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異世界旅行  作者: 肥後 椿
5/29

異世界旅行(第5部)

薫は、翔平と

朝からホテルの部屋で

朝食を摂っていた


テーブル上には

見慣れない料理が、並んでいる

色とりどりの料理に

舌鼓をうつ2人


「どれも美味しいわね?」


「うん!見慣れない料理だけど

 全部旨いわ」


異世界では

薫達の世界では、味わえない

色とりどりで、変わった料理が

並んでいた


「今日は何処に行こうかな?」


「ああ、楽しみだね」


異世界へ行くには

鏡の異世界にある

絵のない額縁の、真ん中に

掌を広げ置く

すると、違う異世界へと行ける


理沙

「おはようございます

 朝食はお気に召して

 いただけましたか?」


「おはようございます

 ええ、とても美味しかったわ」


理沙

「食後の珈琲をどうぞ」


薫と翔平が、テーブルにつくと

理沙が、珈琲を煎れてくれた


理沙

「今日はどちらへ?」


「そうね…

 チラッと覗いた

 あの異世界へ

 行ってみようと思ってるの」


理沙

「そうですか

 ではお茶の後

 ご用意いたしますね」


理沙

「その前に

 また幾つか見てみたいわ?」


理沙

「はい」


お茶が終わると

理沙は、額縁の側へ行き

額縁の、上にある番号を

手に持ち

書類に、書き込み始めた


「ねえ翔、この後

 また短時間、覗いて見るの

 楽しみだわ、今日は

 あの異世界へ行くのも

 楽しみだし…」


「うん、ちょっとだけ

 見れるのも面白いし

 今日行くところも

 楽しそうだょな」


「ええ、もうワクワクしてる」


2人が、話しているところへ

書類を、書き終えた

理沙が戻ってきた


理沙

「それでは

 準備が、整いましたので…」


そう言うと、2人を誘った


2人は、幾つかの額縁に、軽くタッチする

額縁の枠の中に、異世界が広がる

チラリと覗き見る


「あっ、ここもいいわ」


「うん」


2人はまた、1枚の額縁の側に立った

今度は、翔平が掌を置いた


「シュン…」微かな音


異世界へ着く、着いた途端に

辺りは、乳白色の真っ白な世界

霧の様に見え、数メートル先も見えない


「今日は、霧がかかってるのかしら

 辺りが、真っ白ね」


「ああ、真っ白でよく見えないなぁ、薫大丈夫か?」


「あ、うん、大丈夫ょ…だけど…」


そう言いながら、翔の腕に掴まる

翔は、薫の手を引きながら

理沙に聞いていた、場所に向かった


暫く歩くと

少しずつ、霧が晴れるように

辺りが、晴れてきて

周りが、見えるようになってきた


辺りが、見えるようになってくると

周りに、ドーム型の何かが

幾つもあることに、気付いた


ドーム型の何か?は

家なのだろうか

最初、白っぽく見えていたが

霧の様なものが晴れて

はっきりと、見えるようになると

それらは総て

ガラスの様に見える


ドーム型の、点在する

家らしきものは

切子細工の様に全面が装飾を施された、ガラスの家に見えてきた


「うわぁー綺麗ー!」


「うん、綺麗だね」


2人は、家らしきものの装飾に

見惚れていた


「素敵ねぇ、キラキラと光が

 反射して、輝いてるわ」


「ああ…すごいね」


点在する

ドーム型の中を、通って行く

1つ1つが、違った細工に

なっていて、同じものはなく

どれも美しく

芸術的な、家になっていた


切子細工の様に、なっている為

家の中は、見えず

静かな、住宅街のようであった


「ねえ翔、あれじゃない?」


「うん、あれだね」


2人が更に、数分程歩いた先に

今までよりも、一層美しい

ドーム型の、家を見つけた


「ここだわ、入ってみましょう」


「うん、入ろう」


切子細工の様な、扉を開くと

ドーム型の中が、見えてきた

中には、透明なガラスでできた

テーブルや椅子が置かれていた


「何だかステキ!とっても綺麗ー」


「ああ、ほんとだな」


硝子細工のテーブルや椅子は

型どってなければ

気づかないほど

透明度が高く、美しかった


エマ

「お待たせしました」


声がする方へと、振り向くと

透き通った女性が立っていた


エマ

「ようこそ!透明の異世界へ」


「こんにちは、素敵な異世界だわ」


エマ

「ありがとうございます、私はエマここで案内をしております」


「こんにちは、エマさん

 よろしくね」


エマ

「はい、こちらこそ

 宜しくお願いします」


エマの案内で

透明の、異世界の中を

案内してもらう

透明の異世界になる前は

闇の異世界だった事等の話も

面白く、聞き入っていた


ドーム型の、家の中にあるものは

総て透明な、ガラスか

切子細工の様なもので溢れていた


1つのグラスを手にとって

じっと見ていると

グラスの中には液体が溢れてくる

魔法の様に、あっという間に

飲みたいものが

なみなみと注がれている


「スゴいわ!

 ひとりでに注がれてる」


エマ

「そうですね、ここでは普通の事

 なんですょ、皆さん驚かれます」


「ええ、本当に驚きます」


エマ

「それでは、お飲み物を手に

 こちらへどうぞ…」


更に奥へと入って行く


透明なエレベーターが

目の前に現れた

「ヴィーン…シュン」


エレベーターに乗り

上へと、登っていく

「ガタン…シュン」微かな音


エマ

「こちらへどうぞ…」


「ありがとう」


透明の

ガラス張りの、天井からは

外の景色が一望でき

益々

光の反射で、周りのドーム型の家がキラキラと、輝いて見えていた


全ての物が、透明のガラス細工

で、出来ているその割には

柔らかさもあり、柔軟性があって

触れても

壊れない、造りになっていた


エマ

「いががですか?」


「うん、

 ステキすぎるくらいステキ!」


窓からの眺めに、うっとりと

見惚れている


エマ

「こちらパンフレットです」


渡されたパンフレットは

透明なため、絵や

写真が、浮き出たように見えている


パラパラと、捲りながら

薫は、1枚の写真に目を留めた


闇の、異世界だった頃の暗闇から

透明な異世界に変わった写真には


「あれ?これって楓さん?

 まさかね…でも似てるわ」


小さく写ってる写真には、

楓が、以前の住人と

話している姿が、写っていた…。

























































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