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十一話 『マイ・ますたぁ~ラァァブゥッ!!』

 五月七日。


 その日の教室は、学生達のパラダイス。ゴールデンウイークを明けた生徒達が朝の教室を賑やかしていた。

 話題の内容は、『魔法の世界旅行』……。


 何時か同じような事があったらしいが、今回はその拡大版。


 二年一組の生徒……いや、ほぼ全ての全校生徒を巻き込んで行われた2泊3日の大旅行。

 企画者は当然、マジカルプリンセス、交流学生のお姫サマ。


 もはや、学校一の人気者。

 何処でも話題の中心で、誰とでも仲良し。


 休み時間や放課後は何時も必ず大きな輪の中心にいる。

 馬鹿みたいな話だが、本当にそうなのだから仕方がない。


 常に美しく上品に、そして高貴でありながら、誰にでも等しく優しさを振り撒くのだから、人気者になるもの頷ける。

 彼女を気に入らない人間なんて、優しさと美しさの基準が壊れているか、相当のひねくれ者しかいないだろう。


 意外と人は、真摯な対応をする美少女に、卑劣な仕打ちをすることは出来ないのだ。

 逆に、そういう少女をなぶりたいという性癖の持ち主でもない限り。


 そんな心優しき麗しのお姫サマが企画したとあって、全校生徒の約八割が参加した異世界旅行だが……

 

「もったいないにゃ~っ。ハジメにゃんも来ればよかったのににゃ」

「仕方ないだろ? 遊んで~♪ って、妹がじゃれついて来たんだから」

「にゃら、妹にゃんも連れて来たらよかったにゃ」

「ふざけんな。可愛い妹を変な異世界に連れていけるか」

「にゃはは」


 ……俺は行かなかった。

 一応、お姫サマから誘われはしたが、妹の為、なくなく断ったのだ。

 ああ、行きたかった。


「本音が聞きたいにゃんっ」

「休日に、わざわざお出掛け、馬鹿がする」

「五・七・五っにゃん♪」


 と、言うか、今回の旅行に限らず、学校生活でも、俺はお姫サマとの距離を開けて置きたいというのがあった。


「でも、ハジメにゃんの姫にゃんへの態度、あからさま過ぎるにゃん。流石ににゃ~も庇えないにゃ~よ?」

「……庇わないでいいさ」

「にゃん?」


 補給役をニフネくんに譲って約一月……か。

 今は落ち着いたが、あの時は本当にヤバかった。


 俺の思考と行動の中心に全てお姫サマがいた。

 嫌いだなんだと言いながら、である。


 あれ以上近くにいたら……お姫サマより先に、俺がどうにかなっていただろう。

 今でもまだ、近付くと心臓がどくんどくんと脈動する為、要注意だが。


「あれだけの人気者を……避けているのは事実だし、周りからやっかまれるのも道理だろ」

「分かってるにゃら、もっとうまくやるにゃ」

「……そうだな」


 とにかく、ニフネくんを人柱に捧げた為、俺の平穏な日常は戻ってきた。

 何か、面白い事が起こらないかな? とか、言う奴がいるが、なんだかんだで、日常が一番。

 魔法の世界のお姫サマなど遠い存在、例え同じ学校で、同じ教室の人間でも、三年間話をしない奴だっているだろう。


 手の届かない高嶺の存在。

 近くにあるようで遠い富士の山脈。

 誰にでも降り注ぐが、常人には触れられないお星様。


「でも、にゃんかお姫にゃん。遠い存在になったにゃんね」

「……元々だろ。テレビの中のアイドルとけして友達……親友にはなれないって事だ」


 俺にとってお姫サマはそういう存在となった。

 向こうも、前のように無理に話かけて来るような事もない。

 関わりの薄いただのクラスメート。

 それだけだ。


「でも、でもにゃ。ちょっと最近のお姫にゃん。前より元気が――」

「コネコちゃん。やめようぜ。あっちはあっち、こっちはこっち、大きい光に引かれるのは虫のさだめっちゃあ、さだめだけどな」


 言って今日、初めてお姫サマに視線を向けた。

 あの日の席替えで、前側の席となった為、見ようとしなければ視界に入る事がない。


「にゃーは猫だにゃん……にゃけど、ニフネにゃんは虫だったにゃんね」

「……例えだろ。悪いことじゃないさ」


 そう、一人だけ、元の日常に戻って来なかったニフネくん。

 半分くらいは俺のせいだけど、あれからニフネくんはお姫サマにべったりで、マナ供給役に徹している。


 ただし、高貴な輝きに脳を焼かれたのか、ニフネくんは『マイ・ますたぁーラァァブゥっ!』しか言えなくなってしまった。

 俺達とつるんでいたときのおバカなニフネくんはもういない。


「アレは……悪いことじゃにゃいのかにゃ?」

「……たぶん」


 そんな俺達のお節介な会話の先で、お姫サマは十数人の生徒に囲まれ談笑中。

 しかし、そんなふうに穏やかな日常の一幕で、事件は突然起こるのだ。


「ふふふ。ふ……っ! こほっこほっ……んっ!」


 沢山の生徒達に囲まれて楽しそうに笑っていたお姫サマが、急に息を詰まらせ、胸を抑えた。

  

「「「「……」」」」


 瞬間、時が止まったかと思うほど、周りの生徒たちから音が消え去る。

 間隙に、胸を抑えたお姫サマが俺の方に視線を向けてきた。


「「……っ!」」


 約一ヶ月ぶりに視線が重なり、心臓がドクンと鼓動する。

 とてつもなく長い時間、見つめ合っていた気がするが、それは瞬き一回分の時間であった。

 それだけの時間を見つめてから、ピクリと腕をこちらへ伸ばす……気がしたが、実際に伸ばしたのは、近くに待機しているニフネくん。


「にゃ?」


 俺の隣でコネコちゃんが腰を浮かし、次のモーションに入るより早く、


 ザーッと、生徒たちがお姫サマから距離をとる。

 同じくして、お姫サマが口を開いた。


「す、すみません。ニフネさまっ。マナを……ッ!」

「マイ・ますたぁ~ラァァブゥッ!!」


 名を呼ばれたニフネくんが呼び動作無しでお姫サマに飛び掛かり……

 伸ばしていた手が、ニフネくんの身体と接触……


「あっ! ダメェエエエエっ!」


 刹那。


 ばちぃんッ!


 電撃が走ったような爆音が響き、ニフネくんが勢いよく弾き飛ばされた。


「マイ・ますたぁ~ラァァ――ぐはぁっ!」


 バァァリィィンッ!


 そのまま窓ガラスを割り姿が彼方へと消え去ってしまう。


「え? ニフネくんッ!」

「行っちゃダメにゃッ!」

「ちょっ!?」


 まがりなりにも親友が二階から落ちた事実に、動転し、慌てて後を追おうとしたのだが……。

 素早くコネコちゃんに足をかけられ、転倒。


「あっ……うっ……くぅっ……。ダメぇ……皆さまっ。離れてっ……くださいっ。……くぅぁあああああああああああああーーッ!」


 直後、お姫サマが悲鳴を上げ……


 ブゥオンっ!


 その身体から、烈風が吹き荒れた。


「にゃんッ!」


 目まぐるしく動く状況に、頭を回す時間もない。

 ただ、コネコちゃんが俺に被さり、机を倒すと、すぐに烈風が辺り一帯の物を全て巻き上げ吹き飛ばし、教室のガラス全てが割れるのは分かった。


 びゅーんっ! びゅーんっ! びゅーんっ! びゅーんっ!


 椅子や机、生け花の瓶等を巻き込んで、竜巻が荒れ狂う。

 

「ぁぁっ! ぁああっ! ぁああッ! ああああああっ!」


 お姫サマの悲鳴に連動するように、竜巻の威力は増していく。

 ここまで来たら……なんなんだ? と、疑問を解くまでもない。


「マナ暴走症候群か!」

「にゃーっ」

「くそっ……こんなファンタジックなことがあんのかよ」


 日本の高校の教室で竜巻を起こす少女がいる。

 二百年前なら、現実味がなさ過ぎて、笑いすら起こらないだろう。


「頭を上げたらダメにゃんッ!」


 机の即興バリケードから状況を確認しようとしたら、コネコちゃんに頭を抑えられる。

 ……と、


 ガギィンっ!


 目の前のバリケードに竜巻で舞っていた花瓶が激突する。

 もし、コネコちゃんが頭を抑えなければ、今頃は死……


「嘘だろ……おいっ! 日本だぞ!」

「現実逃避しても意味ないにゃん」

「いきなりなんでこんな事になったんだっ!」

「そんなことにゃーに聞かないで欲しいにゃ……」


 俺が声を荒げて怒鳴ると、いち早く事態を察知し、護ってくれたコネコちゃんの猫耳っぽい、しゅしゅがしなしなになる。

 こんなの完全に八つ当たりだ。

 罵詈雑言ではなくお礼を言うべき恩人だ。

 だが……だが、


「その通りだけど……っ! その通りだけど……っ!」


 肌で体感した死の恐怖に、馬鹿みたいな現実に、まともな精神が追いつかない。

 このふざけた状況の説明を、責任を、全て誰かに押し付けなければ壊れてしまう。

 誰でも良いから、俺を助けてくれっ!


「やぁぁっ……ぃぁぁあっ……いやぁああああああああああああああああああああーーっ!」


 極限まで追い詰められ、愚行に走ろうとしたとき、お姫サマの苦しそうな悲鳴が聞こえた。


「く……っ!」


 この状況で誰よりも苦しいのは、辛いのはお姫サマ。

 その事実が脳髄に直撃すると、俺の精神は少し冷静を取り戻し、


「ごめん。コネコ」

「にゃー」


 最悪の言葉だけは言いとどまれた。

 しかし、状況は何一つ変わっていない。

 今、まさに俺は、命が危うい……


「くそっ……俺の事ばっかり……嫌になる」

「それが普通だにゃん♪」

「コネコ……」

「ちゃんと呼ぶんだにゃん♪」

「コネコ……ちゃん。お前……マジか」

「にゃん♪」


 俺は俺の事ばかりなのに、クラスの皆は我先に教室の外へと逃げたのに、コネコちゃんはずっと俺を、他人を護っている。

 しかも、何時もと同じようにふざけながら……


「ふつうじゃない」


 本当に普通から外れるのは難しいらしい。


「くそっ! ……俺は普通の高校生だぞ! コンチキショーっ! ……ニフネくん。戻って来ないけど、生きてるんだろうな!」


 でも、だからって、何も出来ないと、諦めたくはない。

 何か、一つ。この状況を終わらせる事を考える。


「この竜巻っ。前はなかったっ! て事は、いずれおさまるって事か?」

「違うぞ! ハジメ」

「――っ!」


 前回の暴走を知っている誰かが答えてくれれば良いと思って言った言葉だが、

 答えてくれたのは、たんこぶをつくって窓辺に立つニフネくん。

 生きているとは思っていたが……不死身かお前は!


「前の時は、強風が一回。竜巻なんて起きてない」

「じゃ、これ、見ててもおさまらないかもしれないのか……」

「止める為には、前にハジメがやった様に誰かが近付いて、マイ・マスターにマナを注ぐしかないっ!」

「近付くって……言ったって……」


 お姫サマの周囲は竜巻が渦巻いていて危険過ぎる。

 

「当然っ。ラブマスターを助けるのは、下僕のオレだ! 俺が行く」

「お、おおっ! 頑張って」

「マイ・ますたぁ~ラァァブゥっ! 俺の精液をのんでくださぁぁい」

「アイツ、馬鹿だっ!」


 しかし、頭を打った事で馬鹿に拍車をかけて戻った超人ニフネくんなら、行けるかもしれない。

 

「そう。これは人命救助っ! 卑猥な行いじゃないっ! マイ・マスター・ラァァ――ぐふっぅぅん」


 と、思ったが、やはりそう簡単には行かず、途中で舞っていた机が衝突し、再び窓の外へと姿が消える。

 ニフネくん……ッ!


「……ま、アイツは大丈夫だろう。馬鹿だし」


 もう、超人を心配していられる段階ではない。

 なにせこちとら普通の高校生。

 吹き飛んだ超人を心配するより、その超人を吹き飛ばす威力の竜巻に注視すべきだ。

 ……同じ馬鹿をすれば、ただでは済まないだろう。


「でも、誰かが行かなきゃ……止まらない」


 ならもう……


「僕が行く!」

「御影くんっ!」

「ダメだ。危険過ぎるよっ!」

「僕はエルメテル様のサポート役さっ! こんな時こそ、僕がやらなきゃダメなんだっ!」

「御影くん……」

「御影さん……」

「みんな、魔法の姫を口づけで起こす。僕の雄志……必ず、エルメテル様に伝えておくれ!」

「「「「御影くーんっ!」」」

「ううおおおおおおおおおおおおおおおおおお――っ!」


 教室の外に待避していた御影くんが、かっこよく飛び出して、お姫サマに向かっていく。

 ……御影くんは本当に良い奴だ。……が。


 スカッ!


 と、三歩程、進んだ所で、御影くんの右足のスネを、竜巻で舞っていたガラスの破片が切り裂いた。


「っ!」


 しかし幸い言うべきか、ガラスの破片は足を薄く裂いただけで、行動不能になるほどの重傷じゃない。

 それならまだ――っ!


「――っ。ん~~~~~~~~~~っっ。痛いっ! 痛いっ! 痛いっ! 痛いっ! 痛いっ! 痛いっ! 痛いっ! いったぁあああああい~~っ!」

「「「……」」」


 ……行けるかと思ったが、すぐさま引き替えし廊下までかけ戻った。

 

「死ぬっ! 死んじゃうっ! しぬぅ! 僕、死にたくないよぉおおお~っっ」

「「「……」」」


 突撃しようと口上を述べたあの雄雄しき姿は幻覚だったのか?

 廊下で転げ回る御影くんに誰しも視線を向けなかった。


「だが、アレが普通だ。こんな凶器な竜巻の中を進めるのは、ニフネくんぐらいしかいねぇ……」


 ちょっとダサいと思ったが、むしろ、突撃するだけかっこいい。

 だって、


「俺には出来ねぇ。コネコちゃん……このまま。先生の助けが来るまで待とう」

「……にゃ」


 ニフネくんはともかく、椅子もガラスも、当たり処が悪ければ、ダサいとか、思っていられる状態じゃなかっただろう。

 お姫サマを助ける為とは言え、こんな中を進んだら、素人目には死人が出るように思える。


 普通な俺にそう見えたのだから、他の皆も同じ意見になるはずだ。

 だから、もう誰一人、竜巻の中に繰り出そうとする勇者はいない。


「ハジメくんっ。高根さんが先生を呼びに行ったから、もうちょっと頑張って」

「おとなしくしてろよ? ハジメ君」

「そうだそうだ。でしゃばってもいいことないぞ」

「おいっ! ふざけてる場合じゃないだろ。なんとかハジメ君達だけでも助けるぞ」

「だな。幸い、距離が近い……あの二人なら俺達でも――」


 ――ダメだ! 全員動くなっ! 


 その時。轟いた声に、全員揃って驚愕する。

 なぜならその声は、


「「「「オクレ先生」」」」


 我等が担任。オクレ先生だったからだ。


「イキ遅れって! 言うんじゃねぇええええええええっ! 殺すぞわれぇええええっ!」


 ……しかし、どうだろう?

 この先生に何かを期待して良いのだろうか?


「先生っ!」

「何じゃくそ雌がああああああ」

「……ふぅ。しっかりしてください。先生の夫になる。ハジメ君がピンチですよっ」


 こんな状況でも、持ちネタを忘れない先生に、息を切らしている高根さんが……変な事言った。

 すると、


「……はっ! いかん。そうだった。待ってろ。斎藤っ! 必ず私が助けてやるぞ! ついでにエルメテルと猫もな」

 

 背筋がゾッとして。竜巻の中にいる方が良いんじゃないかと、思いかけてしまうほど、オクレ先生の熱い視線におぞけがほとばしる。


「せ、先生っ! 助けてくれるならはやくっ!」


 それでもやはり、助かりたい。

 一秒でも早く、死の恐怖がない場所へ生還したい。

 壁にしている机も、抑えている握力もそろそろ限界だ。


「おう。股間を洗ってまっていろ」

「……」


 先生は言動こそどうしようもなかったが、言うや否や、すぐに竜巻き渦巻く教室に突入してきてくれた。

 その事実だけでも有り難く救われる。


 ……どごぉンっ!


 しかし、三十以上の机が舞う教室に入った先生は、成す統べなく、激突。

 ……それは、さっき超人、ニフネくんを吹き飛ばした威力がある。


「「「お、オクレ先生っ!」」」


 ――どごぉんっ! どごぉんっ! どごぉんっ!


 更に三つ、椅子と机が先生にぶつかった。

 ……が。


「イキ……オクレっ……て、言うんじゃねぇええええええええええええっ!」


 先生はぶつかった全ての物を受け止めて、風のない廊下へ投げ捨て撤去。

 

「せ、先生……!?」


 俺はこの時、つくつぐ自分の馬鹿さ加減を痛感した。

 国主動の重大プロジェクト。そのクラスを受け持った担任が普通である訳がなかった。


 普段は何もしない性格最悪の先生だが、こういう緊急時に限り、生徒を護るかっこいいヒーロヘと変わるのだ!

 その名も!


「「「イキオクレ先生っ!」」」

「クソガキどもがぁあああああああああああああああああ~~っっ!」


 そんなイキオクレ先生は、次々と空中に舞う障害物を排除しながら、俺とコネコちゃんの元まで来た。


「せ、せんせい……」

「うむ。夜までは、私は貴様の先生だ。斎藤っ。子猫。もう少し、堪えられるか?」

「は、はい。なんとか……」

「にゃ~も……」

「よし。先ずはあのくそ雌を止める。新郎の身体に傷が残ったら大変だからな?」

「……ヤバい。意味がわからねぇ。このイキオクレ」

「ふははっ。今日、この時を持ってっ!」


 障害物を排除。排除。排除。排除。排除。排除。排除。手当たり次第に排除。


「私、小粋 オクレはっ!」


 そして、難無くお姫サマの元にたどり着く。

 後はなんでも良いから、マナを注げば全てに片が付く。


「斎藤 一を、夫にすることを――」


 お姫サマが纏う竜巻をものともせず、先生はその艶やかな身体に触れた……


 瞬間。

 ――バチィン。


 電撃が弾けるような音が轟き、


「宣言す――ぐぅ!? ぐうぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお~~っっ!」


 先生を窓の外へと弾き返してしまった。


「「「イキオクレせんせいぇええいっっ!」」」

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