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金持ち

「このボタンをですね…」

丁寧に教える真希

ガヤガヤ…

外が騒がしい

「どうしたんですか?外は」

「確かに騒がしいな」

「調べてきます!!」

全力で走っていく店員

「ただいま戻りました!!」

「早っ!!」

「何でも、少女が「田中さんが戻ってこない、見捨てられたんだ」と入水自殺をしようと…」

「咲紀ちゃんだ!!」

走っていく田中

「待て!田中!!」

「何だ!?佐藤!!」

「持って行け!!」

携帯を放り投げる佐藤

「ありがとう!!」

全力で店から出て行く田中

「佐藤様は行かなくても良いのですか?」

「うん、携帯の使い方を覚えなきゃ」


現在の海

「おい、やばくねぇか?」

「誰か止めろよ」

「マジヤバ-」

野次馬は咲紀を見ているだけで止めない

「田中さんが居なくなって、4時間46分3秒…、見捨てられたんだわ、私」

「咲紀ちゃ---ん!!」

バシャバシャ!!

田中が咲紀に向かって走っていく

「田中さん!来てくれたの!?」

「ハァ!ハァ…!!」

息が切れている田中

「何で自殺しようとするの!?」

「田中さんに…、見捨てられたから…」

「見捨てたりしないよ!!」

「…私、勘違いしてたわ!!白馬の王子様が見捨てたりするはず無いじゃない!!」

「…白馬の王子様?」

「そうよ!その通り!!ああ!白馬の王子様!!」

「…とりあえず、陸に上がろうか」


現在の海岸

「またっく!自殺なんてしちゃダメだよ!!」

「ごめんなさい、白馬の王子様」

「この携帯、何処で手に入れたの?」

「…父から貰ったんです」

「お父さんから?」

「母が居なくなってから、キャバクラ付けになった父に…」

「生活が苦しいんだね…」

「はい、もうメイドが2人も減りました」

「メイド!?」

「昔は300人いたのに…」

「…咲紀ちゃん、駅で言ってなかった?」

「何をですか?」

「借金取りから逃げ回る日々、って…」

「はい、毎日借金取りが来るんですよ」

ため息をつく咲紀

「私が払っても払っても、父が借金を作るんです…」

「どんな借金取りの人?」

「店の方々です」

「店?」

「高級クラブなどの…」

「高級クラブ?パチンコじゃなくて?」

「遊びをパチンコというのでは?」

「…店の人達は何て言ってくるの?」

「つけを払え、が口癖です」

「つけ!?」

「もう借金を払うのに疲れました…」

「お金は?」

「腐るほど有るのに、父が銀行に行くのと金庫を開けるのが面倒臭いと言うんです」

「!?」

「だからと言って、メイドや執事に触らせるわけにも行きませんし…」

「つまり、咲紀ちゃんのお母さんは…」

「そんな父に愛想を尽かし、別居中です」

「…うん、解った」

「何がですか?」

「咲紀ちゃんが金持ちって事ぐらいが」

「そんな事ありません!国家予算の数倍程度しか所持してません!!}

「それを金持ちと言うんだよ…」

大きくため息をつく田中

読んでいただきありがとうございました

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