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*14*


澪の性格が未だにわかりません。

意外に男らしかったりもするような気が……


良介が落ち着いている分、澪には動いてほしいです。


 頭が真っ白になる。そんなこと有り得ないと思ってたのに。いま僕の頭は真っ白。目の前の男を殴らなきゃとか、早く追い掛けなきゃとか。考えられても頭は止まっちゃったのか、体も動かない。

 我にかえって上島に文句を言うまでに、2分かかっていた。


「なにすんだよ!!ふざけんな!!なんでお前とキスなんかしなきゃいけないんだ!!変態!!痴漢!!お前なんか大嫌いだ!!一生死ね!!」


 そして、僕はすぐに保健室を飛び出した。泣いてるのなんか構うもんか!!一発殴ってやれば良かった。いや、それじゃ僕の気は収まらない。

 −−−−良、良……良!!



***   ***   ***


 学校も終わり、寮へと戻る。結局、あのあと良には会えなかった。別に良と会う機会なんか多くなかった。たけど、なんでこんなに不安でいっぱいになるんだろ。

 −−−−見られたから?


「あいつとそんな仲だって思われた?」


 そうだったら最悪。いますぐ良の誤解を解きたい。けど、会いに行くのはなんとなく……気まずい……。

 修学旅行のとき買ってもらったひよこの上に頭を乗せる。あの頃がすごく遠く感じられる。今とあまり変わらないかもしれないけど。でも、少なくてもあの頃は、僕は良だけが好きって良は思ってた。でもいまは、あいつとそんな仲だって思われて、誤解されてる。何気なさそうな違い。だけど、凄く大きな違いで。


「良……だけ好き……」


 やっぱり、僕が好きなのは良だけ。だってあいつとキスしてしまってもキモいだけだった。あんなのやだ。

 ベッドの上で胡坐をかく。膝の上にひよこをのせて抱きしめる。

 どうしよう。告白したときより、今のほうがドキドキする。だって、もしこうしてるあいだに、良に好きな人ができちやうかもしれない。もしかしたら付き合っちゃうなんて事も……あるかもしれない。そんなの絶対にヤダ。そうしたら諦めなきゃならなくなる。今度こそあの変態から逃れられなくなる。

 いっそ、その方が幸せになれる。

 今のままいって、良の誤解を解いても、両想いになれるかはわからない。あの変態は僕の事が好きなんだし……。

 前だってそういう奴の気持ちを利用してた。

 ただ、人の温もりが欲しくて。ただ愛されていたくて。複数の人を利用してた時もあった。僕にはこれっぽっちもその人達のこと、好きなんて感情はなかった。今思うと、あの変態がしてることと変わらない気もする。僕も最低だ。

 だからなのかな。良が好きになってくれないのって。最低だって見ていて分かっちゃったのかな。有り得そう。良、そういうのしっかり見極めて、それから人付き合いしそうだもん。……それじゃ僕は最初からダメだったのかな。叶わぬ恋ってやつ?なにそれ……そんなのやだ。


「良……。あーもう!!めんどくさい!!こんな考え込んだってしょうがない!!直接乗り込めば良いよ!!うん!!」


 どこにって、良の部屋。ともなれば、まずは協力してもらわないと。可愛い後輩に、ね。


可愛い後輩って?

後輩キャラ限られてますけどね


生徒会にいる1年生です。←ネタバレ

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