*過去 りょう Ⅰ*
今回からは良介の過去になります!
可愛げのない子ども時代からどうぞ!
正直なことを言おう。
俺にとって友達は、レイが初めてだった。
幼稚園のころから、俺には嬉しくもない噂がついてまわった。
あの子の家は、極道の家。
そして、それは嘘じゃないから質が悪い。むやみに言い返したり、否定したら、それは自分の家を否定することになる。
今で言うからそんな難しく感じられるが、あの時はなんでそんなことを言われてるかがわからず、反論しようも出来なかった気がする。
だから、幼稚園から俺はずっと一人だった。別にそんなこと気にしない性格だったから、一人で黙々と絵本を読んだり、おもちゃで遊んでいた。
それが変化したのは、俺が小学校2年生の時だった。
あの公園にいたのは、浅はかな願いを持っていたからだ。俺も多分遊びたかったんだとは思う。小学生など、みんな大抵そうだろう。
だが、この公園は学区内。周りで遊んでいるのは皆、俺の家の事を知っている。だから俺には近寄って来るものもいない。
いじめられもせず、まるで存在して無いかのように扱われる。それは此処も同じだった。
何週間か、それでも粘った。だが、相変わらずの扱いに諦めて明日からはやめようと思っていた時だった。
「ね、一緒に遊ぼう?」
「え……」
読んでいた本から顔を上げる。まず目に入ったのはピンク色をしたボールだった。だから最初、女の子かと思ったほどだ。次に目に入った顔でなんとなく、それは違うと思えた。
俺を見てにっこりと笑ってる。……俺のこと知らないのか?見たところ年下のようだけど。
その子を見て、俺は戸惑いを覚えた。
正直どうすればいいのかわからなかった。こんなことを望んでいたはずなのに、いざとなったらこれだ。気付けば、その子の事を睨みつけていた。
「遊べないの?」
「……は?」
遊べないってどういう意味だろう。俺が遊ぶことができないということか?別に俺は健康体だし、遊べないことはないけど。まぁ、ある意味では遊べてないか。
「遊ぶ相手がいないだけ。もういいだろ、お前はさっさと友達のところ行けよ」
「いないよ」
「は?」
見え透いた嘘をつくな。明らかに友達に囲まれてそうな雰囲気がしてるのに、いないわけないだろう。俺をからかってるのか?
「僕の家、学校から離れてて。だから近くに友達住んでないの。いつも家に帰ると一人なんだ。ね、だから一緒に遊ぼう?」
そういう顔が、少しさびそうで。いないわけじゃないけど、なんとなく遊びたいのに遊べない。その気持ちがわかるような気がした。
「……そうだとしても、いい。遊び相手なんかいらない」
「なんで?なんで?」
「何だっていいだろ。もうどっかいけよ」
「よくない!じゃあ、何でここで本読んでるの?図書館とかで読まないで、こんなところで……。本当は、遊びたいんじゃないの?」
「うっさいな。お前もうあっちいけよ」
再び本に視線を戻した。けど、動揺しきった今の状態じゃ本の内容なんか入ってくるわけもない。
この子は、ただ遊び相手を探してるだけだ。それに、いまだ俺のそばから立ち退かないのを見る限り、ほかの事は違う何かを感じる。この子は違う。そんな感じがした。そして、俺は決心して家の事を口に出した。
難しいですね。
なんというか、こう……
なんども手が止まってはこれでどうしようとか
何を描こうとしてるのか分からなくなります。
ちょっと間があくかもしれません。




