第11話 『ミツハの提案』
「はぁ、はぁはぁ……」
誰かと思って見れば、ミツハが息を切らしながら入ってきた。
そういえばフレンド同士なら、マイルームに入れるんだったな。
「そんなに急いでどうしたんだ、ミツハ?」
「マリー!た、大変、はぁはぁ……だ!オ、オークだよ!オークが居たんだよ!」
息を切らしているミツハはまるで、ファンジー作品でしか聞いたことのないようなセリフを言う。
「オーク?エリー、オークって?」
「う〜ん…簡単に言うと、オークはゴブリンの上位種的なかんじかな?」
「……で?そのオークがどうしたんだよ?」
「察しが悪いなマリーよ!倒しに行ってレベルを上げようってことさ!」
息を整えたミツハは笑顔で提案する。
「そういうことか……よし、なら行くか!」
「うん、案内するよ!」
マイルームを出て、ミツハの案内に付いて行く。
「オークってどこで見つけたんだ?」
街を歩きながら向かっている間に、ミツハに場所を聞いておく。
「森を散策していたら見つけたんだ」
「なんだよ……森の中は俺はダメじゃないかよ」
「ふっふふふ」
俺がガッカリしていると、ミツハが不敵に笑う。
「僕に任せてくれたまえ。オークは森と平野の境目に居た。そこで僕が囮になって森の外まで引き摺り出すって作戦さ!」
ミツハ俺の前に駆け出すと、またよく分からないポーズをする。
「へぇ〜、そんなことも出来るんだな。期待してるよ」
無視してミツハの横を通る。
「マリー、もっと僕のポーズに対して何か言ってくれても良いんだよ?よっ!っとか、待ってました!とかさ」
置いてかれまいとミツハは俺の横まで小走りで来ると、訳が分からない提案してくる。
「俺はどんなやつなんだよ。まあ、俺にそう言わせるようなカッコいいポーズをするんだな」
「なるほど!もう少し改良をしてみよう……」
小声でミツハが何かを言っている。
街を歩いていると、やはり俺たちを……正確にはミツハを見てヒソヒソと話す声が聞こえる。
『パーティークラッシャーくせに』とか『弱い闇魔法使いのくせに』だとか色々と言われている。
「っ……」
その影口が聞こえたミツハは、急ぎ足で歩いて行く。
「……」
俺は遅れまいとミツハに付いて行き、腰を叩いてやる。
「人の噂も七十五日って言うだろ、気にすんなって」
「七五日は長いよ」
「ぷっははは……たしかに、七五日は長いな!」
ことわざに対してミツハが冷静にツッコむので、思わず笑ってしまう。
「でもよくオークに見つからなかったな」
「僕も必死に地面を這って移動しながら逃げたからね」
だっさいなっと思ってしまったが、それでも俺に言いに来てくれたのだからお礼くらいは言うべきか。
でもその割にはミツハの服がやたらと綺麗だ。
「本当に地面を這ったのか?服がに1つも汚れがないけど?」
「心外だね、マリーよ。街やマイルームに入れば汚れた体や服は綺麗になるのだよ!」
「へぇ〜」
本当のことなのか、確認のためにエリーにアイコンタクトすると、小さく頷いた。
「じゃあ街の外では思う存分転がって避けたりできるな」
「そうならないように、僕も頑張るよ」
俺とミツハは門を通り、目的地の森へと向かった。




