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第4話 グロリアスのアジト(下宿先)に半同棲する娘・アリッサ

ここは、刺激が強い話かもしれません。


 私とグロリアスは、2時間の電車に乗り、彼のアジトへ辿り着いた。2人とも疲れており、早めに部屋の中へ入って休みたいと思っている。すると、金髪のロングヘアーをなびかせた、とても美しい女性が出迎える。


雰囲気は、どことなくお母さんに似ており、目の瞳の色も私と同じ青色をしていた。普通の男ならば、惚れてもおかしくないほどの美人である。


「お帰りなさい」


「ご飯にする、お風呂にする、それとも私♡」


「ぶっ、何言ってるの? あなたなんかに、そんなサービスをするわけないじゃん! 帰りの挨拶をしてあげただけでも感謝して欲しいわね。気まぐれに帰って来たあなたを見かけて、こうして待っていてあげたんだから……」


「そして、メイド服でご奉仕して欲しいぜ!」


「メイド服は可愛いから着てあげるけど、ご奉仕はお酌くらいしかしないわよ。私だって、徹夜で仕事をしていて疲れているんですからね!」


「そうなのかよ……」


 グロリアスとその女性は、まるで恋人同士のように話をする。本当は仲良くなりたいけど、素直に気持ちを表現できていないようだ。幼馴染や付き合いの長い女性にありがちな感情表現だった。その女性は、私を見ると態度を豹変させる。



「あらー、可愛いわね。ご飯にする、お風呂で洗いっこをする、それとも一緒に添い寝しちゃう?」


「ええ、じゃあ、ご飯を食べたいです!」


「ふふ、お楽しみは後で、という事ね……」


 女性はヤバイ目つきで私を見つめていた。そして、うっかり出したよだれをハンカチで拭う。なんとなく、私の体の危険を察知していた。このままでは、どうなってしまうかも分からない。


「アリッサ、こいつはローレンと言って、俺の弟子になった。厳しい境遇によって、苦しい思いをして来たようだ。今日は休めせてやってくれ。お互いに打ち解けて来たら、お風呂や添い寝もできるとは思うが……」


「グロリアスの弟子……。分かったわ。お姉さんが優しく色々教えてあげるね。こちらへいらっしゃい!」


 私はアリッサという女性に手を引かれて、どこかの部屋に連れて行かれた。彼女と2人きりになり、扉と鍵を閉められる。薄暗い部屋の中で、彼女はこう言ってくる。気付けば、背後にはダブルサイズのベッドが配置されていた。



「ふふ、可愛い子ね。さあ、服を脱ぎなさい」


「ええ、そんな……」


「ふふ、初めてなのかしら? うろたえる姿もとってもそそるわ……」


「いやああああ……」


 私は多少の抵抗を試みたが、アリッサさんの前に全ての服を脱がされてしまった。お姉さんのような雰囲気をしている彼女には、剣で攻撃する事もできないし、拳で殴る事もできないでいた。


逃げ回っていたが、彼女は私の心を見透かしたかの如く、先回りして動きを封じられていた。この女性、相当強い!


「なんで、私の行動が先読みされているの? 剣も抜けないし、攻撃がかする事さえもない」


「うふふ、抵抗なんて不可能よ。さあ、お姉さんにあなたの全てを見せて♡」


「やあっ、オッパイを……」


 私はオッパイを触られ、思いっきり揉まれる。


「あん……」


「ふふ、可愛い声ね♡ 大人しくしていたら、すぐに終わるからね。しばらくじっとしていてね」


「何を……。あっ、気持ち良いです……」


 私は上半身を裸にされて、オッパイを触られていたが、次第に彼女が何をしているかを理解し始めていた。最初の内は抵抗していたが、徐々に彼女に身を任せるようになっていった。


「うふふ、可愛い色よね。私も興奮して来ちゃうわ。じゃあ、次はパンティーを脱いじゃいましょうね。大丈夫よ、お姉さんと一緒になるだけだからね」


「はい、お願いします。でも、パンティーだけは、自分で脱げますから……」


 私は覚悟を決めて、彼女の前で下半身を露わにした。とても恥ずかしいが、それよりもお姉さんと一緒になりたいという気持ちの方が強かった。


お姉さんもいつの間にか下着姿になり、上下セットのブラジャーとパンティーを見せてきた。これから一緒になれるのだ。私は受け入れられたという気持ちがとても嬉しくて笑ってみせる。


「ああ、ローレンちゃん、とっても可愛いわ。それに、私とお揃いの色違いのブラジャーとパンティーも、サイズがピッタリと合っているようね。10歳の時から孤独になってしまったから、ブラジャーを付けるなんて初めてでしょう。着け心地はいかがかしら?」



「はい、とても気持ち良いです……。それに、お姉さんと一緒の下着姿で認められた気がします。まるで姉妹のようで、とても嬉しい気持ちです」


「じゃあ、次は、この服を着ましょうね! 私のお古で悪いですけど……」


「いえ、こんな可愛い服を貰えるなんて嬉しい限りです……」


「じゃあ、アリッサお姉さんも着替えようかな。ここにある服は、あなた専用の服だから、好きに着て良いからね。それに、この部屋は、あなたの部屋よ。鍵も付いているし、安全面でも問題ないでしょう。じゃあ、私は少し休みますね。食事時になったら呼ぶから、それまでゆっくりしていてね」



「はい、アリッサさん、ありがとうございます!」


 こうして、私はブラジャーの付け方を教えてもらい、住む部屋まで準備して貰えました。


アリッサさんが着替え終わって、部屋を出て行こうとするので、私は自分と彼女の洗濯前の服を持って、洗濯機の前まで付いていきます。トイレやお風呂は、部屋の中には付いていないので、案内も兼ねてお手伝いし始めました。



「ふう、しっかりしてるわね。お母さんの教育が良かったのかな?」


「あっ……」


 私は、母親の事を聞かれて、途端に悲しみが込み上げてきた。今まで我慢していたが、似た雰囲気の女性から言われると、お母さんを懐かしく感じてしまう。涙を流す事はなかったが、雰囲気が少し暗くなってしまった。


「ごめんなさいね。良く、3年間も一人で頑張ってきましたね。これからは、お姉さんが一緒ですよ!」


「はい、ありがとうございます……」


 アリッサさんは、お母さんのように私を優しく抱きしめてくれた。かつての懐かしい面影が蘇り、気付けば涙を流して泣いていた。


彼女は、私の事を拒絶せず、着替えたばかりのエプロンが濡れても、しっかりと私を抱きしめてくれていた。そこへ、グロリアスが現れる。ビールを片手に、スルメを食べて晩酌していた。


「だいぶ、打ち解けてきたようだな。ローレンは青色の下着姿に、アリッサはピンク色の下着姿。まるで本当の姉妹のように見えたよ。その調子で、2人とも仲良くしてくれよ!」


 グロリアスがそう言って去って行こうとすると、アリッサさんの声が変わっていた。どうやら賢者魔法を使っているようで、場の空気が一瞬にして変わっていた。去って行こうとする彼の襟首を掴み、逃げられないように素早く捉えていた。



「おい、ちょっと待てや! 何、弟子の部屋を覗いているんだ?」


「ひえええ、部屋の場所を確認しようとしたら、窓から部屋の中が見えてしまったんだよ。決して、わざとではないんだ!」


「ああん、『あのタイミングで入れば、気付かれる事もなかったのに……。口に出してしまうとは迂闊だった。アリッサの魔法から逃れられる距離を確保していたから油断した』。


良くも、私の魔法の有効範囲まで測って覗いてくれましたね。グロリアス、ゆっくりと休めると思うなよ。この無職ニートが!」


「くっそ、不味い。アリッサの魔法技術マジックスキル)が発動した。半径5メートル以内にいる人物の心を読む能力だ。


自然属性の『闇』と複合させる事で、恐るべき精神攻撃が可能となるのだ。俺でさえ、彼女の魔法を破る術がない。賢者タイムまで耐えるしか方法がないんだ……」


 グロリアスは、私に説明するかの如く、アリッサさんの能力を説明する。おそらく、私でも喰らったら一溜まりもないのだろう。グロリアスが防戦一方の能力とは……。


「さてと、まずは草むしりをお願いしましょうかね? それが終われば、次は客室のベッドメイキングに、お風呂掃除、他にもいろいろ仕事を与えてあげるわよ! ビールが飲みたければ、全てを終わらせる事ですね」


「嫌だ、働きたくない、働きたくない、働きたくない! 俺は疲れているんだ。休ませてくれ! 俺は、1日18時間は、好きな事をしないと生きていけない体なんだ。朝の6時から昼の12時までは、アメニートに行き、素敵なグッズを買い揃える。



 昼の12時から夕方の18時まではアニメ鑑賞に励み、夕方の18時から深夜の12時まではゲームと漫画、ラノベを楽しみつつ、ネットの世界へダイブしないといけないのだ。それを怠れば、多くのマニアを路頭に迷わす事になり、数人は餓死してしまうだろう。



 俺は、一般人と同じように生活して、無駄にする時間は1秒たりともないんだ。寝る時間さえもムリやり削り、ネットの小説を読んで、作家の技術を少しでもあげようと奮闘しているのだ。俺の時間とお前達の時間を同じに考えてもらっては困る。俺の24時間は、お前達の6時間に匹敵する価値があるのだ!」



「うふふ、それは、ただ単に、お前が好きな事をやっているから、体感時間が速く感じるだけじゃないか。私達の労苦を、24時間キッチリ、タップリと味わいなさい!」


「やめてくれ、マジでヤバいんだ! お前達の6時間労働は、俺の時間軸で2日間の連続勤務に匹敵する。そうなると、1週間くらい無理をしただけでも、体調不良に陥ってしまい、数日間は動けなくなる。


場合によっては、病院へ担ぎ込まれる事になり、死の危険も迫って来るのだ。俺に病院へ行く費用は無いから、お前達の赤字になるんだぞ!」


「大丈夫ですよ。2時間ぶっ続けで働かせて、1時間の休憩を間に挟むつもりですから……。それなら、ほら、あなたの体感時間で、16時間働かせて、8時間の休憩時間がある事になりますからね。このローティーションでいきましょう!」



「いや、それは止めよう! 1日16時間の労働なんて、完全にブラック企業じゃないか! 労働時間は8時間と決められている。俺には、1日1時間(本人の体感時間で8時間)勤務が精一杯なんだ。


それ以上の重労をさせられたら、終わりの見えないマラソンを走らされているようで、俺の心が死ぬ。あまり、無理をさせないでくれ……」


「くう、家賃も払っていないくせに……。食事も、冷暖房も完備だというのに……。これ以上、ここに置いておく事は……、うっ……。賢者……、タイム……、来ちゃった……。グロリアスには、まだ言いたい事があったのに……」



 アリッサさんは膝を付いて苦しみ出した。汗が滝のように出始め、小刻みに震えている。何かの持病でもあるのだろうか? 美人薄命という言葉を聞いた事がある。美しい人ほど、病弱で命の危険に晒されているのだ。私がそう思って心配していると、小声で何かを喋り始めていた。呪文なのか?



「仕事してない? 小説を書いてネットに載せているけど、まだ書籍化されていない? どうせ、私も同じ無職ニートですよ。グロリアスは、依頼を受けて仕事しているけど、私なんて家に篭ってネット小説を書いているだけ……。本当は、すぐにでも売れると思っていた。



なのに、ほとんど読者は食い付いて来ない……。宿の仕事をしているフリをしているけど、ほとんどの仕事はお父さんとお母さんがしてしまうから、実際には私も彼と同じなのに……。なんて酷い事を言ったのかしら……」



「アリッサさん、どうしたんですか? なんで悲しそうな顔をしているの?」


 私は彼女に近付こうとすると、グロリアスに肩を掴まれて止められる。しばらくそっとしておけという暗示らしい。彼は、アリッサさんの様子を説明してくれた。


「賢者タイムが来たようだ。アリッサも所詮は、家族に支えられて甘やかされている無職ニート。俺は、不定期で仕事をしているが、彼女もまた人出が多い時しか働いていないのだ。


だから、俺に対して言った言葉は、全て自分自身にも返ってくる。しかも、真面目なタイプだから、俺よりも受けるダメージは相当でかい!」


「ええ、仕事してるんじゃないの? 相当有能そうなんだけど……」


「繁盛している時は、両親が経営する宿を手伝う時もあるが、基本的に暇だ。時間があって暇だから、宿の宣伝も兼ねて小説を書いて、ネットに載せている。本人は書籍化を狙っているようだが、中堅クラスといったところか。未だに書籍化する傾向はないな……。



 ちなみに、小説を書いている時は、メガネをかけているので知的な美人に見えるぞ。まあ、小説の内容は、コテコテのラブコメだったが……。読者受けしようと、次の話あたりはラブシーンになる予定だ。とりあえず主人公とヒロインがキスする所までいっていた」



「そうなんだ……」


 メガネをかけたアリッサさんは、優秀な教師のようだ。私は妄想して、ちょっと勉強を教えてもらいたいと思ってしまった。優秀な彼女は、まさしく無職ニート中のお姫様なのだ。普段の格好もお姫様のようで、美しく着飾っている。そんな彼女を、グロリアスが励ましていた。



「そんなに落ち込む必要はないぞ。文章力はあるし、キャラクターも面白い。俺は、逐一チェックして見ているぞ!」


「あなた、さっきは酷い事を言ってごめんなさい。小説のアイデアが浮かばなくて、イライラしていたの……」


「分かっている。主人公とヒロインのラブシーンを書きながら、こんな恋をしてみたいな……、そう言っていたのも見ていたぞ!」


「いやあああ、何を見ているんですか! 覗いていたのね、この野郎!」


「はっはっはっ、賢者タイムが終わって元気になったようだな!」


「もう……」


 グロリアスの励ましによって、アリッサさんは回復したようだ。優しい表情に戻り、私に近付いてくる。どうやら、今度は『光』属性の力を用いるようだ。彼女の背後から光が差し込んでいるように感じる。


 アリッサさんが私に近付いて来たので、彼女が言い難い話題を選んで反撃する事にした。私の言葉で恥ずかしくなれば、どんなに心を読もうとも攻撃させる隙は与えないはずだ。グロリアスとアリッサさんは異様に仲が良い。それは紛れも無い事実だ。



「2人は半同棲して、長い付き合いなんでしょう? そろそろ結婚する気はないんですか?」


『やだよ、こんな人、毎日グータラしているだけなのよ!』


 グロリアスとアリッサは、ハモるようにして返答して来た。息ピッタリ、長年の夫婦のようなシンクロ具合だ。彼らも自分達の回答が一致して、気不味い雰囲気を感じていた。グロリアスが、まるで父親が子供を教える時のように、率先して語る。



「男女の仲にもいろいろあるんだ。いずれは、幸せにしてあげたいと思っているが、無職ニート生活を止める事もできん。俺と彼女が結婚すれば、彼女の親とも別れて生活するのが普通の状態になる。


 朝は、お互いにラブラブの新婚生活を送り、昼は、仕事先で♡マークの描かれた愛妻弁当を大勢の前で見せ付けるようにして食べ、夜は、子供を作る為に激しく愛し合う。たとえ、自分の親だとしても、そうした愛情表現を見られると気不味くなるだろう。



 それを防ぐ為には、自分の家庭を持たなければならない。そうなると、親達は、家くらいは与えてくれるかもしれないが、それ以外の事は自分達で解決しなければならない。そうなると、多くの時間を仕事に費やさなければならなくなる。俺は、今の生活を止めたくはない!」



「そうよ。掃除、洗濯、料理の準備に、仕事の手当て、全て両親がしてくれるのよ。生活も安泰だし、無理してまで一緒にはなりたくないわ。お互いに、今の生活をキープしたいのよ!」


 恐ろしいほど無職ニートな理由だった。2人の心は、働きたくないという最大の共通点で結ばれていた。この結び付きをなんとかしない限り、彼らが結婚する事は難しいだろう。


「もう、勝手にしてください!」


 私は、2人が結婚しない理由を知り、お互いに好き合っている事は確認した。状況が変われば、自然と結婚する事になるだろう。それには、後5年は必要かもしれないが……。


女性は、30歳間近になると本気で結婚を考え出す。それまでは、周りは干渉する事はできないのだ。アリッサの賢者タイムが終わり、彼女が私を攻める。


「ローレンちゃん、今まで良く1人で頑張ってきたわね。この混乱した世界で、グロリアスを探し当てただけでも大したものだわ。


これからは、お姉さんがいろいろ教えてあげるから、ドンドン頼ってくれて良いからね。あなたのお母様の代わりにはなれないけど、それでも少しくらいは寂しい心を埋められるように努力します。これから、よろしくね」


「アリッサさん、優しい人ですね……。抱き締めて欲しいです。お母様がしてくださっていたように……」


「うふふ、良いわよ」


 私は、アリッサさんに抱き締められて、良い匂いと温もりを感じていた。かつての懐かしいお母様の感じを、わずかばかりでも思い出していた。


私の冷え切っていた心を、少しずつ温めてくれるような安心感に包まれていた。もう少し、このまま幸福感に包まれていたいと感じていたが、グロリアスの言葉で台無しになった。


「気を付けろ! 奴が書いている小説は、レズ物だ。小説の参考として、お前の体を狙っているぞ!」


『この、凄く良い雰囲気をぶち壊しやがって! もう少しで……』


 私とアリッサは、ハモって、同時にグロリアスを攻撃する。私は、アリッサの『もう少しで……』という表現が気になっていた。なので、こう尋ねてみる。


「もう少しで……、ってどういう事ですか? もう少しで、レズ仲間にできたという事ですか?」


「いやん、ローレンちゃん、顔が怖いわよ。違うわよ、もう少しでお互いに打ち解けられたのに……、って意味ですよ。ローレンちゃんとキスしたり、抱き合ったりとかは……」


 彼女が話している内に、彼女の鼻から赤い滴が数滴落ち始めていた。彼女はそれに気付き、ハンカチで鼻血を止めようとしていた。私の顔を見て、興奮しているようだ。グロリアスの事も好きだが、レズにも興味があるらしい。私は危険を感じて、彼女から数歩離れた。



「私、レズ、違う……。警戒、しなくて、良いですよ……」


 私はその言葉を聞き、さらに彼女から離れ始めた。


「その片言の言葉が、より怖さと危険を感じさせているぞ。認めろ、この歳まで独身を貫いていたのは、多少のレズっ気があるからだろう。全く、変態女が……」


 グロリアスがさっきの反撃とばかりに、彼女を攻撃する。しかし、彼に対しては彼女は強気に出ていた。『闇』の力が発動して、ヤンキーのようにブチ切れる。


「ああん? グロリアス、トドメを刺して欲しいのかしら?」


「うおお、本気の目だぜ! だが、お前が賢者タイムに陥った時は、俺と同じダメージを喰らうんだぜ。ここは、ローレンを先にメロメロにする長期決戦と行こうぜ。どちらが先に彼女と打ち解け合えるか、勝負だ!」


「ふん、面白い。勝つ気ゼロの様ですね。私の心を読む力を使えば、『洗脳』も、『心の(マインド)破壊クラッシュ』も思いのままなんですよ。ローレンちゃんに、『同じ異性だけど、あなたの事が大好き。私をあなたのお姉さまにして……』と言わせてみせますよ。大切な弟子を取られる覚悟をしておいてくださいね!」



「ふう、これで奴のターゲットが完全にローレンに移ったな。しばらく、俺が奴の『心の(マインド)破壊クラッシュ』を受ける危険はない。奴は、ローレンを『洗脳』しようと、必死になるはずだ」


 なぜか、私に危険が移っていた。しかし、その後、アリッサさんもグロリアスも自分の部屋へ戻って行き、私も彼女から与えられた部屋で休憩する。


賢者の修行はグロリアスが指導してくれて、アリッサはそれ以外の生活に役立つ事をいろいろ教えてくれるらしい。

●アリッサ(アリッサ・ヘルナンデス)

挿絵(By みてみん)

25歳の独身女性で、両親が宿屋を経営している。

グロリアスと同じ宿屋で暮らしており、半同棲生活とか言われている。

両親に養われており、この宿から離れられない。



能力は、心を読む力であり、『闇』属性と『光』属性を使い分けている。

グロリアスと互角の勝負ができるほどの実力を持っており、本気を出せば『洗脳』や『心の(マインド)破壊クラッシュ』が可能らしい。しかし、基本的に賢者では無いので、戦闘をする事はない。グロリアスと戯れる事で魔法を習得した。



賢者タイムの対策は、特にしておらず、自分が言った言葉に影響される。賢者タイムが終われば回復する。良い言葉だった場合は、彼女の記憶力に応じて効果が持続する。

グロリアスとは、20年以上の間柄になる。



無職ニート無職ニートを批判するという特殊な状況のキャラクター。

賢者タイム時は、デレデレになる。

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