったのに。まぁ私の手で最期を迎えられることに感謝してほしいな。」


魔方陣は彩色に輝き始めた。その時、テスカトリポカの反対の腕が切断され地面に落ちた。テスカトリポカは急な出来事に魔方陣の発動を止め切断された腕の傷口を押さえた。


「おや?君から攻撃は見切っていたはずなのに・・・。」


すると地面落ちた腕は突如現れた棺桶に封じられ一瞬でその姿がなくなった。


「これは、君の能力じゃないね。」


テスカトリポカは上空を見た。薄暗くなってきた空に漂う雲の一つに閃光を放った。その雲から紫色の閃光が放たれ互いにぶつかり相殺しあい、その衝撃で雲が散らばり吹き飛ばされた。


「なるほど、アルヴァン君のお友達がいたのか。」

そこにいたのは、タクトマスターとフィンクスだった。



タクトマスターとフィンクスは審判の神が放った刺客と応戦していた。フィンクスはブレスで相手に距離を詰められないように飛び、タクトマスターは魔法陣を生み出し刺客に攻撃をし続けていた。


「おいおい。あいつ全く聞いてないですよ。」

フィンクスはさすがに焦っていた。


「案ずるな。」


「案じますけど。」


「とはいえ、ヤツの正体が分からん。一見処刑人のような形をしているが実体がないみたいだ。」


「それじゃあ、戦い様がないのでは?」


「仕方あるまい。」


タクトマスターは指揮棒を横に振ると何かが飛び出してきた。その飛び出してきたものは刺客に思いっきりくっついた。刺客は必死にもがくがその飛び出してきたものを振りほどくことができなかった。


「あれ何ですか?」

フィンクスはタクトマスターに問いかけた。


「あれはとりもっちんだ。」

タクトマスターは普通に応えた。


「いい歳して恥ずかしくないのか?」


「馬鹿言え。あれは列記としたスライムの亜種だぞ。一度吸着するとそう簡単には解けまい。」


「あれ、スライムなんですか?」


「そうだ。ワシの召喚魔物としては一番古い付き合いの魔物だ。ただ、欠点は攻撃力はない。」


「それは意味ないのでは?」


「そんなことはあるまい。足止めにはなっている。」


「えぇ・・まぁ・・。」


その時、町の方で轟音が鳴り響いた。そして、そびえ立っていた塔が崩れ始めるのが見えた。


「タクトマスター様。あれ、やばいのでは。」


「まったく、アルヴァンの奴何をしているのだ。」

すると、タクトマスターの前に突然メティスが現れた。


「あぁ、タクトマスターの旦那だな。」

メティスは現れて早々にタクトマスターに話しかけた。


「なんじゃ、アルヴァンの配下か。」


「別に配下でもない。それより、アルヴァンはロキと応戦している。それで、伝言がある。テスカトリポカに奇襲をかけて欲しい。」


「また、無理な願いを。あれを見ろ。神の刺客なのじゃろうが、どうも倒すことができまい。身動きを止めるので精一杯じゃ。」


「それにたぶんあいつ自ら囮になる気だ。テスカトリポカに捕まっている時しかチャンスはない。」


「おまえさん分かっておるのか?相手は神だぞ。」


「なら、神の力というもので戦うしかない。」


「一体何を言っているのだ?」


すると、町の上空で審判の神が切れ目から帰って行くのが見えた。そして、とりもっちんが足止めしていた刺客も姿が消えた。


「おっ、あいつ消えましたね。助かった。」

フィンクスは安堵な表情を浮かべた。


「話が逸れたが、数日前にアルヴァンの下にケツァルコアトルが姿を現して俺たちに告げて言った。ケツァルコアトルは再びテスカトリポカに封印されてしまうと。だから、俺らにテスカトリポカに攻撃できる神具をよこしていった。」

メティスは自身の燃え盛る火の中から何かの破片を取り出した。


「なんじゃこれは。鏡の破片か?」


「どうやら、テスカトリポカの鏡の破片だ。」


「鏡の破片?」


「その昔にケツァルコアトルとテスカトリポカが戦った際に割れた鏡の破片を隠し持っていたそうだ。この鏡はテスカトリポカの一部であり、この破片を使えば攻撃が通るそうだ。」


「よく分からんが、どうやって使うのだ?」


「魔法をこの鏡に経由すれば使えるそうだ。」


「経由?魔法を発動する際にこの鏡に反射させるということか?」


「おそらく。」


「難儀だな。」


「ここはプロに任せるしか。」


「調子のいいことを。」


「お二人さん。急いでアルヴァンたちの所へ向かった方がいいのでは。」

フィンクスは割って話しかけた。


「そうだな。それで奇襲の合図はどうするのだ?」


「俺は、火から火へと移動することができる。俺の火をここに残しておくからまた知らせに来る。その時が合図だ。」


「わかった。」


メティスは自らの火を残してアルヴァンの下へと戻って行った。


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