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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

Hopeless

作者: 梛継

絶望の中の光というキーワードで某アニメに触発されて書いてみました

一気に書きなぐったものですので後日修正するかもしれません


何度も何度も何度でも繰り返す


果てしなく続く、永遠に


彼の幸せな笑顔を見るために私は死を繰り返す


私にできる細やかな贖罪と懺悔、痛みと罪


残酷な死を何度経験しても償える罪ではないけれど私が彼のためにできる唯一のことだから


今日も私は死んでいく



生きていた頃の記憶なんて遥か彼方遠いところに置いてきた

何千回何万回死のうとも彼の笑顔を守るためなら生命(いのち)なんて惜しくはない

あの日彼を亡くした夜、私は星に願った

“彼の笑顔をもう一度見たい”

私の必死の願いに神様は応えてくれた、望みを叶えてくれたのだ

それから私は世界を巡る旅に出た

愛する彼の笑顔を見るために

私は彼の幸せのためになら何でもした

何人も何十人も人を殺したし、犯罪にも手を染めた

彼の幸せを守るためにならなんだってやった

その結果私が死ぬことになったとしてもだ


事故死、焼死、溺死、転落死、圧迫死…

いろんな死に方を経験した、残酷なものばかりで楽な死に方なんて一回もなかった

彼の運命を変えた代償に私の死を

例え絶望に塗れた世界でも彼を守る、それだけを考えて


何処の世界でも彼は12月24日に死ぬ運命だった

私のいた世界も例外ではなく彼は死んだ、私を庇って

あの時私を庇わなければ彼は死なずに済んだかもしれないのに

絶望した私はそんな運命を呪った

私見かねて神様は言った、哀れなそなたに慈悲をやろう、と

そして彼が生きれるように運命に抗うことにした

彼を生かすために、それだけが私の希望だから



道の向こう側に彼が居る

知らない女性と微笑みあいとても幸せそうだ

この世界での私の役目は終わった

今日は12月24日、彼が死ぬ運命だった日だ

抗い乗り越えられた、死の運命

今の時刻は0時1分、もう25日だから彼はもう大丈夫、これからは心配せずに暮らせるよ


今度は私が償う番

望んだ笑顔を見られて私は満足だ

絶望しかない死に狂わずいられたのは彼の笑顔のおかげ

幸福感に浸りながらその場を離れる

彼の笑顔を脳裏に焼き付けて

彼は私のことを知らない、それでも構わない

私は陰から見守るだけで彼に接触はしないと決めている

言葉を交わしたら想いが溢れて止まらなくなると思うから

彼の迷惑だけには絶対になりたくない

私の狂気は私にだって止められない

一回だけ感極まって彼を殺してしまったことがある

その事実に歓喜し絶望した

相反する心に耐え切れなくなって世界を渡った

それからは彼が生きることだけを考えて過ごしてきた

彼の幸せが私のシアワセだから


信号を待っていると私に向かって車が突っ込んでくる

私は避けない、今回は早かったと思う

いつもなら一日は生きられるのに

闇の中に堕ちていく

痛みはない、死を繰り返すうちに感じなくなってしまった

意識が途切れる瞬間、彼を想う

それは呪いのような願い事かもしれない

いつでもアナタに笑顔を


伝えきれない想いを胸に今日も彼の幸せを願う






読んでいただきありがとうございました


愛のカタチは人それぞれということでこんな終わり方にしてみました

作者もいつか報われてほしいと思います


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