異世界旅行(第22部)
楓と隆史は
いつもの通り、異次元の扉の亀裂に
気をつけていた
そんな、ある日のこと
公園の扉が
薄くなっているのに気付いた
点滅を繰り返しながら
薄くなっている
楓は小枝を手に、呪文を唱えた
点滅は止まず
扉は
濃くなったり
薄くなったりしている
何かあったのだろうか?
一旦、家に帰宅し
叶恵と話すため
鏡の前に立った
叶恵は、突然の楓からのコンタクト
に不安を覚えながら立った
叶恵
「楓?どうしたの?何かあったの?」
楓
「突然ごめんね叶恵」
そこで楓は公園の扉の異変を話した
叶恵も
自分の異世界の扉を、見に行った
特に異変は確認されなかった
急いで戻り楓に伝えた
楓
「もしかしたら、違う異世界の扉に異変が起こってるのかもしれないわ
?」
楓は各異世界に連絡をとった
だが、どの異世界にも異変はなく
異変が起こってるのは
楓の世界だけだった
古書を開き読み直すが
何処にも書かれていなかった
楓は、マーシャルにこの異変を
伝えた
マーシャルは
もしかすると、楓の世界の
異世界への扉が消えかかっているのかもしれないと告げた
楓は、どうしたらよいかわからず
マーシャルに相談する
マーシャルが持っている古書の
中にいくつか異変について書かれている
その中から
試して見てはどうか?と楓に伝えた
楓はマーシャルから聞いた
異変への対策を試して見ることにした
小枝を取り出し
石を置きマーシャルから
聞いた、特別な呪文を唱えてみる
しかし
点滅は止まらない
5つほどあった異変への対策を
全て試して見るしかない
次に、鏡を扉の前に置き
石を楕円形に並べる
その真ん中に小枝を置き
また、別の呪文を唱えた
やはり
変化はない
次に、扉の周りを小枝でなぞり
呪文を唱えながら3週なぞった
すると
点滅は収まってきた
そのまま
それを6回くり返す
6回目に点滅は収まったが
扉は薄くなっている
亀裂も、少し広がっているように思えた
扉の周りを回りながら
マーシャルから聞いた
新しい呪文を唱える
扉は濃く表れ始めた
楓は懸命に
それを数回繰り返した
ようやく扉は
もとの扉に戻ってきた
楓
「ふぅー
なんとかなったみたいね?」
もとに戻った扉の周りを注意深く
見渡すと…
少し離れた場所に
白い小枝が落ちている
楓
「まさか原因はこれなのかしら?」
疑問を持ちながらも家に持ち帰った
鏡に向かって呼びかける
マーシャルが応える
拾った小枝をマーシャルに
見せると
やはり原因はこの小枝
どうやら、亀裂の部分から
楓の異世界へ落ちてきたのだろう
との見解になった
亀裂を防ぐ強い呪文をかけに
また公園へと向かった
楓は、扉の亀裂に強い呪文をかけた
亀裂は、細く小さくなった
すると
扉は強い光を放った
楓はそれを確かめると
安堵し、心配している隆史の家へと向かった
隆史
「どうだった?大丈夫だったかい?」
楓
「えぇなんとかマーシャルのお陰でどうにか収まったわ」
隆史
「そうか、よかった原因は?」
楓は、小枝を隆史に見せて何処かの異世界から亀裂を通して落ちてきたものらしく
それは、何処からかはわからないが
とりあえず、強い呪文で亀裂を
細く小さくして、他の異世界から
来れないようにしたと話した
隆史
「そうか…大変だったね?疲れたろう少し休むといいよ」
楓
「えぇ疲れたわ、ありがとう隆史さん」
それから
楓は隆史のベッドに横になると
ぐったりと寝入った
あの小枝がいったい何処から来たのかは不明のままだが
また別の異世界からの物が
隆史の部屋に置かれた