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一夜明け……


 だし巻き卵……美味しい。何これ、甘くないのにこんなにおいしいんだ。あれ、出し巻き卵と卵焼きって別ものなの?これなら毎日食べても飽きないよ。毎日食べに来てもいい?なんて言ったら怒られそうだけど……。


「て言うか……良って料理出来るんだ。はじめて知った」

「今時料理の一つや二つで来た方がいいですよ、男でも」

「そうかなぁ……。あ、でも良ができるなら僕できなくてもいいじゃん」

「どうしてそういう思考になるんですか。今日だけですから」

「えー。この出し巻き卵おいしいのに」

「作り方教えますからご自分でどうぞ」

「え、教えてくれるの?手取り足とり?」

「作り方、紙に書くだけです。俺忙しいんですよ一応。今朝だって誰かさんがこんな時間まで寝ていなかったら……」

「う……」


 だってさ、僕って土日は大体お昼近くまで寝てるからさ。今日もそんな調子で寝てただけなんだよ。良って休みの日でも早起きなのか。人生損してる気がする。うん、寝る子は育つんだし寝た方がいいと思う……あ、やっぱいいや。良はこれ以上育たなくていいよ。今がちょうどいいサイズなんだし。別に足長くてうらやましいとかそんなんじゃないからね。

 ていうかさ、僕何しに良の部屋来たんだっけ?あれ?出し巻き卵食べに来たんじゃないよね。あ、思い出した。誤解をときに来たんだ。


「あ……のさぁ……」

「……上島のことは何かの間違いで、貴方は不本意ですがまだ俺のことが好きだと……。それでいいですか?」

「……うん!……って、不本意って何!?」

「事実は事実です」

「むきっ!いい加減に惚れたらいいんじゃないの!!」

「いい加減、心変わりした方がよろしいかと」

「ぜったいやだ!絶対に良を惚れさせる!!」

「絶対にあり得ません」

「あり得る!」

「あり得ません」

「むぅ……でも。でもぼくあきらめないから」

「はぁ?」


 諦めてたまるか。僕しつこいんだからね。飽きっぽいのは1分も持たないけど、気に入ったものとか熱中したものは……僕相当しつこいから。


「それはいいですけど……いつまで俺の部屋にいる気ですか?」

「……今日も泊っちゃダメ?」

「……」


 ひどいっ。襟首掴んで部屋から放り出すことないよね!!まだ出し巻き卵一切れ残ってたんだけどな……。いいや、自分の部屋帰って寝よう。


調べたら出し巻き卵と卵焼きは全くの別物らしいです。

でも私は説明を読んでもさらにわからなくなったので……

作り方が違うのかな?ってかんじです。

勘違いはこれで一応落ち着いたかなって感じですね。

まぁ、相変わらずですけど。

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