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内海所長と黒崎くん。  作者: R884
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深夜に会社で一人でいると妙に後が気になる

はじめましてR884です。小説書くのは初めてなので読みづらい点も多々あると思いますが、おつきあい頂けると幸いです。

ストックない状態で書いてるので投稿は不定期になると思います、ご了承下さい。

1.深夜残業


コチコチコチ・パチペチペチ

パチペチペチ・コチコチコチ



コチコチと掛け時計の秒針が時を刻む音とパチペチとキーボードを叩く音だけが静まり返った室内に響く。

節電のため自分の上の蛍光灯だけが灯された1フロア。結構広いフロアだから蛍光灯一灯の明かりだと自分の周り以外は真っ暗闇状態でちょっと寒気を覚える。こういう時はひたすら目の前のモニターに集中して気をまぎらわすに限る。


パチペチペチ・コチコチコチ


PCモニターの右上に表示された時刻は午前2:00。


「うぁ~、もう丑三つ時かよ〜」


時刻を確認した瞬間、張り詰めていた集中力がプツリと切れてしまった。

ギィと背もたれに体重を移し蛍光灯を仰いだ時だった。


ズリッ・・。ズリ・・。ズズ

ズリッ・・。ズリ・・。


「ん。」自分の背後から這うような物音が聞こえた。そぉ~っと後ろを振り向くと


「ポ、ポーションをよこせ~~」


と床に履いながらプルプルと手をこちらに向けている白衣の女がそこにいた。

砂漠で水を求める遭難者のように手をプルプルとさせながら、ゆっくりと女の頭が上を向く、長いボサボサの黒髪がダラリっと床につく。黒髪の間から覗く死んだ魚を思わせる光のない目と見つめ合う。


・・・・・キッカリ5秒間刻が止まる。




「・・リポDでいいすか?」

「うにゃ、リッチミンのほうが好み」

「またマイナーな方を・・えっ、在庫あったかな」


つぶやきながら色んな栄養剤やらエナジードリンクが大量に入っている社員共用の冷蔵庫を覗く。


「ああ、あったあった。スーパーと3000があるけど」

「3000で」

「ほいよ」


冷蔵庫から茶色の小瓶を取り出し、差し出されたままだった手に握らせた。

うつぶせのままペキョッと慣れた手つきで蓋をひねって開けたかたと思うと、ガバチョと起き上がりング、ング、ングと腰に手をあてながら凄い勢いで飲み干していく、その間わずか6秒。


「ぷひゃーっ、これで勝つる!! 39、さんきゅ、生き返ったわ~」


カラカラと笑いながら「ごっそさん」と瓶をこちらに渡そうとしているこの女。

内海今日子うつみきょうこ。1993年11月4日生まれ、サソリ座の24歳。

童顔色白で150cmと小柄ながらB86W50H88(なぜ知っている)となかなかのプロポーションを誇るのだが、ボザボサのロングの黒髪とダボっとした少し大きめの白衣をいつも着ているため見た目はちっちゃな貞子のようだ。

磨きこんだら結構イケんじゃないかと俺は思っているのだけど、常時目の下にクッキリ隈を作ってるのと下から覗き込むように眼光するどく睨みつけるてくるので周りの社員からはちょっと怖がられている。(まぁ、他にも色々理由はあるが)

耳かきから宇宙ステーションまで全世界規模の巨大多国籍企業であるナイン・エンタープライズ 極東支部、松代技術研究所の所長。


俺の上司である。



松代技術研究所所員、黒崎竜一くろさきりゅういち22歳。市内の長野美術専門学校を卒業した俺がなぜこんなバリバリ理系企業に就職しているかには訳がある。在学時はデザイン科を専攻していたので卒業後は地元のデザイン事務所にでも就職するかと漠然と考えていたのだが、2年前の夏、神の身業か仏のお導きか、運命?ともいえる出会いを彼は果たす。


お読み頂きありがとうございました。感想いただけるとうれしいです。

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