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テト  作者: 安田丘矩
100/143

話が長くなるのはあなたが相槌をするから

この投稿で記念すべき100回になります。

「テト」の連載を開始して早半年。先が長いなぁ。

結構書いてきたんですけど、まだまだ終わりが見えない。

次の章で話のチェックポイントまでたどり着けそうだけれども書くペースが捗りません。

もっとサクサクと思いつきながら書ければいいのですがさすがに難しいです。

少なからず掲載を楽しみに待っていてくださる方のためにも

頑張って書いていく所存です。長いお付き合いになりますが今後ともよろしくお願いいたします。

「こうして、ジェルマは相互間の関係を修復し国同士の強固な関係を築いたことで国民から支持を集めることができたの。王も今回の件で息子の著しい成長に驚いていたわ。国中からジェルマの美声を求める声が殺到して国中を巡ったり、外交を頻繁に行うから大忙しいのよ。」


あまりに話が長いのでお付きの人がテントへ案内してくれた。そこでユリスの長い話を聞きながらアルヴァンはお茶していた。


「かなり手こずっていたけれども、やっと人前に出しても大丈夫くらいにはなったかしら。けど、偉そうなところは治らないみたい。」


「はいはいそうだな。」

ジェルマは不貞腐れている。


『それでも、俺のことは見下してきたぞ、こいつ。』


「魔物が怖いのよ。古い魔宮を探索させたときのトラウマね。小さい魔物でも油断すると痛い目を見るって学習しちゃったものだから・・・許してあげて。」


『一体、何があったんだ。』


アルヴァンはジェルマの方を見た。

「俺は嫌だったんだ。ただ、王族として調査が必要だから渋々行くことになった。そしたら、そこに小さくてランタンを持った魔物がいた。あまりに弱そうだったから、無視して先を急いでいたら、そいつ着いて来ていたんだ。気味悪くて俺はユリス様に聞いたんだ。あの魔物大丈夫なのかって?そしたら大丈夫じゃないかもって言われた瞬間にその魔物の後ろからやばそうな魔物2体現れて全力で逃げたんだ。その時は肝を冷やした。」


『それって、タクトマスターか?伝説級の魔物だな。』


「そうなの。元々その魔物に会いたくてその魔宮を訪れたの。」


ジェルマは思わず「えっ。」と言ってユリスを見た。


「ジェルマは死ぬ気で走って逃げちゃったけど、私興奮しちゃって思わずお会いしたかったって伝えたら向こうは困ってたけど手帳にサインしてくれたの。それと召喚した魔物の観察もさせてくれて本当に良かったわ。」


ユリスはタクトマスターのサインをアルヴァンに見せた。達筆なサインだった。


「おい、何が修行だよ!私利私欲のために何させてんだ!」

ジェルマは怒った。


「まぁそこに関してはごめん。だけど、タクトマスターは昔からあの魔宮に暮らしているし、最近、人間が荒らしに来るからお灸を添えに行こうとしていたのよ。それを私がなだめておいたからしばらくは大丈夫よ。」


「それは褒めるべきなのかよくわからない。」


『相変わらずぶっ飛んでいるな。ユリスは。』


「それはそうとアルヴァンちゃんはどうしてここに?」


『ちょっと、パタリオスの西にある古い宮殿に用があってここまで来たんだ。ユリスがいなくなってから事態が2点3点して、俺らも目的が変わって来たからな。』


アルヴァンは品格者の真実、その品格者を生み出した黒幕スターフィッシュことテスカトリポカを倒すこと、そしてその手掛かりケツァルコアトルについて調べていることをユリスに話した。

「なるほどね・・・私がここで家庭教師をしている間にそんなことがあったなんて。」


『それよりさぁおまえ、どうしてドミニクに会いに行かなかったのか?』


ユリスはドミニクの名前を聞いてフリーズした。しばらく沈黙が続いた後で突然発狂した。

「いやぁぁぁああああ!!!ドミニクぅううううう!!!!!」


アルヴァンは察した。

『お前もしかして忘れていたのか?』


「ちぃちがうの!ダーリンとの記憶がぽっかりと抜けていたのよ!!そんな、忘れていたなんて・・・。」


『記憶喪失ってやつだったのか。』


ジェルマはそのユリスの様子を見て言った。

「おい、さっきから何の話をしているんだ?それにドミニクって?」


ユリスは無言でテントから出て言った。そして、呪文を唱え始めた。


『おい、言っていなかったけどあいつら今行方不明だ。』


ユリスは詠唱をやめてアルヴァンに駆け寄り脇腹を掴んで持ち上げた。アルヴァンは思わず変な声が出てしまった。


「どこなのよ!アルヴァンちゃん!!!私のドミニクはぁ!!」


『エリーゼが研究室である行き止まりを壊したんだ。それでランダムに飛ばされてしまったから俺らも分からない。あいにく、移動魔法を使える奴がいないから。』


ユリスはアルヴァンは解放しそして怒った。

「あの、ロリババぁあああ!!!中身腐っているくせに私のダーリンに手を出すなんて・・・ぜってぇええええ許さねぇえええ!!!!」


周囲はユリスの凶変ぶりに唖然となった。ユリスはなりふり構わず走り出してどこかへ行ってしまった。その様子をアルヴァンとジェルマは呆然と見た。姿が見えなくなってジェルマがアルヴァンに話しかけた。


「おい、ユリス様はどこへ行ったんだ?」


アルヴァンは首を傾げた。


「それとドミニクって誰だよ。」


アルヴァンは困った。

『俺から説明しないといけないのか?』

渋々アルヴァンは指で砂の上に文字を書いた。【 夫 】。


それを見たジェルマは驚いて言った。

「あいつ結婚していたのか?」


『結婚というか、まぁ近いようなものだな。』

アルヴァンは頷いた。


「そうだったのか・・・。けど、俺にもまだチャンスはあるよな。」


『えっ?お前まさか・・・。えー・・・。』


アルヴァンは細い目でジェルマを見た。そして、どうしてユリスはモテるのか分からなった。


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