仲直り
現在のVIPル-ム
「その様な事が…」
「大変でしたけど、どうにかなりました」
「良かったですね」
「はい、まぁ…」
「で?そのカップルは?」
「今、探しに行く」
「私も行きますわ!!」
「うん、2人で捜そう」
「はい!!」
「じゃ、田中…、耳を貸せ」
「何だ?佐藤」
「お前、後で咲紀ちゃんを殺せ」
「はぁ!?」
「声がでかい!!」
「何の話ですの?」
「あ!気にしなくて良いよ」
「どういう事だよ!?佐藤!!」
「忘れたのか?憲法を」
「…ッ!!」
「俺も言いたくはないんだよ…、だが憲法は憲法だ」
「だが…!!」
「お前が助けなければ咲紀ちゃんは死んでた、だが死という運命を背負った魂の結末は死だ」
ため息をつく佐藤
「憲法を破れば、彼女だけでなく、お前もどうなるか…」
「くそ…!!」
「最悪、冥獄行きだぞ?冥獄に放り込まれたらどうなるか…」
「…咲紀ちゃんを巻き込むわけにはいかない」
「そうだろ?殺せば幸せに幽霊界で暮らせる」
「…仕方ないのか」
「ああ、仕方ない」
「…どうしましたの?」
「行こう、咲紀ちゃん」
「はい!!」
現在の公園
「…何処かな?」
「居ないですね…」
「すいませ-ん!!」
「あ!!」
男と真美が走ってくる
「やっと見つけた…」
「どうしたんですか?」
「先刻、話し合いまして…」
「仲直りしました!!」
「え!?」
(俺の努力は…?)
「田中さんも人が悪いですね!計画なら計画と言ってくれれば良いのに!!」
「それを言わないから計画なんですけど…」
「もう-!私を試すなんて酷いわね!!」
「ごめんな-!!」
イチャつく2人
(ああ…、うざい…)
「何は兎も角!ありがとうございました!!」
「まぁ、仲良くね」
「はい!!」
走り去っていく2人
「仲良くなって、良かったですね!!」
「ああ、うざいけど」
「アハハハハ…」
「…咲紀ちゃん」
「はい?」
「…俺、普通の人間に見える?」
「いえ、見えません」
(やっぱり…、知られてたか)
「ここまで格好良い男の人は初めてです!!それが普通だなんて…」
「あ、うん、ゴメン、聞いた俺がバカだったよ」
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