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お誘い
少女は男の前に立つと、頭が真っ白になっていた。電話をかけたのは覚えている。ここの電話番号も覚えている。自分がメリーだということも自覚している。けれど・・・。
少女は男の頬に手をのばした。男は何もせず、立ったままだ。
あたたかい・・・。少女は思った。少女の冷たい手に男の体温が伝わってくる。そして、少女の心にもぬくもりが伝わる。
「あなたと少しお話がしたいです。」
少女は男に言う。・・・そうだ、私がしたかったことの一つはお話しだった。少女は男の力を借りて、少し思い出していた。
「私は・・・メリー。これが私の初仕事。あなたに会うためにここにやってきました。」
少女は準備をしてきていたお茶菓子を男に渡した。
「もしよろしければ、お茶でもしませんか?」




