俺はスパイです。
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俺の名前は捕茂田丁。俺はスパイ活動の任務を日本の政府から与えられて、この男男高校にスパイ活動のために入学したんだ。
この国、男男帝国は正体不明の国であり、この国の正確な情報は国外からはほとんど入手できない。
また、この国は危険な国らしくて周辺諸国から危険視されている。そういうことで日本、アメリカ、ドイツなどの先進国数か国が手を組んでスパイ組織を立ち上げた。
そんなことより、今日は新学期。俺は今年で高校二年生。本当にしんどい。
早く卒業したい!ああああ。もうこの学校は最悪だ!無法地帯だぁぁっ!
俺は得体のしれないドロドロした粘液にまみれた自分の机を見ながらそう思った。
その机を唖然とした顔で見つめているこの俺を見ながらまるで満面の笑みというかにやつきというか、気持ちの悪い表情で見つめているあいつが犯人だろうな。
いや、この学校でここまでやばい事をする奴はそもそもあいつしかいないし。
俺が新学期早々いらいらしながらあの汚らしい粘液をふくために雑巾を取りに
行こうとしたところ、あのホモは俺に話しかけてきやがった。
「おはようハゲ」
クソ。俺はスキンヘッドだからな。でも髪を伸ばしたら今度はもじゃお君とか
言ってきそうだよこいつ。僕はどの道こいつにけなされる運命なのだろう。
いっその事俺自ら「ハゲ」と自称してうけを狙ったほうが精神的に楽かもしれんな。
「おはよう……」
「あれぇ?どこに行くのかなぁ丁君」
芸太郎は俺の頭をなでながらそう言ってきた。
どこでもいいだろクソが!
……俺の頭をなでるなっ!
「机が汚れていたから雑巾を取りに行くだけだ。黙れクソ。あと俺の頭をなでるなよ」
「あ!本当だぁ。君の机がぐちゃぐちゃだぁ!汚いな。はははは」
俺はうざいこのホモを無視して雑巾を取りに行く。紹介が遅れたがこのクソ野郎の名前は穂模川芸太郎だ。この高校のオブジェクトだ。
こいつはオブジェクトであるがゆえに好き勝手やっていて、こいつ曰く、「この学校にいるすべての生徒は僕の奴隷だ」そうだ。……死ね。
今日は四月の一日。今日、あいつがこの世に存在していること自体が嘘であってほしいと今日という日に願いながら俺は自分の机をふき終えた。……さらなる悲劇が俺を襲った。
机の中にいた俺の友人達は全員奴の餌食になっていた。俺が机の中を見て、そこには得体のしれない粘液に包まれた上にぐしゃぐしゃになった大事な本たちがいた。それを俺が見ている間に奴は俺のもとに歩み寄ってこう言った。
「僕はそんなことやっていないからね?あれぇ?どうしてにらむのかなぁ?まさか僕が犯人だとでも思っているのかなぁ」
「さあね」
「ん?ん?ん?ん?君のお顔が怒っているゾぉ?絶対僕のことを君は疑っているのだろうけど僕は知らないからね。ぎゃはははははっ!」
「黙れゴミ!死にやがれ!」
俺は奴にそう言って席に着いたのだが、奴は俺の席の近くでゲラゲラ笑いながら今回の件について奴の勝手な想像とともにこちらに向かってべらべらとわけのわからんことをほざき続けてくるのでそれにあきれた俺は、パンでも食いながら先生が教室に来るのを待った。