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8話 獣人兄弟

 眼下に見下ろすのは、広大な森だった。


「うわぁ、地平線まで森が続いてる!」


 空から見ると、その異常な広さに驚きを隠せない。

 クロエは、地上30mの上空でふわふわと浮遊しており、どうやってこの樹海から脱出するかを考えていた。

 

(でも、まさかと思って試してみたけど、本当に飛べるとはね)


 クロエは、創り出した暗黒物質(ダークマター)に重さが無く、浮遊していた事に注目し、着ている服を試しに浮かせてみたら飛ぶ事に成功した。


(ただ、浮いてる間は、責めが強くなるのが難点よね)


 クロエは、少し頬を紅く染めながら、股間から太腿に伝う愛液に恥じらいを見せる。

 暗黒物質は、出している間は微弱な力で3つの突起を摘まれた感覚が続くが、暗黒物質を操ったり形を変形させると、摘む力が強くなったり、捻られたりと責めが強くなるのだ。


「でも、便利な力ね」


 クロエは、体を回転させて、360度を見渡して見る。


「おっ?」


 クロエは、視界の先に城の様なモノを発見した。


(お城かな?取り敢えず、人がいるかも知れないし、向こうに行ってみよう)


 クロエが地上に降りると、下ではスケルトン達が待機していた。


「この子達も数が減っちゃったし、少しずつ増やしていかないと」


 スケルトンは巨人との戦闘で30体まで減ってしまっていた。


「取り敢えず、戦力は拡大しながら目指すのは人間の街ね!」


 クロエは、地面から30cm程浮いた状態で、滑る様に森の中を進んで行く。

 

「やっぱり歩くのに比べたら楽ね!」


 クロエは、四六時中身体を弄られてる感覚に身悶えしながらも、徐々にその感覚に慣れ始めていた。

 クロエの飛行速度は、自転車でゆっくり漕いでる程度だが、本気を出せば車より早く飛べる。

 しかし、色んな意味で身体への負担が大きいのと、スケルトン達が追いつけないので、スピードを制限していた。

 スケルトン達は疲労という概念が無いので、一定の速度でならずっと走り続ける事ができる。


「この調子なら明日には人里に辿り着けそうね」


 クロエが森の中を進み始めてから暫くすると、前方に人影が見えた。


(何だろう、人?)


 人型とは言え、ゴブリンの件もあったので、警戒していたクロエだったが、相手と目が合った瞬間、クロエの背筋がゾッとする。


 まるで獣の様な鋭い視線は獲物を見る目付きでクロエを見ていた。

 しかも、お尻の位置からは真っ白な毛皮の尻尾が生えており、白髪の頭にも犬耳が生えている。

 

(何あれ、獣人ってやつ?)


 獣の血が混じっている種族の事だが、魔物というよりは亜人としてRPGでは登場する種族だ。

 顔は人間で、獣の耳と尻尾が付いただけなので、比較的親しみやすい外見だが、クロエは危険を感じ取ったのか、方向転換して、大きく獣人の男から離れながら通ろうとする。


「誰だか知らないけど、こんな森の中では近づかない方が良いよね」


 横目に獣人の男をチラ見するが、クロエを眺めているだけで、追ってくる気配は無い。


(良かった、敵意は無いみたいね)


 安心したクロエが前を向いた瞬間、木の上から何か黒いモノが降ってきて、クロエを地面に押し倒した。


「きゃああ!!何!?」


「よっしゃ!捕獲成功!」


 クロエに覆いかぶさっているのは、黒髪の獣人だった。

 

(嘘、もう1人いたの!?)


「抵抗したらその細い喉を掻っ切るからな」


「ひっ!?」


 クロエは、暴れようとするが、ナイフの様に鋭い獣人の爪が首筋に当てられて動けない。

 しかも、急いで通り過ぎようとしたので、スケルトン達とも距離が離れていた。


「良くやった弟よ」


 いつの間にか白髪の獣人も合流しており、笑みを浮かべてクロエを見下していた。

 2人とも若く10代後半くらいに見えるが、クロエを見つめる目には、冷たい殺気が込められていた。


(だめだ、逆らったら殺される)


 クロエは、力では勝てない事を悟り、抵抗する事をやめた。


「あの、私、お金とか持ってないので・・・」


 クロエは、両手を上げて、敵意がない事を示す。


「そんな事は調べりゃ分かるよ」


 黒髪の獣人が面倒臭そうにクロエの服を脱がそうとするが、暗黒物質で作られた服は頑丈で引き裂く事が出来ない。


「やけに頑丈な服だな・・・ん?」


 すると、黒髪の獣人は、鼻をヒクヒクとさせて、匂いを嗅ぐ。

 そして、いやらしい笑みを浮かべてクロエを見た。


「おい兄貴!この(メス)、発情してやがるぜ?」


「え!?」


 クロエは、ドキンッと心臓が飛び跳ねる。


「確かに発情した雌の匂いがプンプンするな、だが、普通この状況で発情するか?」


(匂い?まさか、代償のせいで濡れている事に気付かれたの?)


 クロエは、恥ずかしさで、顔を伏せる。


「相当なドMなんじゃねぇの?」

「おい、変態女!お前は俺達に興奮しているのか?」

「俺達は鼻が効くからな、お前が股を濡らしている事はバレバレなんだよ!」


 獣人達から卑猥な言葉で責められている間も、代償による責めは続いており、クロエは変な興奮を禁じ得ない。


「わ、私は、変態なんかじゃ有りません!解放して下さい」


 クロエは、必死に獣人を睨みつけるが、獣人達は面白い玩具を見つけた子犬の様な目でクロエを見つめていた。


「コイツ、面白いからペットにするのはどうだ?」

「人間のペットか、悪くはないな」

「よし!じゃあ、立て!」


 黒髪の獣人に立たされたクロエは、恐怖で歯をカチカチと震わせていた。

 首筋に当てられた爪は、クロエの柔肌を一瞬で切り裂いて動脈を斬り落とせる。

 他人に命を握られる恐怖でクロエは、動けなかった。


「取り敢えず、脱げ」


「・・・え?」


 黒髪の獣人に言われて、クロエは絶望した。

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