60話 ウェアウルフになりました
暫くして、意識を回復したクロエは、ゆっくりと立ち上がった。
「い、一体何が?」
(あれ?なんか身体が軽いし、視野が広がった気がする?)
クロエは、身体がスッキリしている事に違和感を覚える。
「色々と書き換えておいたから、ステータスを確認して見るがよい」
リッチに言われて、クロエは、魔導書を出してステータスを確認した。
「は!?」
契約者
名前:クロエ
種族:ウェアウルフ
年齢:15歳
身長:160cm
体重:45kg
筋力:120
体力:150
速度:180
知能:8
耐久:60
魔力:0
加護
ゲイルの加護(ウェアウルフ化、人化の術、暗視、嗅覚強化、服従心、犬化、人狼の血)
リッチの加護(不老不死、健康維持、超回復、理性低下、避妊管理、絶倫、精神安定、永遠の15歳、痛覚遮断、魅惑強化、感度強化)
(え?ちょっと待って、理解が追いつかないんだけど!?)
クロエの加護は、リリスの呪いがリッチの加護に変更されているだけでなく、ゲイルの加護まで書き換えられていた。
それだけじゃなく、ゲイルの加護の影響でクロエは、人間すら辞めて、ウェアウルフになっていた。
「私がウェアウルフって、どう言う事よ!?」
(しかも、ウェアウルフになったからか、ステータスがめちゃくちゃ高くなっているんだけど!?)
「その方が肉体も強くなって便利じゃろ?」
リッチは悪びれもせずに言う。
「そ、そう言う問題じゃないでしょ!?」
(私、とうとう人間すら辞めちゃったの!?)
クロエは、自身が魔物になった事がショックで落ち込んでいた。
「俺は今のクロエがタイプだぞ?」
ゲイルは慰めるつもりなのか本気なのか分からないが、同じ犬系の魔物になれたことが嬉しいのか尻尾を振っている。
「あ、ありがとうございます」
身体を確認するが、ウェアウルフと言っても、メスの場合は犬耳と尻尾が生えて爪と犬歯が鋭くなるだけなので、認識犬化の状態とさほど変わらない。
ただ、今までは、人間の身体がデフォだったのに対して、犬耳と尻尾付きの身体がデフォになると言う事が大きな違いだ。
幸い、人化の術で人間の姿になることは可能なので、特段の不便は無さそうだ。
(まあ、肉体は確かに強くなったからか引き締まった気がするし、感覚も研ぎ澄まされてる)
今のクロエには、数十キロ先の匂いや音を拾う事ができ、闇の中でも見通す力があった。
他にもツッコミたい内容はいっぱいあったが、結果的にデバフな効果は減ったので、これ以上は文句は言わない事にした。
「では、クロエちゃん、ワシの膝の上に座りなさい」
「え?」
リッチは胡座をかいた状態で空中に浮いており、膝の上に座る様に命令してきた。
(私のこと、タイプじゃないって言ってたわよね?)
「分かりました」
リッチの事は生理的に受け付けないし、嫌いだったが、それでもクロエのご主人様であり、呪いの書き換えまで出来てしまう力の持ち主だ。
ここで、下手にリッチの命令に逆らえば、今後何をされるか分からないので、従う事にした。
(まあ、どうせあの骨と皮しかない身体じゃ、私に何か出来るとは思えないしね)
クロエは、嫌々だが、リッチの膝上に腰を下ろして座る。
骨張っており、ゴツゴツしているので座り心地は良くない。
「おー、クロエタンは偉いでちゅねー」
そう言ってリッチに頭を撫でられて、犬耳をモミモミと触られたので、クロエは全身の毛が逆立ち、尻尾がビーンと伸びる。
「犬耳がくすぐったいので、あんまり触らないで下さい」
(き、キモい!)
赤ちゃん言葉も呼び方も触り方も全てがクロエの尺に触る。
「耳は嫌でちゅか?なら、こっちはどうでちゅか?」
「フヒィッ!?」
突然、リッチがクロエのホットパンツに上から手を突っ込んできたので、クロエは顔を真っ赤にして反応に困る。
「これがクロエタンの栗でちゅか?可愛いでちゅね」
「アッ!?だめ、触らないで!イヒィッ!?」
クロエは、リッチに栗を弄られて身体をビクつかせる。
(こんな奴に感じさせられるなんて、嫌なのに・・・)
心では嫌悪感を抱いても、身体は快感に逆らえずに反応してしまうのが悔しかった。
「気持ちいでちゅか〜、お爺ちゃんがじっくり気持ち良くしてあげまちゅからねー」
そう言ってリッチは、クロエの栗を優しく、じっくりと弄り続ける。
「アッ、ヤッ、ご、ご主人様は、私の事、タイプじゃ無かったんじゃ?」
(ストライクゾーンじゃないって言ってたロリコンのくせに、何で執拗に私の身体を触ってくるのよ!?)
「ふむ?気にしてたんでちゅか?今のクロエタンは永遠の15歳でちゅからねー、ワシのモロドストライクでちゅよ〜」
「へっ?」
(そう言えば、ステータスで確かに年齢が変わってた気がする!?)
ロリコンジジイに好かれても何も嬉しくないが、リッチの好みになってしまったクロエは、愛玩動物の様に愛られて、膝の上で身体を好き勝手に弄られ続けるしかなかった。




