表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
緒鳴堂 【WEB】  作者: 雨澤 穀稼


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/32

鼻緒鳴堂 第拾玖話 あっかんべーぐる 後編ケツカッチン!


   第拾玖話 あっかんべーぐる

           後編ケツカッチン!


「覚悟を決めよか……? な?」


「このまま行くんでっか?」


「ベーコン……どないすんねん? ほどよう、しなっとしとっで?」


 コンコン!


「あの! ポップ置いて来たら、取りに来て良いですよね?」


「堀田はん? ちぃ〜と、頼みがあるんやけどな? 聞いてもらえれへんやろか……?」


「頼みって(なん)ですか……? 別にわたしで良ければ聞きますけど……?」


「ほうか……有り難さんな!」


「先にお礼言われても……まだ……お願い聞いてませんけど……? (なん)でしょうね?」


「コレ(なん)やけどな……?」


(なん)だ? 出来てるじゃありませんか? 持って行きますね?」


「それがな……あかんねやんか?」


「駄目な事……無いと思いますけど……? 何か問題でも……?」


「せやねん! 問題ありありやねん?」


「? はあ……? 問題って……(なん)でしょうね? 判りかねますけど……? あはは……わたし、まずいとこ来ちゃいましたかね……?」


「もうケツカッチンやんか?」


「はあ……えっと……時間が押してるって事ですかねぇ……?」


「ベーグルええ感じやろ?」


「そうですね……美味しそうですよね? 隣の生々しいベーコンが、気にはなりますけどね……?」


「せやねん!」


「……ああ……わたし御暇(おいとま)しても良いですか……? あっちで、待ってたいな? 今更駄目ですよね……?」


「お願いするわ! (なん)か良い案有るやろ? な?」


「いや〜……なって言われましてもね?」


「はっちゃけたんやけどな……手(あろ)てる間に飛んでってしもたんやがな?」


(なん)の手洗いですかね……えっと……脈絡が掴めないですけど……? あはは……」


 ガシッ!


「えっ!」


「頼むわ! このとおりや助けたってぇ〜な! 後生やおもて……な! ベーコン入れ忘れてしもたんや……な、な、な、うちが、あかんたれなんや〜……」


「手っ取り早く、巻いちゃえば良くないですか?」


「巻くってどうやって?」


「くるくるくるくるって!」


「それや! それやで!」


「何、急に大声張り上げて……耳痛いわ?」


 くるくるくるくる……ぺろん!


「とろけるチーズを乗せて……これで軽く炙ったらどないやろ? くるっと巻いて輪っかから、ぺろんて舌出し取る見たいでええと思わへんか?」


「何やそれ……あっかんべ〜かいな? あははははは……」


「あっかんべーぐるや!」


「もう、それで行きましょうよ! わたしポップ書き直すんで! 留子さんには、言ってあるんですよね?」


「……」


「え……言って無いんですか?」


「取り敢えず、ベーコン巻くわ! ベーコン巻いたらチーズのせて!」


「分かった!」


「ポップこんな感じで良いですか?」


「もう書き直したんか? ええやんか?」


「わたし留子さんとこ行ってきますね! 焼き上がったら持ってって下さいよ!」


「有り難う! 恩にきるわ!」


「オッケイが出てから、恩に来て下さい! 行ってきま〜す!」


「最初の分サラマンダーで、軽く炙ってみるわ?」


「残りの巻いてまうわ! チーズ頼むで!」


「分かってるって!」


「おっし! ええ感じで、ベーコンぺろんしとるわ!」


「ほんまやな?」


「次頼むで!」


「はいはい!」


「出来たの持ってくわ!」


「転ばんといてな!」


「……どっちや?」


「いやいやいやいや……そのスイッチ、今は無いやろ?」


「せやな! 行って来るわ!」


 タッタッタッタッタッタッ!

 はあ……はあ……はあ……。


「留子そんのオッケイもらいました! 後で顔出せって言ってましたよ!」


「終わり良ければ全て良しやしな!」


「今からが本場やろが?」


「わたしらは……送り出したらお任せやからな!」


「そう! そこの参人(さんにん)、手空いたんなら顔貸して! 今日、社長来てるけど! 来いってさ! 電話してよ! よりによって、社長の前でアレは駄目なんじゃないかな……?」


「何が、あったんや……?」


「行けば分かるわ!」


「考えとってもしゃ〜ないわ! 野となれ山となれやで!」


「せやな……」


 第弐拾話 饅ぴー 後編へつづく……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ