ピンチ
現在の公園
「とりあえず、服を乾かそうか」
服を乾かす田中
「そう言えば、あのカップルはどうなったでしょうか?」
「咲紀ちゃん、知らない?」
「田中さんが帰った後、言い争って別れたところまでは見ました」
(マズイ事になったな…)
「あの方では?」
「え!?」
公園のベンチに死んだような目をして座っている男
「うわ…」
「酷いですね…、今にも自殺しそうな状況ですよ」
「コレも俺の責任…!どうにかして、関係性を戻さないと…」
「おい、兄ちゃん」
「!!」
極道の男がベンチで死んだ目をしている男に絡んでいる
「この女、お前の彼女だろ?」
「真美!!」
極道の男の部下に押さえられている真美
「どうして…!?」
「お前の彼女が、俺の部下が声をかけただけで蹴ってきやがってよぉ…」
「何が「声をかけただけ」よ!?」
怒鳴る真美
「完全にナンパじゃない!!」
「ああ?関係ねぇよ」
「…ッ!!」
「さぁ、どう落とし前付けてくれるんだ?」
「とりあえず、真美を離して貰いましょうか…」
「ちょっと!アンタは、もう関係ないでしょ!?」
「いや…、ある」
「何を言って…」
「と----う!!」
ゴガン!!
「うげっ!!」
田中が真美を押さえていた極道部下を蹴り飛ばす
「何しやがる!?」
「今だ!!」
「解った!!」
真美を連れ、逃げる男
「テメェ…!!」
「悪いが、これ以上、彼達の関係性を悪化させるわけにはいかないんでね…!!」
カキン
「キャァ!!」
「咲紀ちゃん!!」
先刻、田中が蹴り飛ばした男が先の首筋にナイフを当てている
「この女がどうなっても良いのかぁ!?」
「いつの間に…!!」
「さぁ、どうする!?」
「…ッ!!」
「離してください!!」
「黙れ!このアマ!!」
(どうする…!?この状況…!!)
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