表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

月夜譚 【No.101~No.200】

ゴーストハンターの日常 【月夜譚No.148】

作者: 夏月七葉

 ゴーストの目撃例が後を絶たない。

 ――そう聞いていたから、どんなに雰囲気のある場所なのだろうと思っていたのだが、実際に来てみると普通のアパートだった。期待外れに、青年は道路の端に立ったまま肩を落とした。

 顔を上げて道の先を見遣ると、数メートル置きに細い電柱が夜を照らしている。住宅街なので当たり前だが、繁華街ほど明るくはない。が、特段暗いわけでもない。

 ゴーストは基本、闇を好む。個体にもよるが、多くは陽を嫌い、夜の活動が活発になる。人工の光も嫌うから、この場所でゴーストが多発することはまずあり得ないのだが……。

 青年は顎に軽く握った拳を当て、うーんと考えた。そして数秒、うんと頷いて今一度アパートを見上げた。

 分からないものは、幾ら考えても分からない――それが彼の結論だった。

 それだけ目撃例があるのなら、三晩ほど張り込めばゴーストの姿を拝めるだろう。

 青年はまだ見ぬゴーストの姿を思い描きながら、軽い足取りでアパートの敷地に足を踏み入れた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ