とりあえずこれからどうするか決めてくれない?
すいません、寝坊で投稿遅れました……
というわけで、王様相手に宣戦布告じみた宣言を行った俺達は。
「これからどうすんだよ?」
開幕早々、俺がそう口火を切った。……「そう」多いな。
俺達の家に帰ってきてすぐさま会議を開いたわけだが、いかんせんこちらから切れる手札というか情報がまったくない。
王様相手には「反撃してやる」なんてたいそう偉そうに言ってしまったが、その反撃する方法がなくては……という状況だ。
俺はないが、お前らはもちろんあるんだよな、という意味合いも込めて聞いてみたのだが。
「それを今から考えるのよ」
と、まさかの返答。
「……はぁ」
これだから俺の呆れのこもったため息が留まることを知らない。
なんでいつも行き当たりばったりで行動するんだろうか。
魔物でももう少し考えてから行動するぞ。
「そう言うけどリオン、このままだったら後手に回るばかりよ。ゲンケイの件もそうだったけど、なんというか、後手に回るのは私達らしくない」
「気持ちはわからなくもねぇが、そればっかりは仕方ねぇんじゃねぇの?」
あのイグスが珍しくまともなことを言う。
「彼らのねらい自体はもうわかってるのよ」
「ねらい?」
「さっきも言ったとおり、彼らは私達に喧嘩を売ってきてるのよ。つまり、私達と直接対決を望んでるってこと」
「自分達の方が正義だから、それを邪魔するであろう俺達が悪っていう話だろ?」
「違うわよ」
え、違うのか?
「正義だなんだのは、建前よ。あんなにもギラギラした敵意なんだから。どう考えても彼らのねらいは正義ではなくて、私達に対する直接対決。スクリーン越しにも伝わってくる殺意。何かへの怒りなのか恨みなのかはわからないけど、間違いなく私達を意識したものよ」
俺達を相手に、ねぇ。
冒険者という職業柄、さまざまな事件を解決してきた俺達は、人々から憧憬の念を抱かれることが多いと同時に、裏の人から憎悪を抱かれることも多い。
そういった奴らは例外なく真っ正面からぶつかって、コテンパンにしている。
それ故に、以前の俺達ならいつものように「返り討ちにしてやるよ」なんて言えたのだろうが。
「……」
重い沈黙が流れる。
……無理もない。
今のところ俺達の負け続き。それが現実だ。
こちらから攻めると言っても、いつものように考えなしに真っ向勝負なんてしようものなら返り討ちにされかねない。
負けることになれている俺からしてみればなんともなくとも、負け知らずのコイツらからしてみればこの連続した敗北はかなりのものだろう。
どうしたって慎重に考えてしまう。
これまで負けを知らなかったが故に生まれる迷い。コイツらの最大の弱点は敗北だったのか、と今になって気付いてしまう。
これが今回の俺のミスだ。
「……オメルガ」
皆が押し黙る中、ぽつりとトーカが呟いた。
そして続き様に。
「ホルワイト大聖堂。ドーグ帝国。バルト監獄。ナルミ監獄」
「トーカ?」
次々と地名を呟くトーカに訝しげな目を送ると、トーカはゆっくりと顔を上げて聞いてきた。
「これらの五つの場所。もしかしてすべて私達に関係があるところ?」
「……そう、なのか?」
「わからない、けど」
オメルガがトーカと繋がり、ホルワイト大聖堂はシュリだ。だが、他の三つに関して、俺は名前を聞いたことがないわけではないが、俺自身とはあまり関係がない。
「他の人はどう?」
「ん~、そう言われてみると」
テッドは「あっ」とポンと手を打って。
「僕が初めて脱獄した場所がたしかバルト監獄だったような気が」
脱獄って、おい。
「そういうことならドーグ帝国で殺されたマルギフって奴に、王国を裏切って帝国に騎士団長として来ないかと誘われたことがあるぞ。もちろん断ったが」
騎士団長の息子に謀反を誘うなよ。
「ナルミ監獄? 私自身関係があるとは思えないけど。ゲンケイだったら監獄に赴いて、言葉によって自身の駒を増やそうとしていてもおかしくないわね」
まぁこれは微妙だな。ケイラ自身関係がある場所ではないわけだし。
「トーカとシュリは置いといて、私達だと理由が弱いわね」
「あぁ、俺もそう思う」
「さっきも言ったようにナルミ監獄と私自身との関係はないに等しいわけだし、テッドやイグスだってそう。脱獄だって、勧誘だって別にその国だけってわけじゃないんでしょ?」
ケイラが二人にそう尋ねると、二人は揃って頷く。
テッドの脱獄が何回もある方にも驚くが、騎士団長の息子を誘うのもよくあることなのか。
しかし言われてみれば、空想の物語でも身近な人物が裏切る話がよくあるので、そう考えてみるとおかしくないのかもしれない。
「実際、トーカに言われるまで思い当たらなかったわけだし、私達としてもそこまで気に止めていない出来事でしかないのよ」
「なるほど」
冒険者として、さまざまなところを旅して冒険して、なおかつ、俺やバカ馴染み、トーカ以外は冒険者になるまでにいろいろなところを巡ったり、関わってきただろう。
逆に、何の関係もないところを探す方が難しいくらいだ。
そんな彼らからしてみれば、些細なことの一つくらいにしか思えないだろう。
「どちらかと言えば、私はトーカやシュリだけが特別のように思えるわね」
「そうだね~。僕達はなんだか適当に選んだ、って感じだね」
「つうことは、今回のターゲットはシュリ、ケイラ、トーカってことか?」
「それは違うんじゃないかしら? やっぱり私達全員を敵に回しているように見えるわけだし」
「ん~、わっかんねぇなぁ~!」
イグスが大きな身体を広げて、完全に考えを放棄しやがった。
考える前に動く奴は、こういう場では本当に何の役にも立たないな。
と、そういえば何も考えない奴があと一人いたはずだが……。
「って、いねぇじゃねぇか!?」
「セラフィなら、かなり前にこっそり部屋から出てたよ」
「かなり前とは?」
「……『これからどうすんだよ』から」
「本当の最初じゃねぇか!」
あの野郎、学園の時もそうだが勝手にいなくなるな。
その責任取ってるのは俺達じゃねぇんだぞ。俺だけなんだよっ。
「最悪、私達になんらかの関係があったとして、そういうリオンはどうなのよ。セラフィも」
「俺達はなぁ……」
思い返してみるが……何もない。
むしろ俺達の場合はやらかしている側のような。
今でこそ俺のアフターケアができているが、最初の頃はひどかった。
俺のアフターケアもおぼつかない状態で、事件を解決すると同時に新たな問題を起こす。
今でこそ、俺達の名が広まって、なんだかんだ(俺が土下座する程度で)許されているが、最初の名もない二人が問題を起こした時なんて、その地のお偉いさんに正座で説教されたことだってある。
それにしたって、途中でアイツは逃げやがって、俺がその分まで怒られるという理不尽な目にあった。
あんなバカ馴染み、殺せるもんなら真っ先に殺したい。心の中の絶対許さないリストナンバーワンはアイツなんだよ。
「あ、あれぇ。り、リオンがめちゃくちゃ怖い顔してるんだけど……」
「なんか触れちゃいけないことに触れてしまったようね」
「ひいぃ!」
あのクソボケカス野郎……、とまで恨みのこもった念を抱いていると、ちょんとトーカに肩を突かれて正気に戻る。
どうやら皆を怖がらせてしまったようだ。申し訳ない。
「ま、まぁ。なんだ。俺もまったく思い浮かばないってことは、さっきケイラの言ったとおりなのかもな」
結局ふりだしか、と思った矢先だった。
「みんな! 聞いて聞いて! 大事件だよ!」
いつの間にかいなくなっていたはずのクソバカアホドジマヌケ馴染みが堂々と扉を開けて入ってきた。
しかも、言葉とは裏腹にその目は「面白いことがあった」とばかりに目をキラキラさせてくるし。これはあれだな。絶対碌でもないやつだ。
そしてその予想通り。
「私達、一部で指名手配になっているんだって!」
ほら見たことか。
☆★☆
――そこは何もない一室だった。
誰も近寄ろうともしないとある廃屋で、何もない部屋。
あるのは、ボロボロの黒い椅子が七つほどだけ。
それ以外は何もなく、ドアも照明すらもない薄暗い部屋。
その部屋に足を踏み入れたのは真っ黒な修道服を着たレーナだった。
妖しげな藤色の片目を光らせて、口端を耳に届きそうなほど長く伸ばして嗤っていた。
「なんだよ、俺が一番かよ♪」
女性の声で男勝りな口調は、誰が聞いても違和感でしかない。
「残念だけど、俺が一番で、君は二番目だよ」
「あん?」
誰もいないはずの部屋から声がして、レーナが眉をひそめると、さっきまではいなかったはずの一人の男性が椅子に片足を立てて座っていた。
その男は片手でナイフをクルクルと回して、誘うようにレーナを見る。
「それで? うまくいったのか?」
「ったりめぇだろ♪」
「そりゃよかった」
レーナは男からあえて離れた椅子に座ると、あからさまに不機嫌そうな顔をした。
自分が一番でなかったことに、それなりの不満があるようだ。
「他の奴らは?」
そんな調子で聞いてくるレーナに、男は軽い口調で答える。
「もうそろそろで来ると思う。ほら」
男がそう言うと、その言葉通りドアのない入り口から二人の人物が入ってきた。
「お、遅くなって、す、すみません!」
「スミレさんとはちょうどそこで一緒になったので。レーナさん、フォッグさん、久し振りですね」
「スミレとノイグか」
オドオドと部屋に入ったスミレという少女は、長めの髪を一つのゴムで縛っており、背は普通の大人の背の半分しかなかった。見るからに子どもだった。
それに対し、ノイグは二メートルを越える巨体で、子どものスミレと並んでいると、さらに大きく見える。
体格がまったく真反対の二人だが、その距離はとても近い。
巨体のノイグに隠れるように小柄なスミレは顔だけを覗かせていて、ノイグもそれに対して何も言わずに寛大な表情でそれを許している。
二人は椅子も隣になるように座り、スミレはわざわざノイグの椅子との距離を縮めたくらいだ。
その手は未だ、ノイグの裾を掴んでいる。
「早いな。まだ時間じゃないはずでは?」
次に入ってきた人物は、顔を顰めた男だった。
しかしどうやら機嫌が悪いわけではないらしく、普段からその顔をしている崩さないようで、その表情に対して誰も何も言わなかった。
「レイゲン、いろいろ暴れたらしいな」
「悪いか?」
「別に。ただそう思っただけだよ」
フォッグの問いに、レイゲンはぶっきらぼうに返して座る間に、フォッグも笑って返す。
残る席はあと二つ。
「……ども」
「おっす~」
そう言って現れたのは、長い前髪で目元を隠す猫背の男と、チャラチャラとした雰囲気を出す男の二人。
「遅ぇぞ、エン、ロード♪」
「……っす」
「おいおい、俺は仕方なくね? いろいろやってたわけだし?」
レーナの言葉に、猫背のエンはぼそぼそっと返し、ロードは反省の色を見せない様子で返す。
二人の返答に僅かにレーナが眉を寄せたが、改めてすべての椅子が埋まると、レーナは卑しげな笑みを浮かべた。
「全員揃ったことだし、最終確認と行こうか」
それは、さながら七人の裁判官のようだった。
己の欲望のために、罪を裁くという建前を立てた偽物の裁判官。
【逆罪】のフォッグ 【バカ】セラフィ
【断罪】のレーナ 【秀才】リオン
【功罪】のスミレ 【賢者】ケイラ
【無罪】のノイグ VS 【騎士】イグス
【死罪】のレイゲン 【聖女】シュリ
【冤罪】のエン 【義賊】テッド
【同罪】のロード 【人造】トーカ
【罪の裁判官】と【神の心臓】がそれぞれ動き出す。
交わった先にあるものに互いに気付かず。
ゆっくりと……ゆっくりと、動き始める。
皆さん、『モンスターファーム』っていうゲーム、もしくはアニメって知ってます?
私は子どもの頃にモンスターファームのアニメを見たのですが、それとは別に似たようなアニメも見ていたんですよ。まだ小学校に入る前か入ってすぐだとは思うんですけど、とにかくもう昔ですね。
私はそのアニメがずっと『モンスターファーム』の新シリーズだと思っていて、最近調べてみてもどうやらモンスターファームのアニメは一つしかないらしく。
ふんわりと憶えているのが『ライガー』みたいなモンスターがいて、進化かなんかして紫のたてがみになったことだけは憶えているんですよ。あとは主人公が二人いたと思うんだけど、その片方が『アキラ』っていう名前くらいで。
なんでそんなにも知りたかったのかというと、最終回を見てないんですよ。すごいいいところで終わった、みたいなイメージがあって。
もちろん、『ライガー アキラ』で調べてみましたがヒットせず、自分の中で幻の作品として残ったわけなんですけど。
ですがつい最近、『ゲームボーイアドバンス』という昔の機器のゲームのソフトを探していたら、急に見つかりましたね!
『女神転生 デビルチルドレン』という名前だったんですよ!
さらに調べてみると、アニメは打ちきりだそうでどうやら最終回すらなかったみたいで。それは少し残念だったんですけど、なんか見つけたことにすごい達成感を覚えました。
皆さんは、アニメやゲーム、漫画などで、昔の自分が好きだったもの、だけどタイトルも内容も思い出せない作品が急に見つかって感動したことはありませんか?




