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楽しい楽しい素材集め

 ――オメルガの研究地下。


 そこは先日、とある少女を巡って世界最強の冒険者達が最強の魔動具を相手にしたところだ。


 未だに地下は最強の魔動具の残骸が散らばっており、どれほど派手にドンパチしたのかが窺える。


 そんな地下に、とある二人組が立って何かを探していた。


 その最中、片方が「あっ」と言った。


「ゲンケイが死んだよ」


 感情のこもっていない、ただの業務連絡のようにそう言うと、もう片方が眉を寄せた。


「誰だよ、そいつ?」

「う~ん。命を研究するために命を捨てた人?」

「なんだそりゃ」


 少年は何かを探す腕を止めずに、まるで馬鹿にするように言った。


「命の研究なんてしなかったら、近い将来永遠の命を見ることができたのに。まぁ、ただのバカだね」

「意味のない研究のために命を落としたのかよ」

「どのみちうまくいかないのにね」


 それっきり興味をなくしたように何かを探している二人だったが、そのうち片方がうんざりしたように口を開いた。


「つうか、いつになったら見つかるんだよ?」


 青年の問いに、少年は笑った。


「安心して。残り五秒で見つかるから」


 まるで決められているかのようにそう言った少年の言うとおり、少年はそのちょうど五秒後。


「ほら、あった」


 と白く輝くガラスのようなものを拾った。


 それを見て、青年は怪訝な表情をした。


「それが、勇者の武器を作るための素材か?」

「そうだよ」


 少年は楽しそうに笑った。


「後にも先にも、これが手に入るのは今だけ。このチャンスを逃すわけにはいかないんだ」

「つうか、それ。なんなんだ?」


 見る限り破壊された魔動具の破片のようにしか見えないが。


「これはね。勇者の剣の破片だよ」

「……へぇ」


 その言葉に青年の口元が歪んだ。


「つまりそれがあれば」

「うん、運命に選ばれた勇者と戦うことができる」

「なるほどな。こりゃ、捨て置けねぇ品物だ」


 二人して笑みを浮かべたそのときだった。


「……おい」

「うん、わかってるよ」


 二人は何かを察知して、通路の奥を見た。


「いくぞ」

「そうだね。まだ時期が早いし」


 二人の身体は渦を描くようにグニャリと曲がり、そして、一瞬のうちに二人の姿は見えなくなった。




 ……そのすぐ後だった。




「……はぁ、はぁ」


 通路の奥から一人の少女が顔を出した。


「なに? 今の感覚?」


 少女は辺りを見渡すが、さっきまでいたはずの気配がなくなったことに戸惑っている様子だった。


「たしかに……いたはずなのに」


 少女の胸はずっとモヤモヤしていた。


 何かが始まっているようで、何かが終わっているようで。


「何か取り返しのつかない事態が起きているみたいな。……ううん、今起きてしまったこの感覚は」


 少女は胸に手を当てて。




「どうしよう、リオン」




 苦しそうにセラフィは幼馴染の名を呼んだ。



ということで、文字数が少ないので裏設定でも。


この章はとにかく予想外がありすぎました。

そもそも最初からシエンを登場させる気なんてなかった。

というか、シエンは第二章で急遽作ったキャラですからね?

まさか、こんなことになるとは……。


セラフィも同様で、いなくなるのは予想外。

途中でセラフィが邪魔くさくなってどっかに放り投げましたw


シエンとカミュラの物語。

これも途中で思いついた話。というより、ヴォルガも本当は出る予定ではなかった。

ヴォルガが出てきてしまったので、せっかくだからとヴォルガと戦わせてみたのだが、そこからカミュラと二連戦になってしまった。

そこで「あ、シエンとカミュラ戦わせよう」ということから、深い繋がりを考えたらこんなことに。


登場人物の説明は次にするとして。

話が盛り上がりすぎた結果、今回の章は三人の主人公が、互いに戦う構成になりました。

途中からは『禁書』をイメージしてましたね。


あとはとにかく魔法が大変だった。

もうやりたくない。黙って魔法を使ってほしいw


今回のキーパーソン的存在のサイモン!

あれも本当はいない予定でしたw

適当にケイラが街を滅ぼしてしまいそうなところをリオン、セラフィが助けに来た、みたいな展開を考えていたのに、過去を深くしたいという理由からサイモンを作りました。

今回の登場人物の半分くらいは元々いなかった想定という……なんででしょうね。


話が長くなったので、詳しくは次回の話で説明しようと思います。

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