紫乃の性格…?
目を開けると、そこは元居た公園。
隣には眠っている漣。
「漣。漣!れーんー?」
「ん…」
漣はうっすらと瞼をあげるとこちらを見た。
「あれ、ゆか…俺たち、戻ってこれたのか…?」
「あったりまえでしょ。戻ってこれなきゃ大問題よ」
確かにな、と笑う漣に私は言った。
「帰ろっか、おなか減った!」
「お前の基準は飯かよ…」
最後のは無視して、ぐいっと漣の腕を引っ張る。
ってぇなぁ、っていう声も。
家に帰ると、母さんに「あら、早かったわね」と言われた。
時計を見ると一時間しか経っていない。
「どーなってんだか…」
なんだか不思議な気持ちだ。
部屋に戻りながら考える。
自分が千年も前の平安時代に行ってきたなんて。
ベッドにねころがりつつ、スマホのロックを解除する。
「あり得ないんだよねぇ、これが…」
ピロリンッ
スマホの着メロがメールの通知を知らせた。
「んー?」
『To:達座倉 ゆか
from:朝日 紫乃
ゆか、どこ行ってたの!?
返信も全然来ないし…』
ふと思ってメールの受信ボックスを見ると、メッセージ含め紫乃から受信していた数はなんと二十数件。
紫乃は思い込むと止まらないタイプだからなぁ…。
恐ろしい。
私はメールアプリを閉じて、メッセージアプリを開いた。
『ちょっと用事に行ってただけだよ』
平安時代の人に配慮してスマホを取り出せなかったなんて、言えないよねぇ?
『どんな??』
「メール打つのはやすぎだっての…」
『秘密~』
『えー、親友なのにー?』
『うん』
『教えてよ!』
『考えとく』
その時、お母さんの、「ご飯よー、ゆか、降りてきなさーい!」という声が聞こえたので、
『ごめんね、ご飯ができたみたい。
お母さんに言われたから、メッセージ、やめるねー』
と、入れて、履歴まで消去した。
「分かったー!今行くよー」
スマホをベッドに放り投げて階段をかけ降りる。
廊下はスパゲッティの良い香りで満ちていた。




