1.母と学校に行く
この世に生をなし、大好きな母に大切に育てていただいてから7年が過ぎていた。
今日から私はとある地方都市にある冒険者学校に行くことになった。
そして今日がその学校の入校式であった。
母と二人、冒険者学校の正門に着くと、できれば会いたくない一人の男の子に見つかってしまった。
「なんだよー、お前みたいな弱っちぃ奴が冒険者になれるわけねぇーだろーがよー」
「私はまだ冒険者になるとは決めていないよ…いろんなこと勉強しなさいってママが言ってくれたの」
母のほうを心配そうに見ると、母は笑顔でうなずいていた。
「お前の母ちゃんも鬼だよなぁ、弱っちいおまえを冒険者学校に入れちゃうなんて」
「私は力も、魔力も弱いけどちゃんと頑張るよぉ…ママは悪くないよ…」
言葉では弱そうに言ってみたが、母をバカにされたような気がして、はらわたが煮えかえっていた。
「どうせついていけなくて怖くなって逃げかえるんだからせいぜいがんばれよなぁ」
ほんとに余計なお世話な話だよ…
【馬のくそでも踏んですっころべ…】
『あぎゃー・・・・くっせー、なんだよー』
後ろからさっきの男の子の声がしたようだが気にせず母と校舎を目がけて歩くのだった。
いまだに名前を書いてませんが、名前はまた後日書きます。