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異世界旅行  作者: 肥後 椿
9/29

異世界旅行(第9部)

薫と翔平は

鏡の世界のホテルで、寛いでいた


「ねえ翔

 今日は何処に行こうかしら?」


「うん今日は理沙さんが言ってた

 ある場所に行こうと思ってる」


「ある場所?」


「うんある場所さ」


2人は、

朝食を済ませると

理沙の待つ部屋へと、向かった


理沙

「おはようございます

 お待ちしておりました」


「おはようございます」


「おはようございます

 今日は理沙さんの

 話してくださった場所へ

 行こうと思います」


理沙

「はい、どうぞこちらへ」


鏡の世界の奥にある

ドアへと向かった


大きなアーチ型のドアには

切子細工が、施されていて美しい


理沙がそのドアを開ける

ドアの外には一面の草原

その、草原の奥には

変わったシャトルが止まっている


理沙が近づきシャトルの横を

軽くタッチする

タッチした場所が、円形に開く


「いらっしゃいませ

 お待ちしていました」


シャトルの中には

ピッタリとした服を着た

人物が乗っていた


「おはようございます

初めまして、薫と言います」


「初めまして、僕は翔」


「初めまして、私はマーシャル

 どうぞ宜しく、こちらへどうぞ」


シャトル内には

銀色の丸いテーブルと

椅子が置かれている


テーブル上には

薄い下敷きの様な物が

数枚置かれている


その横には、古書が置かれていたが

その古書は、隆史の部屋で見た

古書と、同じもののように思えた


薫と翔は、マーシャルに促されて

椅子に腰掛ける


銀色の無機質な

椅子もテーブルも

冷んやりした感触


壁には大きな鏡と

絵のない、額縁がかかっている


マーシャル

「理沙さんからお聞きしています

 ようこそ私の船へ

 お越しくださいました」


「素敵な船ですね」


マーシャル

「ありがとう、今日はお2人に

 私の話を聞いて頂きたく

 存じます」


マーシャルが

2人向かって、話しだした


マーシャルの話は

とある男女4人の

異次元体験に関する話だった


薫も翔も、興味深く聞いている


「その男女4人の方は

 今どうされてるのですか?」


マーシャル

「彼等は、今も其々の異世界で

 異次元の扉を

 守っているのですょ」


「凄すぎる話ですね

 お話をお聞きして

 1つ気になった事が

 あるのですが…」


マーシャル

「はい、何でしょう?」


「実は、さっきから

 気になってたのですが

 ここに置いてある古書を 

 知り合いの部屋で、見たんです」


マーシャル

「こちらの本ですね、そうですか

 失礼ですが、その方のお名前を

 教えてください」

 

「隆史さんです」


マーシャル

「隆史さん?…まさか

 こんな偶然があるのですね」


「こんな偶然とは?」


マーシャルは

隆史と楓の事を、話し始めた


長い話の内容は

薫には、到底理解できない

凄まじいものだった


マーシャル

「お2人は、今もこれからも

 異次元の扉を

 守り続けられます…」


薫は、話を聞き終えると 

隆史や楓の言動に

違和感を感じた事も、頷けた


「こんな凄い話が

 まさか身近な人達の話だった

 なんて…信じられないよ!」


「ええ、私もよ…」


マーシャルは、更に続けた


今の異次元の均衡は危うく

明日にでも、壊れるかもしれない

もしも薫と翔平に

その気があるのなら

異世界への扉を、隆史達と共に

守ってほしい…と


薫も翔平も

その提案に驚いていた

薫はマーシャルから聞いた話に

すぐに返事はできない、と話した


マーシャルは、ゆっくりと頷いた


その後、マーシャルは

この異世界の事や、薫達が行く

異世界について、語り始めた


薫と翔平は、真剣に話を聞いた


草原には

柔らかな風が、吹き渡り

沈む太陽が

シャトルの窓に差し込んできた


マーシャル

「今日は私の話を

 聞いてくださってありがとう」


「こちらこそ

 ありがとうございました」


「ありがとうございました」


2人は、円形の扉から外へ出ると

マーシャルに、手を振った


帰り道

翔も薫もあまりの衝撃に

話すことを忘れたかのように

無口になって歩いていた


理沙

「お迎えにあがりました」


「ありがとう理沙さん…」


この日2人は

夕食もそこそこに、部屋に戻った


部屋に戻ってからも

マーシャルの話してくれた

衝撃に無口になっていた


「凄い話だったな…」


「うん…」


2人とも、眠れぬ夜を過ごした























































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