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gomibako

逃げてきたのに逃げらんねぇ

作者: 北田啓悟

ぼくが小説を選んだ理由が分かるかな

答えは単純 楽だからだ

なんて思って書いてきたけど 容易くないな

どんな職業も元を正せば 「人に伝えること」だからか


外に出れず 人と話せず

友とも遊ばず 家族とも笑わず

唯一の慰めとして書いたんだ

そこでまた人が邪魔するんだ


逃げらんねぇ



中学のころいじめてきたあいつらに

悔し涙流させるために本名を名乗った

なんて意気込んで書いてきたけど 平坦じゃないな

こんな姿を知られたら 抱いてるものをまた取り上げられるな


学校に行けず 期待に応えられず

友にも打ち上げず 家族にも油断せず

唯一の捌け口として書いたんだ

ここでしか正直になれないんだ


逃げらんねぇ



伝えたいことは沢山あるよ

恨み辛みのフラストレーション

無力で生まれたこのルサンチマン

でも恨み以外のモチベーションも

確かにあった そのはずだ


人との繋がりなんて気色悪いんだよ

宗教みたいに笑ってんじゃねえよ

ここに来たのにまた見せつけて

いったいぼくをどうしたいんだよ

お前らなんて早く死ね 自分で首締めて死ね

お前らが死なないってんなら こっちが派手に自殺してやんぞ


そんな身勝手で恥知らずな言葉に共感してくれる人がいた

未だに涙は出ないんだが 鼻を啜るくらいはできた

逃げたくねぇ

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