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支払い免許

作者: 古尾 光

「おや、この免許期限が切れてますね」

青年が、レストランで支払い免許をだしたさい、店員に言われた。

支払い免許は、万引きや、食い逃げを防止するための免許だ。これがないと店に入れない場合もある。何とか事情を説明し、食事を済ませる。外に出るとまだ昼間だ。今日中に更新済ませてしまおう。

電車に乗るために、免許ケースから生命免許を取り出す。名前は大層だが、簡単に言えば自殺しない証明書だ。昔は、電車に飛び込み自殺する奴もいたそうだが、今はほとんどない。

試験場は駅前にある。くだらない医者の問診を受け、コンピュータによる検査と、試験。全てとどこうり無く終わり、解放される頃にはもう外は暗くなっていた。

ひどく疲れた青年は、居酒屋によって帰ることにした。支払い免許と、飲酒免許を店員に渡す。

「おや、この免許期限が今日までですね」

またか、そう思いつつ飲酒免許をみると、確かに期限は今日までだ。

今度の休みに、更新に行くしかない。たしか、携帯電話の免許も期限が迫っているはずだ。

休日が削られる憂鬱を感じながら、安酒を飲む。

「恋人でも作ろうか……」そう思ったが、恋愛免許は難関だ。果たして青年が、青年と呼べる年齢までに取れるかどうか。

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